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デュッセルドルフは日本人にとって最も重要なヨーロッパの経済拠点。ドイツ観光局がデュッセルドルフセミナー開催
2019年9月6日 19:45
- 2019年9月5日 実施
ドイツ観光局は9月5日、都内で旅行関係者向けに「デュッセルドルフ セミナー」を開催した。ドイツ観光局 アジア・オーストラリア地区統括局長 日本支局長の西山晃氏は冒頭のあいさつで、ドイツ西部の街デュッセルドルフには8500人の日本人が暮らし、500以上の日本企業が進出しているヨーロッパのなかでも屈指の日本経済拠点であると紹介。毎年5月にはジャパンデーというイベントを開催するなど、日本との結びつきが非常に強い都市であると述べた。
セミナーはその後、デュッセルドルフ直行便を就航しているANA(全日本空輸)や、来日したホテル2社など、各パートナー団体からそれぞれ10分ほどのプレゼンテーションが行なわれ、その様子はドイツ観光局のツイッターを通じて来場できなかった旅行関係者向けにライブストリーミング配信された。
成田からデュッセルドルフへ唯一の直行便を持つANA
成田からデュッセルドルフへ直行便を運航して2019年で5年目を迎えるANAからは、ドイツ支店 セールス&マーケティング シニアエージェントの三輪くみ子氏が来日。プレゼンの冒頭で三輪氏は「デュッセルドルフは欧州で最大の日本人コミュニティでありながら、意外と日本では知られていない町だなと感じている」と述べた。
まずはデュッセルドルフまでのフライトについて説明があった。ANAは現在、成田~デュッセルドルフをボーイング 787-9型機で運航しており、座席数はビジネス48席、プレミアムエコノミー21席、エコノミー146席となっている。デュッセルドルフ到着後は、欧州内の約30都市と同日の乗り継ぎが可能で、ジョイントベンチャー・パートナー提携を結んでいるルフトハンザ ドイツ航空、オーストリア航空、スイス インターナショナル エアラインズとのフライトを組み合わせ、多彩なネットワークが利用できるとアピールした。
ANAの成田~デュッセルドルフ線(2019年3月31日~10月26日)
NH209便: 成田(10時50分)発~デュッセルドルフ(15時50分)着、毎日運航
NH210便: デュッセルドルフ(20時00分)発~成田(翌14時30分)着、毎日運航
また、フランクフルト空港、ミュンヘン空港に次いでドイツで3番目に利用者の多い空港としてデュッセルドルフ空港の紹介も。街の中心部からの距離が稀に見る近さで、電車で約10分、タクシーでも15分程度。空港ラウンジはルフトハンザ ドイツ航空が運営するビジネスクラスラウンジとセネターラウンジの2か所があり、ドイツビールのサーバーがあるという。
さらにデュッセルドルフにある日本商工会議所の会員数の多さにも触れ、単独では欧州で最も日本企業の多い町であると紹介。人口の約1%にあたる数の日本人が住んでいるため、生活インフラはかなり整っており、日本とそう変わらない生活が可能とのこと。日本人経営の美容院や、日本食材店に本屋、なんとお寺もあり、医療も日本語で受けることができる。日本食のレベルも高く、ほかの欧州の都市と比べて比較的安価で美味しく日本食が楽しめると街の魅力を紹介した。
市中心部までわずか10分、デュッセルドルフ空港
ANAの三輪氏のプレゼンでもあったように、デュッセルドルフ空港は街の中心部から電車でわずか10分とベストロケーションにあると大きくアピールしたのは、マーケティングマネージャーのKatja Heuer氏。ドイツで第3の規模となるデュッセルドルフ空港は、年間2400万人の利用客数があり、就航している航空会社の数は70社にのぼる。ヨーロッパの玄関口として、ドイツ国内はもちろん、アムステルダムやブリュッセルなどの近隣の観光都市へスムースに接続できる空港であると紹介された。
建築物としても魅力のある空港内は、分かりやすいレイアウトになっているのが特徴で、乗り継ぎも簡単。最低乗り継ぎ時間は35分とのこと。60以上のショップやレストランがあり、空港内には2軒のホテルも有しているという。
自然が多くショッピングも堪能できるデュッセルドルフの観光
