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JALとヤマトHD、フランス・パリに日本の味を届けるアンテナショップ開設。オープニングセレモニーを実施
輸出入手続きからパリでの販売までをトータルで提供
2018年9月11日 15:29
- 2018年9月7日(現地時間) オープン
ヤマトホールディングスとJAL(日本航空)は9月7日(現地時間)、フランス・パリで日本の農水産品の販売およびテストマーケティングを行なうアンテナショップ「Le goût du Japon(日本の味)」のオープニングセレモニーを開催した。
セレモニーにはヤマトホールディングス 上席執行役員 グローバル渉外・コールドチェーン構築担当 梅津克彦氏、JAL 執行役員 貨物郵便本部長 岩越宏雄氏のほか、商流をサポートするKUROSHIOのロマン・ドヨテ氏と、ISSEの中沢須美子氏も登壇した。
「Le goût du Japon」は日本の農水産品の輸出入手続きから、市内配送、現地販売までをトータルで提供するプロジェクトの第1弾。食品の安全基準が厳しいEU(欧州連合)では、煩雑な輸出入手続きがあるうえに、言葉の壁もあって現地での販売先の開拓のハードルが高い。日本の生産者がフランスで商品を販売するのはとても難しいのが現状だ。
そこで、これまで日仏間での輸送業務やそれに関わる各種輸出入手続きを行なってきた両社が手を結び、日本の生産者は国内での販売取引をするだけで、フランスでの販売を実現できるシステムを構築することとなった。
ヤマトホールディングスは日本国内とフランス国内の配送業務と商品提案を、JALは日本~フランス間の航空輸送を担当する。ヤマトホールディングスは、フランス国内最大手のエクスプレス事業者で、欧州第2位の国際エクスプレス事業を行なうDPDグループに属するクロノポストとのパートナーシップ契約も締結した。フランス国内の保冷輸送は、このクロノポストと連携して行なうことになる。
商品の選定と提案はヤマトホールディングスの社員たちが各生産者に直接会い、本当によいと思った商品に絞り込んだ。パリではなかなか手に入らない良質のサツマイモ、生わさび、レンコン、ウド、ミョウガといった野菜のほか、鹿児島の海でとれた絶品のブリとマダイを、日本の卓越した血抜きの技法と運送技術により、鮮度を落とさずにパリの消費者に届ける。気になる価格についても、中継業者を最低限にし、独自の輸送方法を使ってコストを抑えることで、可能な限り低く設定していく方針だ。
アンテナショップ「Le goût du Japon」はパリ中心部に位置するWorkshop ISSE内にあり、日本の農水産品の販売をするだけでなく、今後レストランも併設される予定。15~20人程度収容可能のレストランになり、日本からの選りすぐりの食材をその場でも味わってもらうという。フランス人シェフとのコラボレーションといった企画もある。
こうしたテストマーケティングの結果を受け、2019年に発効される予定の日欧EPA(経済連携協定)も見据えつつ、フランスをはじめとした欧州、そしてそれ以外の国への販路の拡大に向けて検討を重ねていく。
アンテナショップは日仏交流160周年を記念した「ジャポニズム2018」の開催期間に合わせ、9月24日から2019年3月までの営業予定。営業中は「広島・岡山」「福島」「青森」「秋田」「熊本・鹿児島」「沖縄」と、約2週間ごとにテーマとなる県が変わっていく。
Le goût du Japon
Webサイト:Le Goût du Japon
所在地:10 rue Saint-Augustin, 75002 Paris
TEL:+33(0)1 42 96 26 74
営業時間:11時~19時(月~土曜日)