週末駅弁

岡山駅「山陽新幹線40年旅物語 せとうち日和」

岡山の食材や郷土料理を盛り付けた、山陽新幹線全線開業40周年記念弁当

「山陽新幹線40年旅物語 せとうち日和」
弁当名「山陽新幹線40年旅物語 せとうち日和」
価格1000円
販売駅岡山駅
購入場所JR岡山駅 新幹線改札内「朝菜夕菜」
購入日2015年7月26日

 山陽新幹線は、2015年3月10日に新大阪駅~博多駅間の全線開業40周年を迎えました。「山陽新幹線40年旅物語 せとうち日和」は、それを記念して2016年3月9日までの期間限定で、岡山駅で販売されている駅弁です。

 パッケージには、瀬戸内海に架かる瀬戸大橋を岡山県側から望むイラストとともに、山陽新幹線全線開業時の岡山駅の写真を印刷。郷愁にかられるセピア色のパッケージや写真は、なかなかいい味があります。また、側面には1972年以降の山陽新幹線の簡単な足跡も記されています。

パッケージには、山陽新幹線全線開業時の岡山駅の写真が印刷されています
側面には、山陽新幹線の足跡も記載

 中身は、岡山県産の食材を使った料理やご飯が、マス目のように仕切られた容器に彩りよく盛り付けられています。おかずには、岡山県産豚を使用した豚のから揚げ黒酢あん、海老の天ぷら、茄子と人参のそぼろあん、しらすと小松菜のお浸しなど、全部で8種類と豊富に盛り付けられています。豚のから揚げ黒酢あんは、南蛮漬けに近い味付けで、さっぱりといただけます。また、茄子と人参のそぼろあんや、しらすと小松菜のお浸し、ひじきの煮物なども薄味の優しい味付けで、香川県出身の筆者にとっても懐かしさを感じるおいしさです。中には、蓮根の辛子マヨネーズ和えのように、ピリッとパンチのある味付けのおかずもあり、味の変化を楽しめるのも嬉しいです。

8種類のおかずと3種類のご飯ものを、マス目に盛り付け。彩り鮮やかで、味の変化にも富んで飽きがありません

 ご飯ものとしては、瀬戸内でとれた穴子を使った穴子飯や、岡山名産の“赤米”を使った俵おむすびなどが盛り付けられています。穴子飯は、高松駅の駅弁「あなご飯」と同じように、出汁で炊いたご飯に穴子の蒲焼きが乗せられていて、穴子の風味と香ばしさを味わえます。また、赤米を使ったおむすびは、赤米の桜色の米粒が見えますので、目で見ても楽しめます。赤米自体からは白米と異なる風味は感じませんでしたが、白米よりもちもち感が強く、おこわのような感覚でいただけました。

穴子の蒲焼きをのせた穴子飯。ご飯からもしっかりとした穴子の風味が感じられます
中央が岡山県産の赤米を使ったおむすび。もちもちとした食感が特徴です

 岡山駅のお弁当としては、桃太郎の絵をあしらい、桃の形の容器に“岡山ばらずし”を詰め込んだ「桃太郎の祭りずし」が定番です。それに対し、このせとうち日和は、いわゆる“幕の内弁当”に近い形式のお弁当です。それだけに、あまり目立たない存在かもしれませんが、岡山の普段の食生活を垣間見られるお弁当として「こういうのもあり」と感じました。定番に飽きた大人のみなさんにお勧めしたいと思います。