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「東急ステイ メルキュール 大阪なんば」泊まってみた。駅近で機能的な全288室を擁するダブルブランドホテル
2022年12月1日 18:00
- 2022年12月1日 開業
東急リゾーツ&ステイは、フランス・パリに拠点を置くアコーグループのホテルブランド「Mercure(メルキュール)」とフランチャイズ契約を締結し、「東急ステイ メルキュール 大阪なんば」(大阪府大阪市中央区西心斎橋2-2-4)を開業した。
東急ステイは国内に30施設のホテルを有し、同ホテルが31施設目となる。洗濯乾燥機や電子レンジ、ミニキッチンなどを備えた客室が特徴で、中・長期滞在のニーズに強い。またアコーが展開する「メルキュール」ブランドは60か国に810施設を超えるホテルを展開し、その洗練されたデザイン性に定評がある。
東急ステイの持つその高い滞在機能性とメルキュールの洗練されたデザイン性を融合し、満足度の高い滞在体験を提供するべく、両社にとって初のダブルブランド運営となった。本稿では、オープンに先立ち行なわれた内覧・試泊会の模様をお伝えする。
ビジネスと観光の拠点・心斎橋エリアに、緑あふれるエントランス
東急ステイ メルキュール 大阪なんばは、大阪メトロ御堂筋線 なんば駅/心斎橋駅の両駅から徒歩4~5分程度に位置する。大阪ミナミの中心地・道頓堀やハイブランドショップが建ち並ぶ心斎橋が徒歩圏内にあり、ビジネス滞在や観光の拠点としては申し分ない場所だ。
御堂筋線 なんば駅から5分ほど歩くと、御堂筋に面したビルとビルのあいだにホテルの入口がある。ホテルの建物自体は御堂筋から少し奥まった場所にある。注意しておかないと入口に気が付かず通り過ぎてしまう。実際筆者は少し行き過ぎてしまった。ホテルの入口は御堂筋に面した場所と、御堂筋から少し入った路地側の2か所ある。
御堂筋側からエントランスへ向けて歩くと、突如として現われる木々の緑。そして館内に足を踏み入れると、壁一面に広がる緑。ロビーの顔となるグリーンポッドウォールは吹き抜け空間まで続く壁面全体に広がり、グリーンポッドにはLEDが埋め込まれ、緑と光の演出でゲストを迎える。
館内は黒を基調としたシックな佇まいで、至るところに同ホテルのコンセプトである「アーティストのアトリエ」を想起させるオブジェやアート作品が飾られている。
黒を基調とした客室。家電やミニキッチンを備えるタイプも用意
地上18階の建物に、12タイプ計288室の客室を有する東急ステイ メルキュール 大阪なんば。6タイプの客室には、洗濯乾燥機・電子レンジ・ミニキッチンが備わっている。筆者はそのうち1番スタンダードな客室「スーペリアクイーンリビング」に宿泊した。
客室は黒を基調とし、アート作品が飾られたハイセンスなものとなっている。客室の真ん中には東急ステイ特注品のクイーンサイズ(170×200cm)のベッド。そのほか室内には洗濯乾燥機と電子レンジが客室の意匠にジャマにならないよう収納されており、荷物の多い長期滞在にはうれしい大型収納も用意している。また、浴室とトイレは別になっており、まさに長期滞在でもストレスなく過ごすことができると感じた。
1室だけのプレミアムな客室「デュープレックススイート」で大都市を一望
東急ステイ メルキュール 大阪なんばのフラグシップルームは「デュープレックススイート」で、288室のうち1室しかないプレミアムな客室だ。メゾネットタイプの角部屋となっており、その大きな吹き抜け窓からは大阪なんばを一望できる。
眺望を楽しむといえば、もう1つ「プレミアムツイン」もまた特徴的な客室だ。こちらは288室のうち3室用意されており、なかでもバルコニー付きの客室はホテルの部屋にありがちな外気と途絶された閉塞感とは無縁の開放感がたまらない。眺望もまた素晴らしく、夜景を眺めながらリラックスした時を過ごすにはもってこいの客室だ。
朝から夜まで食事を楽しめるオールデイダイニング「CENTRE M」
ホテルといえば食も欠かせない。「CENTRE M(サントル エム)」は建物の2階にあるオールデイダイニングで、イタリアンを中心とした食事を提供する。
モーニングビュッフェ(6時30分~10時)ではクロワッサンなどの焼きたてパンを、ランチタイム(11時30分~14時)では、淡路島の生麺を使用した名物料理の生パスタを全60種から選べるほか、サイドビュッフェを楽しめる。またアフタヌーンティー(14時~17時)には専属パティシエによる季節のフルーツを使用したスイーツを提供。そしてディナータイム(18時~21時)には、ワインや本格イタリアンを堪能できる。
長期滞在をサポートするカフェやジムも併設
またホテル1階にカフェ&売店「SHOP M(ショップ エム)」を併設。焼きたてのフィナンシェや店内で焼かれたクッキーを販売するほか、「OSAKA CRAFT」をテーマに厳選したクラフトビールやクラフトサイダー、ジンジャエールを楽しめる。
そのほか館内には、ひと際目を引く大きなビリヤード台が置かれたたラウンジや軽い運動ができるジム、コワーキングスペースなど、利用者の長期滞在をサポートする施設も充実している。
荒木総支配人「12月段階で予約好調。ダブルブランドで大きなシナジーを生む」
オープニングイベントでは、アコー 日本代表のディーン・ダニエルズ氏および、東急リゾーツ&ステイ 代表取締役社長の粟辻稔泰氏が登壇。
ディーン・ダニエルズ氏は「アコーとしてもダブルブランドホテルは初。私たちの世界中に広がるホテルネットワークと東急ステイの国内の強力なネットワークを掛け合わせることにより、多くのお客さまに愛されるホテルを作り上げることができると考えている。東急ステイ メルキュール 大阪なんばに大きな期待をしている」と話した。
続いて粟辻氏は、「東急ステイとしても初めてのダブルブランドホテル。メルキュールとタッグを組むことで、東急ステイの滞在機能性+メルキュールが持つ洗練されたデザイン、およびいろいろな機能を加味したくさんの方に受け入れられるホテルでありたい」と語り、お互い両ブランドの融合のメリットを強調した。
その後の東急ステイ メルキュール 大阪なんば 総支配人の荒木昌志氏がホテルの概要を説明。「(ダブルブランドの)マーケティング的にアコーグループが持つ世界的な知名度、東急ステイが持つ国内旅客からの圧倒的な支持を掛け合わせた結果、大きなシナジーを生むと、開発段階からテーマとして取り組んできた。その目論みは早くも大当たりしている。12月の段階でさばききれないほどの予約をいただいている」と好調な滑り出しをアピールした。
大阪は、2025年の大阪・関西万博に向けてホテルの開業ラッシュが続いている。一部には万博後の供給過多も心配されている。10月以降の水際対策緩和でインバウンドが戻りつつあり滑り出しは好調なようだが、ホテル激戦区となった大阪で今後どのように勝ち抜いて行くのか注目したい。