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うっわクサッ! 広島パルコ「におい展」でストレス臭を嗅いでみた
あの「シュールストレミング」の鼻がもげるようなニオイも体験できる
2019年7月20日 07:00
- 2019年7月19日~9月9日 開催
「『悶絶』から『美臭』まで、あなたの嗅覚を刺激します」。こんなキャッチで始まる「におい展」が、広島パルコ 本館6階で7月19日から9月9日まで開催されている。過去に名古屋、池袋、静岡、福岡、札幌、大阪、熊本で開催され、総動員数が18万人を数える人気の展示会だ。
仙台・楽天生命パーク宮城内イーグルスドーム開催時には、2018年10月に資生堂が特定して発表した「ストレス臭」を初めて展示し、来場者を驚かせた。今回も目玉はストレス臭の展示だ。そのほか、ご当地名物である、もみじ饅頭や牡蠣をイメージさせるニオイの展示も行なっている。
会場にはそれぞれのテーマごとにブースが設けられており、例えば12か月の花を展示したブースでは、1月はロウバイ、2月はウメといったように、それぞれのニオイを充填したガラス容器が置いてある。入場者はそれを嗅ぐことにより、曖昧になりがちなニオイ元の特定と新しい発見ができるわけだ。
香水の素材や花の香りといった嗅覚によい印象を与えるものもあれば、ミイラを生成する際に使われた乳香や没薬といったミステリアスなもの、日本の武将が戦いの際にまとったと言われている木香など、展示物はさまざまなテーマで用意されている。
そして、鼻にダメージを与えるのではないかと思うくらい強烈な刺激臭を放つ、シュールストレミングなどの臭いもの自慢の猛者たちも展示されている。
臭いニオイのチャンピオンたちが集う。いやーキツイっす
猛者級や特別なニオイを放つものは扉で隔てられた部屋に置かれており、激臭レベル(2~5)が記されているので、嗅ぐか嗅がないかは自分自身で決められる。
意を決して中に入り、実物が入ったアクリルケースの上部に貼られたフィルムをはがすと、待ち焦がれた(?)ニオイと対面することができるわけだ。こちらに用意されているのは、「くさや」(レベル2)、「加齢臭」(レベル3)、「ドリアン」(レベル4)、「臭豆腐」(レベル4)、「シュールストレミング」(レベル5)、「ストレス臭」(レベル?)の6種類。
シュールストレミングやドリアンといった強烈クラスは言わずもがなであり、ほかの取材陣、特に女性の「ムリ! ムリ! ムリ!」といった叫び声はそこかしこで聞かれた。
そして目玉になっているストレス臭。イヤなニオイであることは想像できるが、実際に嗅いでみるとなんとも言えぬ嫌悪感を抱くものであったと記しておこう。
このストレス臭は、面接や試験、スピーチなど、心理的に心拍数が上がるようなストレスがかかる状況で人体から発せられる硫黄化合物系のニオイであり、資生堂は「ST チオジメタン」と命名している。
ST チオジメタンは、ジメチルトリスルフィド(DMTS:dimethyltrisulfide)とアリルメルカプタン(AM:allyl mercaptan)という2つの成分から構成されており、汗のニオイとは別物として研究されてきた物質である。ちなみに資生堂のデオドラント製品はこちらのストレス臭も解消できるそうだ。
このほかにも悪魔の糞と呼ばれる香辛料「アサフェティダ」をこちらの展示会では初めて用意したり、ニオイ当てクイズといった趣向もこらされているので、友人や家族でも楽しめる内容になっている。
嗅覚は視覚や聴覚に比べるとあまり注目されないが、食欲増進であったり心身を安定させるのに重要な役割を持っていたりすることが、この展示で再発見できるはずだ。会期中、広島市にお越しの際は足を運ばれてみてはいかがだろうか。
「におい展」
会期: 2019年7月19日~2019年9月9日
開催時間: 10時~20時30分 ※最終入場20時
会場: 広島パルコ本館6F パルコファクトリー(広島市中区本通10-1)
入場料:
[前売券]700円(会期中1回限り有効)
[当日券]800円
Webサイト: におい展