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沖縄観光コンベンションビューロー、シェア自転車サービス「ちゅらチャリ」を8月1日開始

1日2160円、30分216円

2018年8月1日 開始

OCVBはシェア自転車サービス「ちゅらチャリ」を開始した

 OCVB(沖縄観光コンベンションビューロー)は、8月1日から「サイクリングシェアサービス ちゅらチャリ」を新規事業としてスタートする。同サービスは、7月25日のOCVB第3回臨時理事会にて新規事業として提案され、全会一致で承認されたことを受けて事業開始が決定したもの。

 OCVBは、2017年からドコモ・バイクシェアによる「沖縄バイクシェア」の実証実験を那覇市内で実施(関連記事「サイクルシェアリングサービス『沖縄バイクシェア』の実証実験スタート」)。その利用状況を見ると、那覇市外への利用もあるなどの結果が得られた。そこで那覇以外のエリアでの実証実験、さらには全県規模で展開を図ろうというのが事業の概要だ。

OCVB第3回臨時理事会と記者発表会の様子

 具体的な取り組みとしては、まずドコモ・バイクシェアから沖縄バイクシェアの事業をOCVBが譲受し、OCVBが主体となり事業を展開。那覇市内においては、設置ポートの拡大と使用バイク数を100台まで増強。また、沖縄市・北谷町などの中部エリアでの実証実験を開始する。

 使用機材は、ブリヂストン製の電動アシスト付き自転車。PCやスマートフォンを用いて予約すれば設置ポートからの借り受け・返却が自由に行なえる。那覇市内での実証実験では6か所にポートが設置されており、今回の事業スタートに合わせてすでに10社との新規設置契約が決まっている。

 料金は、1日パスが2160円、時間貸しが30分216円。支払いは、設置ポートのある施設の窓口での現金払いのほか、専用サイトからのクレジットカード決済が可能。

 ドコモ・バイクシェアは管理システムや回線を提供するほか、ドコモ沖縄支店との協業によるエリア拡大を担当する。また、沖縄輪業などの自転車関連企業は24時間対応のコールセンターの運営、自転車の再配置手配、メンテナンスなどを担当する。

 観光協会や民間企業へは、自転車のガードシールなどの広告費、プロモーションなどの協力を呼びかける。自転車にはGPSが搭載され、利用者の動線分析を行ない協力市町村に動線データを提供する。

事業の内容を説明する一般財団法人沖縄観光コンベンションビューロー 企画・施設事業部長の翁長由佳氏
「ちゅらチャリ」で使用される電動アシスト自転車

 事業スタートにあたり、OCVB会長の平良朝敬氏は、「自転車は渋滞緩和に役立つツールだと期待している。先に実施した理事会では、民間のレンタサイクル事業を圧迫するのでは? との意見が出たが、ちゅらチャリの最大の特徴は電動アシスト自転車を利用していることで、移動距離の伸びが期待できる。北谷町は観光客が多いが、そこから他地域へ行くことが少ない。電動アシストなら沖縄市などにも行ってもらえるのではないか。既存のレンタサイクルと共存し、定着することでさらに盛り上がるとうれしい」と語った。また、OCVB専務理事の湧川盛順氏は、「地域ごとに違ったデータが取れると思う。そのデータをうまく活かしてもらいたい」という。

一般財団法人沖縄観光コンベンションビューロー 会長 平良朝敬氏
一般財団法人沖縄観光コンベンションビューロー 専務理事 湧川盛順氏

 自転車の目線で新たな観光資源の発掘や観光施設間の連携などを図っていくとともに、二次交通としての利用で渋滞緩和への寄与、さらには排気ガスによるCO2削減を図るエコツーリズムの主流コンテンツにしたいとのことだ。

ちゅらチャリで使用される自転車にまたがる平良会長