「生活の質がよいとされるグローバル都市」の第6位にランキングされたこともあるデュッセルドルフ観光の魅力をプレゼンしたのはデュッセルドルフ観光局の市場開発部長 Helma Kremer氏。インフラがしっかり整備された街にはデザインに優れた建築物が数多くあり、緑あふれる都市としても知られる。シンボル的存在なのは高さ240mの「ラインタワー」。その名前はもちろん、街を蛇行しながら流れるライン川からきている。
食文化にも優れていて、定番のビール文化のほかにも古くから伝わる伝統食もいろいろ。ミシュラン星を獲得しているレストランは11軒あるそうだ。またビール王国ドイツの伝統的なビーススタイルの一つ、アルトビールが発展した街でもあり、たくさんのパブやバーが立ち並ぶアルトシュタット(旧市街地)はその本拠地となる。
ノルトライン・ヴェストファーレン州立美術館やゲーテ博物館など、さまざまなミュージアムがあり、アート文化も盛ん。ガーデンやお城など観てまわれるスポットも多い。またヨーロッパで最も高級なショッピングストリートの一つと言われている「ケーニヒスアレー」も有名だ。毎年11~12月に開催されるクリスマスマーケットには大勢の観光客が訪れるという。
空港から車で20分、「デ メディチ」は絵画や彫刻などが並ぶ“美術館ホテル”
リビングホテルグループはドイツ8都市に17のホテルを展開するドイツ系のホテルチェーン。来日したシニア・セールスマネージャーの栗原正直氏によると、旧市街に2015年3月にオープンした「デ メディチ」のホテルコンセプトは大きく2つで「歴史」と「芸術」。客室数は170室で、ホテルの建物は17世紀の修道院を改築して作られており、館内にはオーナーの美術品コレクションが1000点以上が展示されている。
ゲストルームには毎日無料のビール2本とミネラルウォーター2本が用意される。また、和食の朝食があったり、テレビで日本語放送が観られたり、ホテル入り口に日の丸の国旗を飾ったりするなど(見ると落ち着くと評判だとか)日本人向けのサービスが用意されていることも特徴。徒歩圏内でレストランやショッピング、ライン川散策を楽しめるロケーションも自慢だという。
エクセルシオール エルンスト ホテル ケルン
ホテルはもう一つ、デュッセルドルフと同じノルトライン=ヴェストファーレン州にあるケルンから「エクセルシオール・ホテル・エルンスト」のアシスタントセールスディレクターのChristos Kouros氏が初来日した。
ケルンといえば世界遺産にも登録されているケルン大聖堂が有名だが、この「エクセルシオール・ホテル・エルンスト」は大聖堂の向かい側という立地が自慢のラグジュアリーホテル。155年以上の歴史を持ち、エレガントなインテリアにクラシックモダン調の家具で設えたゲストルームが特徴とのこと。
数々の賞を受賞しているグルメレストラン「Hanse Stube」のほか、そのネーミングが日本語に由来する「taku」は、ミシュラン1つ星を獲得したレストランで、日本料理、中華料理、ベトナム料理など東アジア全般の料理が楽しめるという。
Christos氏は「現在195人のスタッフが働いており、その数に対して客室数は137室。いかに当ホテルがサービスに力を入れているかお分かりいただけるでしょう」と述べてプレゼンを締めた。
ライン川クルーズをしながら美味しいドイツビールを
最後のプレゼンは、ライン川の中流域で定期便を運航している唯一のクルーズ会社「KD GERMAN RHINE LINE」。セールスマネージャーのEmely Camaggio氏によると、KDの主な運航ルートは、フランクフルト~リューデスハイム(1時間)や、ローレライ~ケルン(1時間30分)など。ライン川の中流はユネスコの世界遺産に登録されている地域で、古城や昔ながらの荘厳な建造物、ワイン村などが点在する景観の素晴らしいエリアだという。
KD社は、観光用の乗り合いクルーズからグループツアー、イベントクルーズとさまざまなスタイルのクルーズを提供しており、船も最新式からノスタルジックなタイプまで13隻保有している。船内はエアコン完備のオンボードレストラン、無料Wi-Fiや外国語での船内放送も。ここには日本語も含まれる。船上でドイツ料理やローカルビールを楽しめるライン川クルーズにぜひご乗船を!とのことだった。
この日はセミナーのあと、各パートナーごとにブースを設けて旅行関係者向けのワークショップも開催された。