週末駅弁
高松駅「あなご飯」
香ばしい穴子の蒲焼きがのった、高松駅の定番駅弁
2015年7月31日 11:00
弁当名 | 「あなご飯」 |
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価格 | 1000円 |
販売駅 | 高松駅 |
購入場所 | JR四国 高松駅 弁当店 |
購入日 | 2015年7月26日 |
高松駅の駅弁は、幕の内弁当や、子供に大人気の「アンパンマン弁当」などが販売されていますが、中でも定番駅弁として人気があるのが「あなご飯」です。
瀬戸内海に面した香川は、豊富な海産物に恵まれていますが、なかでも穴子は特産品として地元でも人気があります。関東では出汁で煮た煮穴子として食べられることが多いようですが、香川では白焼きや、たれに漬けて蒲焼きにするなど、焼いて食べるのが定番です。特に、お寿司の具として穴子は欠かせないものとなっていて、巻き寿司や、五目すし風の“ばらずし”など、必ずといっていいほど穴子が入っています。このあなご飯は、ご飯は酢飯ではありませんが、これも香川県で定番のいりこの出汁と穴子の出汁を合わせて炊いたご飯の上に、穴子の蒲焼きと、穴子の蒲焼きを細かく刻んだ刻み穴子がのせられた、穴子丼風のお弁当となっています。
ご飯にのせられた穴子の蒲焼きは、煮穴子とは異なりしっかりとした食感があります。そして、蒲焼き特有の香ばしさが、穴子の風味とともに口の中に広がります。香川県出身の筆者にとって、とても懐かしく、ほっとする味でもあります。穴子独特の生臭さもなく、とても美味しく食べられます。また、いりこと穴子の出汁で炊かれたご飯も風味豊かで、それだけで食べてもお箸がどんどん進む美味しさです。もちろん、穴子の蒲焼きや刻み穴子と一緒に食べると、さらに穴子の風味が強まって、味わいも一層高まります。
おかずは少ないですが、人参、れんこん、こんにゃくなどの煮物や漬け物に加えて、香川県の定番総菜「しょうゆ豆」が添えられています。しょうゆ豆は、香ばしくなるまでじっくり炒ったそら豆を、醤油や砂糖で作ったたれに漬け込んだ香川県の郷土料理で、ご飯のお供として欠かせない存在です。口の中でほろほろと崩れるほどに柔らかく、甘辛いそら豆の風味は、ご飯が進むこと間違いなしです。
見た目はシンプルですが、ご飯がしっかり詰められていることもあって、満足感も十分です。高松を訪れた際には、うどんもいいですが、このあなご飯もぜひ試してみてください。