Airbnb、世界遺産・五箇山 合掌造り集落の地域密着旅を無料提供。田邉代表「日本の伝統文化の魅力発信に貢献したい」

Airbnbが世界遺産で宿泊できる「グローバル宿泊体験キャンペーン」を発表した

　Airbnbは6月21日、世界遺産集落に宿泊体験できる「グローバル宿泊体験キャンペーン」を発表した。6月30日9時から希望者を募り、限定1組2名2泊3日の地域密着旅を無料で提供する。

　この発表に合わせて、現地の「五箇山 菅沼合掌造り集落」で記者発表会を開催。関係者がプロジェクトについて思いを語った。

世界遺産でプライスレスな体験を。五箇山や菅沼集落の魅力を世界へ発信

「グローバル宿泊体験キャンペーン」の期間は、7月17日～19日の2泊3日（予定）。現地では地域の名物・イワナや五箇山豆腐などが味わえて、茅葺き屋根の葺き替え体験を筆頭に、地域最古の民謡の1つに登場する伝統楽器ささらの製作体験なども楽しめる。

発表会は「五箇山 菅沼合掌造り集落」で行なった（写真提供：Airbnb）

「グローバル宿泊体験キャンペーン」の詳細

6月30日9時から先着順で受け付ける

　発表会では、Airbnb Japan 代表取締役の田邉泰之氏がプロジェクトの概要を説明。世界遺産での“暮らすような旅”をAirbnbが提供できることを喜び、同時に歴史ある建物を宿泊施設として提案することに今後も力を注ぐことを約束した。さらに今回の提供するプログラムを究極の体験と称し、「日本の伝統文化や歴史の魅力の発信に貢献していきたい」とした。

Airbnb Japan株式会社 代表取締役 田邉泰之氏「究極の体験を用意できた」と話した

人とのつながりや現地の伝統文化を学べる、Airbnbとして原点回帰の旅を今後訴求していく

建物・体験などの切り口から宿泊先を選べる「歴史ある建物」カテゴリーを日本では充実させていく

「Airbnbゲストルーム」（個室）サービスの解説も

　続いて、今回の取り組みをサポートする越中五箇山菅沼集落保存顕彰会の中島慎一氏も登壇。プログラムでは、氏が手がけるレストランならびに生活圏である築約170年の合掌造りの家屋に宿泊できることを説明した。「集落の一員となり、伝統文化を楽しんでもらうプログラムや、滞在ゲストのためだけのライトアップショーも予定しています」と、おもてなしの詳細を紹介した。

越中五箇山菅沼集落保存顕彰会 中島慎一氏は「先祖代々合掌造り家屋を受け継ぎ、今もなお住んでいるからこそ、その価値が世界遺産として誇れる」と語った

築約170年の合掌造りが見事な中島家（写真提供：Airbnb）

中島家のゲストルーム（写真提供：Airbnb）

　富山県南砺市長の田中幹夫氏は、「ゲストが地元の人々と交流し、豊かな文化を体験することで心穏やかな滞在を過ごしてほしい」とコメント。また、本キャンペーンが「日本だけでなく世界の人々に五箇山や菅沼集落の素晴らしさを知ってもらう先駆けとなると大いに期待している」と意気込んだ。

富山県南砺市長・田中幹夫氏も同プロジェクトに期待を込めた

　なお、プランに含まれるのは、世界遺産での宿泊と特産物を使った郷土料理の提供のほか、アクティビティとして「茅葺き屋根の葺き替え体験」に「ガイド付きの電動自転車ツアー」「民謡体験」「五箇山和紙作り」などを予定している。

プロジェクトの開始を祝って鏡開き

　プランは6月30日9時に公式サイトから申し込める。