東急と鹿島、東京・旧九段会館の建て替え事業に着手。2022年7月竣工予定

旧九段会館を一部保存してオフィスビルへ建て替える「（仮称）九段南一丁目プロジェクト」に着工

　東急不動産と鹿島建設は9月17日、両者が出資するノーヴェグランデによる「（仮称）九段南一丁目プロジェクト」の新築工事に着手したことを発表した。

　このプロジェクトは、1934年に完成し、9月に登録有形文化財に登録されたばかりの「旧九段会館」を一部保存しながら建て替え、歴史的価値のある建物を活かしながら新たな価値を付加し、にぎわいのある空間を整備するもの。

　開発コンセプトは「水辺に咲くレトロモダン」で、保存部分のデザインやお濠の自然を活かして、快適で健やかに働けるオフィスを建築。オフィス部分は地上17階建てでお濠に面する基準階約750坪のオフィスフロアを設ける。保存部分は創建時の姿を保存・復原し、内装にも当時のデザインを引き込むことで登録有形文化財に登録されている保存建築内で働ける格式高い小割オフィスを提供する。

　このほか、1階部分にはシェアオフィス、宴会場として使用されていた「真珠」や「鳳凰」は内装を創建時の姿に復原のうえ一般利用可能なカンファレンス施設などに利用。保存部分の屋上には庭園、建物北側のメインエントランス前には広場空間、お濠沿いにはテラスを設置する。

メインエントランスイメージ

お濠沿いテラスイメージ

屋上庭園イメージ

位置図

（仮称）九段南一丁目プロジェクト

事業主体： 合同会社ノーヴェグランデ（※東急不動産、鹿島建設が本プロジェクトのために出資する事業会社）
所在地： 東京都千代田区九段南1-5-1外（東京メトロ半蔵門線/東西線、都営新宿線 九段下駅徒歩1分
用途： 事務所、店舗、集会場、駐車場など
敷地面積： 約8765m ²
延床面積： 約6万7738m ²
構造・規模： S造（CFT造）・RC造・SRC造、地下3階地上17階
高さ： 約74.9m
竣工： 2022年7月（予定）

【お詫びと訂正】初出時、文末の竣工時期に誤りがありました。お詫びして訂正いたします。