今秋はエルニーニョの影響で10日間以上の長寿台風が増加。ウェザーニューズが2019年「台風傾向」発表

ウェザーニューズが2019年の台風傾向を発表。平年よりも南～南東寄りで、9月をピークに本州付近への接近・上陸の危険性が高まる

　ウェザーニューズは6月4日、2019年の「台風傾向」を発表した。年間発生数は2018年シーズンよりやや少ない平年並みの27個前後と予測。7月から増え始め、9月にピークを迎える。

　今シーズンは、弱いエルニーニョ現象が継続する影響で、台風が発生する熱帯の対流活動が活発なエリアが夏は平年より南寄り、秋は南東寄りと予想。海面水温が高い海域を長く通ることから、秋は台風の発生から消滅までの寿命が長くなる傾向になるという。

　太平洋高気圧は日本の南側で西への張り出しが強く、北への張り出しは弱いと予想。7～8月の太平洋高気圧の勢力が強い時期は平年よりもやや外回りの進路をとって沖縄から中国大陸・朝鮮半島へ向かうことが多くなる。また、7～8月の太平洋高気圧の勢力が弱い時期は台風を動かす風が弱くなるため、複雑な進路をとったり、動きが遅くなったりしながら日本付近に接近する可能性があるとしている。

　9月以降は偏西風が南下し、台風は本州付近へ向かう進路をとることが多くなる見込み。平年よりも太平洋高気圧の勢力が強いことから、10月にも日本に接近する台風がありそうと予想している。

8月のフィリピン近海の対流活動と太平洋高気圧