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ピーチ、成田~女満別線、成田~大分線を2021年2月に就航

コロナ禍で国内線から強化

2020年12月18日 発表

2021年2月10日(女満別線)、19日(大分線)就航

Peach Aviation株式会社 代表取締役 CEO 森健明氏(中央右)、成田国際空港株式会社 執行役員 高橋広治氏(中央左)

 ピーチ(Peach Aviation)は12月18日に会見を開き、成田~女満別、成田~大分への就航を発表した。

 2021年2月10日から女満別線、2月19日から大分線の運航を開始する。運航は毎日1便で、運賃は女満別線は片道5290円から、大分線は片道5790円からとなっている。

ピーチ 成田~女満別線(2021年2月10日~)

MM593便: 成田(13時55分)発~女満別(16時00分)着、毎日運航
MM594便: 女満別(16時40分)発~成田(18時55分)着、毎日運航

ピーチ 成田~大分線(2021年2月19日~)

MM559便: 成田(08時35分)発~大分(10時30分)着、毎日運航
MM560便: 大分(11時10分)発~成田(12時45分)着、毎日運航

 発表会の冒頭では代表取締役 CEOの森健明氏が新規路線の概要を説明した。ピーチは8月1日に成田~釧路線を就航しており、今回の女満別線の運航開始により北海道東部の周遊の選択肢が広がるとした。現在は新型コロナウイルス感染症の影響から苦戦を強いられている航空業界だが、空港や機内における感染予防対策の徹底と利用客へのお願いをとおして、コロナ禍における航空事業の在り方を模索していくと説明した。

 現在は、関西空港~宮崎線、関西空港~奄美線において搭乗前に陰性を証明する検査を受けられるオプションサービス(自己負担金3000円・税別)を実施しているが、年度末まで行なうことを決定しており、成田空港においても国内線を利用する際に同様のサービスができるようNAA(成田国際空港)と検討していると話した。質疑応答で、国内線の路線開設が続いていることについて問われたが、収益の4割を担う国際線が飛ばせない現在、計画していた国内線を前倒しで就航することで改善していきたいと考えを示した。

Peach Aviation株式会社 代表取締役 CEO 森健明氏

 成田国際空港 代表取締役社長の田村明比古氏はビデオレターで就航の喜びを語った。ピーチが女満別線を運航開始することにより成田からの国内路線は24都市になる。また、大分線も就航することで、成田空港と九州との往来が便利になることも歓迎した。

 冒頭の森氏の発言同様、航空業界は厳しい経営環境にあるが、重要な社会インフラであることから関係者が一丸となって維持していく努力は惜しまないとし、成田空港では国内線の定期旅客便に対し、着陸料と停留料を一時的に免除していることも説明。今後についても、ターミナルの整備やさまざまなインセンティブを通じてLCCの拡充に尽力し、路線が手薄となっている全国各地とネットワークを結んでいく考えを示した。コロナが収束した際には、ピーチが関西空港と並んで路線を強化し、成田の強みである海外各地と国内各地との乗り継ぎ需要が増えていくことを期待していると述べた。

成田国際空港株式会社 代表取締役社長 田村明比古氏
定期旅客便に対する空港使用料の一時的減免を説明したスライド
女満別空港のあるオホーツク地域は広大な土地に27万人ほどの人口なので、密になりにくい環境であることを説明。網走の流氷や知床半島の自然など、豊富な観光資源も魅力であるとのこと
大分空港は国内有数の温泉地があることから競合路線も多いが、観光ポテンシャルはまだまだあると説明。空港内には病院で使われている紫外線を用いた空気清浄機を45台設置している点もアピールした