ニュース

京急、横浜のグループ新社屋を公開。1階にはデハ230形を展示する「京急ミュージアム」

2019年9月2日 実施

京急グループが本社新社屋の竣工式典を実施

 京急グループは9月2日、本社新社屋の竣工式典を実施した。横浜駅から徒歩7分、みなとみらい線 新高島駅のほぼ真上に完成した社屋は、2017年7月に着工、2019年9月2日に竣工。地上18階、地下1階、塔屋1階、延床面積2万5831.99m 2 で、グループ11社が入居する。

 その内訳は、京急(京浜急行電鉄)、京浜急行バス、京急不動産、京急イーエックスイン、京急アドエンタープライズ、京急ストア、京急リブコ、京急サービス、京急システム、京急ビルマネジメント、京急ビジネスの11社。9月17日の京浜急行電鉄を皮切りに、10月28日までの2か月をかけて順次移転を進めるという。

横浜駅方面からは歩行者用デッキで2階につながる
本社のすぐ下にみなとみらい線の新高島駅

 式典では京急 取締役社長の原田一之氏がグループを代表してあいさつした。原田氏はグループ新本社について、「中央リニアの開通準備などで開発の進む品川、発着枠拡大で東京の玄関口として重要性の高まる羽田、それらのポテンシャルを沿線全体に波及させる司令塔として横浜の役割は大きい。グループ11社、社員約1200名を1拠点に集約することで業務の効率化、連携の強化を図る。横浜は鉄道の一大拠点であり、YCAT(横浜シティ・エア・ターミナル)に隣接する利便性があり、機動性に優れた立地。

 この本社移転は昨年から続く創立120周年の記念事業の一環であり、横浜・みなとみらい地区に賑わいをもたらす。1階には企業ミュージアム(京急ミュージアム)を今年度中に開業する。昭和に活躍したデハ230形を整備・展示するほか、運転シミュレーターも設置するので楽しみにしてほしい。元号の変わる歴史的なタイミングで、横浜で新たなスタートを切れることをうれしく思う」と紹介した。

京浜急行電鉄株式会社 取締役社長 原田一之氏
入居する11社の取締役社長が竣工を記念したテープカット
マスコットキャラクター「けいきゅん」「けいまるくん」も参加した記念撮影
CMキャラクターのくりぃむしちゅーの二人から祝辞
横浜DeNAベイスターズのアレックス・ラミレス監督も祝福メッセージを寄せた
式典会場(2階)の天井は京急の線路幅と同じという木の装飾
工事中の「京急ミュージアム」
デハ230形がチラ見え

 式典後、本社ビル8階の執務フロアと17階のコミュニケーションエリアを公開した。新本社ビルは免震構造で72時間の非常電源を確保しており、非常時の帰宅困難者の受け入れを行なうほか、前述の企業ミュージアムや認可保育所も併設する。

 執務フロアは柱のない空間になっており、社員同士のコミュニケーションの取りやすい空間を目指したという。本社ビルのうち5階を占める京急のフロアには内部階段が用意されており、セキュリティエリアの内側で行き来できるようになっている。また、執務エリアのすぐ横にはミーティングなどにも利用できる「インタラクティブエリア」や飲料自販機・ウォーターサーバーを備える「パントリー」が設けられている。なお、京急ではWi-Fi接続のノートPCと内線スマホによって「どこでも働ける環境を整備」しているとのことで、インタラクティブエリアには周囲の視界を遮るような作りの個人ブースがあり、仕事場所を自由に選べるようになっていた。

柱のない執務フロア
京急が入居するフロアには内階段が用意されている
窓の外にはベイブリッジなども望める
イトーキのオフィスチェアにコクヨのデスク、オカムラのキャビネット
会議室
インタラクティブエリア
集中しやすそうな個人ブース

 17階のコミュニケーションエリアは24時間開放してスタッフ間のコミュニケーションに使えるほか、同ビルに入居していないグループの社員も利用できるという。朝・昼・晩に時間を区切って食事・ドリンクサービスを行なうほか、プロジェクターを設置してスポーツ観戦なども行なえるようにするという。

24時間開放するコミュニケーションエリア
朝・昼・晩はドリンクや食事を提供する
公開時は一部設置されていただけだったが、230席以上の着席スペースを用意する
靴を脱いで上がる和室スペースも
ドアで隔てたオープンエアのスペースも用意している
カウンター席からは海の見える景色
まだ設置されていなかったが、スクリーンを埋め込んでプロジェクターの投影を行なえるようにする