ニュース

ヒコーキから富士山が見たい!

 ヒコーキに乗るとき、どちら側の機窓から富士山が見えるのか。座席指定をする際にも気になってしまうもの。例えば羽田空港から西向きのヒコーキに乗る際はどちらだろうか。JALのWebサイトには出発空港と到着空港、それに朝昼夕夜と時間帯を選択してスタートボタンを押すと、どちらの席から富士山が見えるか教えてくれるページがある。

 例えば羽田~伊丹の朝を選択してスタートすると「富士山は右側の座席でご覧いただけます」という感じで表記され、そのすぐ下から航空券の予約・購入ができるほか、機内から見える富士山についての、よくある質問の答えもまとまっている。

 ANAにも「富士山どっち側で見られる?」というページがあり、羽田発と羽田着の簡単な路線図が示されていて、右側か左側か、はたまた見ることができないかなど調べることができる。

 以前、JTAの石垣行きの便の搭乗した際、富士山が見えると沖縄のおばあに客室乗務員が声をかけてまわり、富士山を拝むようにして機窓から眺めていた光景がとても印象に残っている。羽田発着便に乗り慣れていると、「富士山が見えて当たり前」感が強いものの、沖縄をはじめ地方から来られる方にとっては、ぜひとも目に焼きつけたい感動的なシーンであるといえよう。

 さて、この記事を書くにあたりやはり実際にヒコーキに乗ってみなければと思い、富士山が見えると分かりきっている路線ではあるものの、羽田発~伊丹行きのJAL機に搭乗した。しかも、機外カメラで事前に富士山が迫ってくるのを確認したいので、エアバス A350-900型機の便を選択した。

 この日は南風運用で羽田空港のA滑走路(RWY16R)から離陸したが、北風運用時にはD滑走路(RWY05)から離陸する。いずれの滑走路から離陸しても、伊丹行きは右席から富士山を望むことができる。

離陸後10分もしないうちに尾翼からの機外カメラに富士山が見えてきた
まだ雪は被っていないものの、圧倒的な存在感
フルサイズのミラーレスカメラにズームレンズの200mm相当でこのぐらいに撮影もできる

 羽田発の沖縄行きや石垣行きも右席からだが、伊丹行きより南側を通るのでやや富士山とは離れているものの、しっかりとインサイトできる。

 微妙なのが、福岡行きや佐賀行きだ。稀に富士山の真上近くを通ることもあり、いつもワクワクしながら機窓からの眺めを楽しんでいる。

 また、北向きのヒコーキだからといって諦めることはない。左側から東京の街並みの向こうに富士山を望むことができる。冠雪している冬の方が視程も良く、見つけやすい。

 羽田に向かうヒコーキは、西からの便はすべて左側から富士山が見える。視程がよければ降下中、そして着陸直前まで富士山を見ながらのフライトだ。

 ただし、気象条件や時間帯によって飛ぶ航空路が変わることもある。そういう意味で、狙い通りの側から見えたとしても「一期一会」の富士山の表情を、この目にしっかりと焼きつけたい。

 冠雪していて富士山の存在感が増すこれからの冬の季節。ヒコーキの機窓からの景色を堪能しよう!

石垣行きのヒコーキから。伊丹行きよりはやや離れているもののよく見える
新千歳行きの左側から。東京の街並みの向こうに冠雪した富士山を望む。
羽田発の佐賀行きの機窓から。かろうじて右側からインサイトしたが、真下に近かった
成田から福岡へ飛ぶヒコーキからは左側に見えた
西からの羽田行きは左側に富士山を望みながらのフライトが続く