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戦後初の国産旅客機「YS-11」ベースの「YS-11FC」が展示された「第30回 札幌航空ページェント」

国産ジェット輸送機「C-2」、国産ジェット哨戒機「P-1」はデモフライト

2018年8月12日 実施

「第30回 札幌航空ページェント」で展示された航空自衛隊 飛行点検隊の「YS-11FC」

 8月12日、札幌丘珠空港で「第30回 札幌航空ページェント」が開催された。札幌航空ページェントは北海道航空協会が主催するもので、民間が主催する航空イベントとしては国内最大級となるもの。後援は国土交通省と日本航空協会、支援は陸上自衛隊 北部方面隊と丘珠駐屯地で、丘珠駐屯地は札幌丘珠空港と滑走路を共用しており、展示・開放エリアは丘珠駐屯地となっている。

 2年に一度開催される札幌航空ページェントでは、北海道の新聞社、放送局、スポーツ団体などの持つヘリコプターや各種飛行機が展示などされるほか、陸上自衛隊、海上自衛隊、航空自衛隊の装備する航空機の展示やデモフライトが行なわれる。

 また、今回は2017年「レッドブル・エアレース」世界チャンピオンの室屋義秀選手がアクロバット飛行を行なったほか、アメリカ空軍(PACAF Viper Demo Team)のF-16がデモフライト。室屋選手は華麗なアクロバット飛行、F-16は激しい機動飛行を行ない、訪れた多くの観客から大きな拍手を贈られていた。

アクロバット飛行を披露した「レッドブル・エアレース」世界チャンピオンの室屋義秀選手
室屋選手は、クロノグラフで知られる時計メーカー「ブライトリング」のカラーリングで参加
PACAF Viper Demo TeamのF-16は激しい機動飛行を披露

 この札幌航空ページェントでは、航空自衛隊で全国の基地空港の施設などを点検している飛行点検隊が、戦後初の国産旅客機「YS-11」をベースに点検隊仕様とした「YS-11FC」(12-1160号機)を埼玉県入間から飛来させて展示。当時からのダート Mk542-10エンジンを搭載した、日本に残る数少ない実動機ということで大きな注目を集めていた。

現在も飛ぶことが可能なYS-11は日本に数少ない。最も多く運用しているのが自衛隊。12-1160号機はオリジナルのダート Mk542-10エンジンのため、とくに線が細く見える

 札幌航空ページェントでは、最新の国産双発ジェット輸送機 川崎重工「C-2」、国産4発ジェット哨戒機 川崎重工「P-1」も航過飛行を披露。アメリカ空軍のジェット哨戒機「P-8」も参加予定となっていたが、エンジン故障のためデモフライトをキャンセルした。

川崎重工業製の国産双発ジェット輸送機「C-2」
同じく川崎重工業製の国産4発ジェット哨戒機「P-1」
北海道で編成された航空自衛隊 302飛行隊のF-4EJ ファントムII。F-4の運用は今年度までなので、北海道では最後のお披露目か?

 デモフライトの合間には、札幌丘珠空港に就航する定期便の離着陸が見られるなど、開場時間である9時から15時まで切れ目なく飛行機が飛んでいた印象だ。とくに、札幌丘珠空港では8月8日からFDA(フジドリームエアラインズ)の松本~丘珠線が就航したうえ、静岡~丘珠線を毎日1往復から2往復に強化(いずれも8月31日までの期間限定)。会場アナウンスに「松本便とかあったっけ?」と反応する人もおり、FDAのカラフルな機体も目立っていたイベントだった。

静岡空港からFDA 171便として到着した機体が、FDA 224便として松本空港へ飛び立っていった