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AIR DO、広島~札幌・新千歳線に新規就航、広島空港で記念式典を実施

1日1往復の運航でリーズナブルに北海道と中四国を結ぶ

2015年10月25日 就航

 AIR DOは10月25日、広島空港~新千歳空港(札幌)便に就航した。定期便として1日1往復を運航する。2013年6月21日に就航した札幌~神戸線以来の新路線、さらに新千歳~セントレア(中部)線(3往復/日)と、函館~セントレア(中部)線 (1往復/日)の2つの新路線、計3路線が同日就航する形となった。

 本稿では、広島空港で行なわれた記念式典の模様をレポートする。広島~新千歳便は、広島発のHD115便が8時50分発~10時40分着、札幌から折り返しのHD118便が18時40分発~20時55分着という、1日1往復の運航スケジュールとなっている。

式典会場となったのは国内線ロビーのA搭乗口
AIR DOのマスコットキャラクター「ベア・ドゥ」もスタンバイ

 式典の会場となったのは、国内線のA搭乗口前。出発時刻は8時50分ということで、式典は搭乗受付が始まる前の8時にスタート。

 冒頭にAIR DO 代表取締役副社長の草野晋氏より、「広島県は歴史的観光資源に恵まれた魅力的な土地であります。一方、北海道は四季折々の美しい大自然があります。皆様には観光とビジネス両面でご利用いただければ幸いです。本日は、当路線のほかに2つの路線が就航しております。それによって北海道と本州を結ぶネットワークはさらに充実いたしました。地元北海道の翼として、“北海道に行くならAIR DO”と、北海道にこだわった個性的なサービスを提供していきたいと思います」と感謝の言葉を述べた。

 続いて、広島県副知事の高垣広徳氏からは、「AIR DO様の広島~札幌便就航にあたりまして、関係者様のご尽力に感謝申し上げます。今回の新規就航によりまして、広島空港に参入いただいているエアラインが10社目ということで、たいへん意義深い日になったと感じております。現在、札幌便は年間13万人のお客様にご利用いただいております。AIR DO様の参入によりまして、益々の路線の強化、さらにサービスの向上が実現するであろうと確信しております。広島は世界遺産と山海の幸に恵まれた土地ですが、四国などほかのエリアへの玄関口としてもご利用いただける役割もあります。広島空港は広域的な移動拠点のように活用いただける施設として機能を充実させていきたいと思います。本日はおめでとうございます」と祝辞が送られた。

AIRDO株式会社 代表取締役副社長の草野晋氏の挨拶からスタート
続いて、広島県副知事の高垣広徳氏から祝辞が述べられた
式典に出席した関係者

 祝辞が終わり、式典に出席している「ひろしま、宝しまレディ」の田中佐保さんよりHD115便の機長へ花束贈呈、さらに機長から搭乗客代表者に記念品が送られた。

 最後にテープカットが行なわれ式典が終了した。搭乗案内までの時間、ロビーには、AIR DOのマスコットキャラクター「ベア・ドゥ」や広島空港のマスコットキャラクター「ソラミィ」と記念撮影をする多くの搭乗客の姿があった。さらにAIR DO職員たちは、記念撮影のシャッターを押すサービスを行ない、乗客も楽しそうな表情を見せていた。

宝しまレディの田中佐保さんより、機長へ花束贈呈
機長より、搭乗客代表者へ記念品贈呈
テープカットで式典終了
A搭乗口電光掲示板にはHD115便の搭乗時刻が表示された
8時15分を過ぎた頃、ロビーには搭乗客が増えてきた
AIR DO職員が写真撮影のサービス
左から、ひろしま、宝しまレディ、ベア・ドゥ、ソラミィ

 機内案内の予定時刻である8時35分を過ぎ、優先搭乗を開始。続いてすべての搭乗客がゲートをくぐりはじめる。ゲートの向こう側では、AIR DOスタッフが記念品を手渡し。今回使用されるJA11AN号機(ボーイング 737-700型機)は、8時51分にはプッシュバック開始、9時01分に離陸した。

 広島発のHD115便は、96名(幼児2名含む)が搭乗。折り返し便となるHD118便は予約の段階で134名とのこと。

ゲート内でスタッフが初便搭乗者へ記念品を手渡すために待機
搭乗証明書や、ボールペン、北海道の老舗菓子メーカー「わかさや本舗」の菓子などが入った記念品が手渡された
記念品は、ぬいぐるみに手紙を添えてそのまま投函できる「メッセージベア・ドゥ」、ボールペン、わかさや本舗の「あげいも」、搭乗証明書、スタッフ手書きのメッセージカードが入っていた
8時51分、プッシュバック開始
グラウンドスタッフから見送られるJA11AN号機

当路線の狙いと今後について

 出発後に、囲み取材に応じた草野副社長より、「広島県を含む山陽エリアには、多くの有力企業があります。また世界遺産などの観光資源も充実しています。今回、広島と同時に中部線も就航し、関西の周囲に複数路線ができた形となりました。ここ広島も大事な拠点だと考えております。一定のビジネスの需要はあるとは思いますが、広島も北海道も観光という視点からみて、まだまだポテンシャルは高いと見てますので、需要がさらに増えていくことを期待しています。広島は北海道と違い、長い歴史のある場所でもありますので、そこに憧れる観光の方を呼ぶことができれば、と思います。

 現状で機材は最大限使いきっている状態ですので、新たな路線に関しては考えておりません。我々の路線は、必ずどちらかに北海道の拠点があるという特徴があり、それがこだわりでもあります。大手さんやLCCのちょうど中間、ほどよい価格とサービスを提供していくエアラインでありたいと考えています。そういったニーズを捉えてしっかりサービスしていきたいと思います。この路線は70%の搭乗率を目指していきます。12月24日までは最安値でご予約いただけるプランがありましたので、予約状況も上々です」と語ってくれた。

 今回、北海道から中部、関西、岡山、広島という中部以西の拠点が増えたことによって、観光人口がより増えていくことが期待できる新規路線の就航となった。お互いの土地を行き来する人の流れを、リーズナブルな価格で活発化させる重要な役割を担う路線でもあるため、今後観光客の注目度が高まっていくと想像できる。

(赤坂太一)