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EU・ジャパンフェスト、欧州文化首都のプレゼンテーション
日本のアーティストを対象に各都市が取り組みを紹介
2018年2月9日 16:30
- 2018年2月8日 開催
EU・ジャパンフェスト日本委員会は2月8日、欧州文化首都各都市の代表者によるプレゼンテーションを開催した。
欧州文化首都とは、EU(欧州連合)加盟国が持ち回りで開催する文化芸術プログラム。EUが加盟国の文化の相互理解を目的に毎年2都市を選定し、指定された都市は、1年間をとおしてその国の芸術や文化に関するイベントを実施している。
2017年はデンマークのオーフス、キプロス共和国のパフォスの2都市で開催。2018年はオランダのレーワルデンとマルタ共和国のヴァレッタ、2019年はイタリアのマテーラとブルガリアのプロヴディフ、2020年はクロアチアのリエカとアイルランドのゴールウェイが選ばれている。
近年、欧州文化首都はEU内での文化交流だけにとどまらず、世界各国に幅広く参加を求めており、日本では1993年から現在までに「EU・ジャパンフェスト」として欧州文化首都と日本の芸術文化の共同の取り組みを実施してきた。
EU・ジャパンフェスト日本委員会は日本関連のプログラムの支援を行なっており、日本のアーティストの情報を求める欧州文化首都の開催国と、日本のアーティストが接点を持てるよう、またカルチャーツーリズムの観点からイベントを紹介する目的のもと、今回のイベントを開催した。
プレゼンテーションでは、欧州文化首都への参加に関心を持つ日本のアーティストや団体を対象に、2016年から2022年までに選定された開催都市の代表者一堂に会し、各都市やプログラムの紹介などを行なった。
プレゼンテーションの開始前にあいさつをしたEU・ジャパンフェスト日本委員会 事務局長の古木修治氏は「ダイレクトにコンタクトをとれるよい機会なので、このチャンスを活かしてほしい」とコメントした。
欧州文化首都によるプレゼンテーション
オーフス2017/デンマーク
2017年の欧州文化首都の一つであったオーフスでは、20以上のイベントを実施。日本関連では、101本の日本の樹木を植樹して市民の憩いの場にするなど、日本に関連する取り組みも実施された。
レーワルデン2018/オランダ
レーワルデンは、首都アムステルダムから約140km離れたオランダ北部の都市。1月26日に開幕した「レーワルデン2018」では、お勧めするエキシビションとして「マタハリ展」や、レーワルデンと一緒に選ばれた馬の産地でもあるフリースラント州の馬のエキシビションなどを紹介した。
バレッタ2018/マルタ共和国
マルタ共和国の首都であるバレッタは、街全体が世界遺産に登録されている。「バレッタ2018」は1月20日に開幕しており、アートフェスティバルやオペラ「アイーダ」など、多くのエキシビションが実施予定だ。
マテーラ2019/イタリア
南イタリアに位置する都市マテーラは、「サッシ」と呼ばれる世界遺産の洞窟住居が有名だ。「マテーラ2019」では文化、芸術、ルーツなど5つのテーマに沿って古い建築物を光で装飾した「ルーメン」やオペラなど、さまざまなエキシビションを開催する。
プロヴディフ2019/ブルガリア
「Fuse」「Transform」「Revive」「Relax」の4つで構成され開催する「プロヴディフ2019」。カーニバルや市民が一体となったイベントを多数開催予定となっている。
ゴールウェイ2020/アイルランド
ゴールウェイ2020のテーマはMaking Waves(波動を作る)。移住・言語・風景という三つの柱に基づき、ゴールウェイ、アイルランド、ヨーロッパだけでなく「ゴールウェイ2020」に参加する世界中の人と盛り上げたいと意気込みを語った。
ノヴィ・サド2021/セルビア
欧州文化首都は毎年EU加盟国から選出されてきたが、2021年からEU加盟候補国からも1都市選ばれることとなり、該当国のなかからセルビアが選定された。開催は2021年となっている。
カウナス2022/リトアニア
2022年はリトアニアのカウナスで開催する。リトアニアは無形文化遺産「歌と踊りの祭典」などがあるが、歴史的建造物や文化遺産などを活用した取り組みも行なわれる予定となっている。