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東横イン、リブランドを体現する羽田空港店の改装完了。黒田社長「新生東横インに期待を」

東横INN羽田空港2がリニューアル

2023年3月28日 開業

株式会社東横イン 代表執行役社長 黒田麻衣子氏

 東横インは、3月28日にリニューアルオープンする「東横INN羽田空港2」(東京都大田区羽田1-1-7)の内覧会を行なった。新しいブランドコンセプトのデザインを導入した最初の店舗にあたり、1棟全面リニューアルを実施している。

 東横INN羽田空港2は、厚労省・自治体の要請によりコロナ療養者向けの1棟貸し出しを行なっていたが、その後リニューアル工事に入り、いよいよ3月28日から通常営業に入る。

東横INN羽田空港2

 内覧会に登壇した代表執行役社長の黒田麻衣子氏は、コロナ禍で創業以来初となる赤字に転落(2021年度通期)したことを振り返り、ホテルが建設ラッシュのなか、実は以前から「安いだけで選ばれていないか」「老舗と言えば聞こえはいいが古いホテルになっていないか」という思いを抱えていたという。

 そんななかで打ち出したリブランディングのコンセプトが「全国ネットワークの基地ホテル」。東横インに代表される宿泊特化型ホテルやビジネスホテルは、滞在そのものを楽しむデスティネーションホテル(それ自体が目的地になる宿泊施設)ではなく、目的は別にある場合がほとんど。黒田氏は、「旅のクライマックスは外にある。だから『出発するホテル。東横INN』を愛称に掲げた」と説明する。

 そのリブランドを体現するのが「東横INN羽田空港2」であり、フロントやロビー、朝食会場など共用スペースでは、ライティングや天井のしつらえなどで「お帰りなさい」「行ってらっしゃい」という出迎え/送り出すの姿勢を視覚化。客室でも木目のあるテーブルや棚を新設してテクスチャに統一感を出しつつ、スポット照明を多用することで光と影による居場所感を生み出している。なお、客室の詳細については別記事で紹介する。

東横INN羽田空港2のシングルルーム(1泊8400円)。東横インを知る人ならかなり様子が変わっていることが分かるはず
ツインルーム(1万2000円)
車椅子対応のハートフルツイン(1万2000円)

 黒田氏は、東横INN羽田空港2のような全面リニューアルを既存店舗すべてで実施していくのはコスト的に難しい部分があるものの、既存店でもどんなことで新しさを提供できるか考えているところ、という。「コロナ禍が明けてもビジネス出張は100%に戻らない。ビジネスの穴を埋めるべく、プライベートとインバウンドを取り込まなければならない。ビジネスにもプライベートにもインバウンドにも選ばれるホテルになることがリブランドの一番の目標」としたうえ、「まだ決意表明の域を脱していないと思われるかもしれないが、会社全体で進化のために動き出している。新生東横インに期待してください」とまとめた。

客室リニューアルの象徴的な部分がこの三角のデスクまわり。従来はテレビのある壁面に沿って横長のデスクが備え付けてあったが、この構造でより自由な空間が広がっている
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