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ソラシド エア、初の国際線チャーター便を宮崎~台湾(高雄)間で運航

宮崎空港で記念式典開催。地元観光会社との共同企画で念願の国際線就航

2015年10月17日 就航

台湾 高雄空港に向けて宮崎空港を飛び立つ、ソラシド エアのチャーター便

 ソラシド エア(スカイネットアジア航空)は10月17日、初の国際線(宮崎~台湾 高雄)をチャーター便にて就航させた。宮崎発着の観光ツアーを扱う宮交交通との共同企画として、3泊4日のツアー形式でチケットを発売。宮崎発の便は予約時点で満席、キャンセル待ちがでるほどの盛況となった。宮崎空港にて行なわれた出発式の模様をお届けする。

宮崎空港の国際線ロビー
F9167便に搭乗するCA(客室乗務員)
代表取締役社長の髙橋洋氏。「15年かかったが念願の国際線として今後の展開に期待してほしい」とコメント

 宮崎~高雄便は、観光ツアー会社とのコラボレーションということもあり、10月17日と20日に1往復ずつの運航となる。日本側からの搭乗者は、3泊4日の台湾観光をして20日の便で帰国する。また同時に台湾側からの観光客を宮崎に迎えいれて、九州を楽しんでもらおうというツアーとなっていた。

 同社代表取締役社長の髙橋洋氏も、台湾での視察・商談などのために、この日の初便に搭乗し、搭乗前に国際線チャーター便についての思いを述べた。

「ようやくスタートラインに並べたな、と思います。ちょっと緊張しておりますが社員一同ワクワクしております。チャーターを1便やったからすぐに定期便、というのは難しい。まずはやってみて我々がどこまでできるか、またお客様が何を期待しているのか。国内のお客様だけでなく、海外のお客様にもソラシド エアを知ってもらって、直接声が届くようになると思いますので可能性が広がると思います。今後については具体的なことは決まっていません。今回やることによって、どういうニーズがあるのかをしっかり評価して挑戦していきたい。今回は台湾ですが、近アジアでどのような可能性があるのかを見てみたいです。また、日本の九州に来たいという海外の方もたくさんいらっしゃって、様々なルートで入ってこられていますので、そういう大きな流れに乗って行きたい。宮交交通さんにもプランを考えていただいて頼もしい。15年前にソラシド エアが地元の方々の協力によって設立されました。首都圏へ気軽にいけて、また宮崎からアジアに行けるエアラインをめざして頑張ってきましたが、15年かかったと。またこれからの新しいミッションができたなと感じています」

 ソラシド エアは、2015年12月1日より「スカイネットアジア航空株式会社」から「株式会社ソラシドエア」に社名変更することを決定しており、名称変更前に悲願の国際線運航を実現した形だ。

国際線搭乗口には多くのツアー参加者

 宮崎発の初便となるF9167便は、予約の段階で売り切れとなりキャンセル待ちが発生するほどの人気だったため、158名の満席搭乗となった。ちなみに宮交交通が発売した今回のツアーは、3種類のツアーコースが用意されており、ホテルもスタンダードからデラックスクラスと3種類からチョイスできるようになっていた。料金は2名1室で1名あたり8万9500円~10万9500円。主にアクティブシニアをターゲットとした観光プランとなっているとの説明があった。

 ソラシド エアとしては、初の国際線であるとともに機内食の提供も初めての試みとなり、宮崎県の食材をふんだんに使用した和食や、ビールやワインといったアルコールのサービスも用意した。

 搭乗口前は、搭乗案内時刻が迫るにつれ、地元メディア含めチャーター便に搭乗する多くのツアー参加者でにぎわいをみせる。そんな中、参加者向けに髙橋社長より挨拶があり、続いて宮崎県商工会議所 会頭 米良充典氏より、「このツアーは大変、関心度の高い旅となると思います。アジアに出たいという願いで作ったスカイネットアジア航空で楽しい思い出を作っていただきたい」とコメントがよせられた。

 8時30分、予定より10分ほど遅れて搭乗案内が開始され、ツアー参加者はボーディングブリッジに向かう。スタッフより記念品としてエコバッグ・スポーツタオル・搭乗証明書が手渡された。

一般搭乗客に向け、髙橋社長から感謝の挨拶が行なわれる
宮崎県商工会議所会頭の米良充典氏。「15年前の思いが、やっと実現してうれしい」
髙橋社長と米良会頭がガッチリ握手
機内への案内準備が整い、搭乗客がゲートをくぐっていく
搭乗客に記念品をプレゼント
エコバッグ・スポーツタオル・搭乗証明書が記念品として配られた
ボーディングブリッジを離れ、滑走路へと向かう
国際線チャーター初便となるF9167便に使用されたのは、ボーイング 737-800型機(JA801X)
手を振り見送る地上スタッフ

 ソラシド エアのスタッフ達もJA801X号機に向かって手を振り、8時57分に27滑走路から無事テイクオフ。地上スタッフにも安堵の表情がうかがえた。今回のチャーター便就航により、国際定期便への可能性を探り、地元宮崎の観光アピールを対外的に行なう役割をソラシド エアが担っていくという姿勢が強く感じられた出発式となった。

(赤坂太一)