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日本アセアンセンター、「ASEANツーリズム・アワード・ジャパン2018」授賞式。「ASEAN諸国の魅力を開発して日本からの渡航を促進」
ASEAN地域への優れたツアー6部門11ツアーを表彰
2019年3月7日 00:00
- 2019年3月6日 実施
日本アセアンセンターは3月6日、「ASEANツーリズム・アワード・ジャパン2018」の授賞式を行なった。このアワードは2015年から2017年まで開催されていた「メコン・ツーリズム・アワード」の対象国をASEAN域内10か国に拡大・発展させた新規事業で、ASEAN諸国の魅力の開発・紹介に貢献した、優れたツアー商品を表彰するもの。
表彰の対象となるツアーは、2018年4月1日から2019年までに催行または催行を予定している、ASEAN加盟国への企画旅行。表彰の対象となるのは、旅行会社、ツアーオペレータ会社、航空会社。審査員を務めるのは、日本アセアンセンター、JATA(日本旅行業協会)、日本海外ツアーオペレーター協会(OTOA)などの代表者。
表彰カテゴリーは、新しいデスティネーションの開発に貢献し、ASEANの新しい観光の魅力を紹介したツアーを表彰する「ニュー・デスティネーション賞」、今までにない新たな視点でASEANの魅力を紹介したツアーが対象となる「ユニーク・ツアー賞」、持続可能な観光を商品化したツアーの「サステナブル・ツアー賞」、そしてカンボジアとラオス、ミャンマー、ベトナムの魅力を紹介したツアーを選ぶ「メコン賞」など。
表彰式の冒頭、日本アセアンセンターの事務総長である藤田正孝氏があいさつを行なった。藤田氏はこのアワードについて、「ASEAN諸国の魅力の開発と紹介に貢献する優れたツアーを表彰することで、日本からのアウトバウンドの増加、観光促進を図ることが目的」だと説明、「ASEAN諸国は多くの可能性を秘めており、同地域への日本人渡航者数は全体の4分の1を占めるようになった」と話した。
さらに「これからの旅行商品は見えるものだけを題材とするのではなく、見えない観光資源をいかに見えるようにするかが大切」と述べた。そのうえで「ASEAN諸国にはまだ多くの観光資源がある。皆さんの力を借り、ASEAN諸国を楽しむ、そして真の理解を育むことができる、魅力あるパッケージツアーを引き続き商品化し、多くの方にASEANを再発見していただきたい」と語った。
乾杯の前にあいさつを行なった観光庁 審議官の髙科淳氏は、「2017年のASEAN各国への日本人渡航者数は5年前の2012年より約70万人増加し、過去最高の約500万人に達している。ASEAN各国は日本人の旅行先として注目を集めている」と現状を説明した。さらに「ASEAN各国を対象としたツアー造成に尽力いただいている皆さまを表彰することは、ASEAN各国への訪問者数拡大へのますますの貢献につながり、双方向の交流を支援する大変意義深いものと考えている」と述べた。
このあと、それぞれの受賞ツアーが発表され、それぞれの旅行会社とランドオペレータ、航空会社のそれぞれに対して記念品が贈呈された。なお受賞したツアーは以下のとおり。
ユニーク・ツアー賞
フィリピンで次世代のフェアトレード&ソーシャルビジネスを学ぶ社会起業家とリアルな現場体験7日間ツアー
受賞者:地球の歩き方T&E、Girls, be Ambitious、フィリピン航空、セブ・パシフィック航空
サステナブル・ツアー賞
<ボルネオ屈指のワイルドライフ>野生動物の宝庫キナバタン川流域のビリとボルネオ島の心髄を巡る旅
受賞者:ユー・ツアー・サービス、Ocean Delight Tours & Travel Sdn Bhd、マレーシア航空、エアアジア
審査員特別賞
YTVあさパラ!×ルックJTB特別企画「おじゃましミャンマー」
受賞者:JTB、JTB・Polestar Co., Ltd.、シンガポール航空
東南アジア諸国への観光促進に尽力、貢献した人を対象とするインフルエンサー賞も発表された。受賞者はGenerasi Wonderful IndonesiaのChapter Jepang氏、西内ひろ氏、ラブリ氏、そして雨宮あゆ実氏の4名。なお、この日は西内ひろ氏とChapter Jepang氏が登壇し、感謝状を受け取った。
閉会のあいさつを行なったJATA 海外推進部長の權田昌一氏は「長く低迷していた日本人のアウトバウンドは、2017年と2018年の2年連続で増加した。今年もこの調子で伸びれば、JATAの目標である2020年に海外渡航者2000万人を今年達成できるかもしれないほどの追い風が吹いている」と現状の認識を示した。
続けて、「私たちJATAの会員である旅行会社の役割はOTAにできないこと、新しい素材、情報、イベントワークを活かして、旅行会社にしかご案内できない旅を紹介し、喜んでいただいたお客さまにまた旅行会社を使っていただくということになる。今後も各国大使館や航空会社、ツアーオペレータなどの皆さまと一緒になって、旅行会社がお客さまに内容のよい旅行をしっかりとしたものを提供し、存在感を示していきたいと思っている」と話し、授賞式を締めくくった