週末駅弁
新宿駅「Suicaのペンギン弁当」
2022年2月4日 11:30
JR東日本がICカード「Suica」のサービスを開始したのが2001年。2020年末で20周年を迎えたそうで、そんな節目を記念した駅弁が今回紹介する「Suicaのペンギン弁当」です。
「Suicaのペンギン」という素っ気ない呼び名のこのペンギン、実はSuicaの登場に合わせて生まれたわけではなく、以前から存在していたキャラクターが後にSuicaのイメージキャラクターとして採用されたようです。
そんなSuica登場20周年を記念したお弁当は、Suicaのペンギンが描かれた容器に20品目もの食材が盛り込まれたものです。円形の容器の真ん中にあるご飯は鮭フレーク、錦糸玉子、いくら醤油漬けが乗った酢飯です。Suicaのペンギンが描かれた海苔についつい目がいってしまいますが、せり漬け、蓮根梅酢漬け、人参煮が酢飯の脇を固めます。
金魚の形の人参煮などなかなか見た目にも凝った作りです。下段は味付玉子、鶏肉のマスタード焼きというボリュームのあるおかずのゾーンで、鶏肉はマスタードがしっかりと主張するタイプで、大きめの玉子とともに食べ応えがあります。
一方、上段は豆のごま和え、ヤングコーン煮、魚肉ソーセージ揚げ、マカロニパセリ和えなど、どちらかというと脇役級のラインアップ。味も一品一品がそれほど強く主張してはいませんが、その分素材の味をほんのとりと感じるゾーンです。ちなみにウインナーの下にはゴロリと大きな茄子がありますが、こちらも素揚げでなの茄子自体の味を楽しむタイプです。
特定地域の食材とか味を主張するわけでもなく、そもそも和食なのか洋食なのかも分類できない今回の駅弁は、一品一品はちゃんとしているものの、毎日食べる家庭の普通のお弁当っぽさも感じます。海鮮とか肉、もしくは地域の名産品がドーン!と主張する駅弁を食べるのはもちろん楽しいし、そちらの方が駅弁らしさを感じますが、たまにはこういうお弁当もなかなかよいものです。
ちなみに、ウインクがかわいいお弁当のプラスチック製の容器は食べ終わったあとも利用できるしっかりとした作りです。
「Suicaのペンギン弁当」
価格: 1300円
販売駅: 新宿駅
購入場所: JR新宿駅内南口コンコース 駅弁屋 頂
購入日: 2022年1月20日
©Chiharu Sakazaki/JR東日本/DENTSU