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首都高、3月10日に新開通する10号晴海線 晴海~豊洲を事前公開。湾岸線と晴海を接続
晴海埠頭に首都高の出入口。銀座からの利用も便利に
2018年2月7日 18:27
- 2018年3月10日16時 開通
首都高(首都高速道路)は3月10日16時に、10号晴海線 晴海~豊洲の延長約1.2kmを開通する。晴海入口から高架構造で晴海運河やゆりかもめを越えて豊洲出入り口付近で既存路線と接続される。湾岸線と都心をつなぐ深川線、台場線に続く第3のルートとなるため渋滞緩和や、晴海/勝どき/月島/佃/豊海地区内の緊急輸送道路として有事の救命活動や物資輸送に重要な役割を果たすことも期待されている。
開通に先駆け報道向け現場公開と、あきもと司 国土交通副大臣の視察が行なわれたので、その模様をレポートする。
臨海部と都心のアクセス強化と臨海部の防災機能強化に大きく寄与
基本的なルートや開通による期待については、関連記事「首都高、晴海線 晴海~豊洲を2018年3月開通。湾岸線と都心をつなぐ深川線・台場線に続く第3のルート」を参照していただきたいが、首都高側からの説明では「臨海部と都心へのアクセス強化」「晴海地区全体の混雑緩和」「臨海部の防災機能強化」が特徴として挙げられている。
湾岸線から都心へアクセスする場合、現在は11号台場線か9号深川線を利用することになっていたが、10号晴海線が開通することで臨海部から都心へのアクセスルートが増えることになり利便性が向上する。湾岸線から晴海線を利用すると、晴海出口の先が晴海通りの晴海三丁目交差点なので、そのまま銀座方面へ向かうことが可能だ。また10号晴海線に並行する有明通りや晴海通りは、朝の時間帯を中心に臨海部に向けた混雑が日を追うごとに激しくなっているとのことで、混雑緩和と所要時間の短縮にも大きく寄与することになりそうだ。
また、近隣に高層マンションが増えていることから騒音を低減する遮音壁の設置や、低騒音で水はけのよい高機能舗装の採用など、最新の環境技術も取り入れられている。照明は、ロードサイドに備えられたLED式高欄照明が採用されている。
「開通後は多くの皆さんにご利用いただけるよう、完成に期待をしています」と、あきもと国土交通副大臣
報道向け公開と同日に視察に訪れていた、あきもと国土交通副大臣は「本日、晴海線の視察をさせていただいて、確実に工事が進んでいることを認識しました。晴海・豊洲地区の渋滞緩和や防災機能強化、2020年の東京オリンピック・パラリンピックの選手の輸送などが期待されています。
平成13年(2001年)から事業を着手してきましたが、晴海運河やゆりかもめ線の上空に橋を架けるなど大変な工事だったと聞いています。そんな時も、しっかりと安全に務めていただき工事を遂行できたと思います。開通まで万全を期して、開通後は多くの皆さんにご利用いただけるよう、完成に期待をしています」と話していた。
また「2月18日に、この橋の上を歩くウォーキングイベントを実施します。本日より募集を開始しているので、多くの皆さんにご参加いただきたいと思います」と、晴海線の開通イベント「晴海線スカイウォーク」(先着5000名)についても触れたあと、2月25日5時からの堀切JCT(ジャンクション)~小菅JCT間内回りの4車線化と、3月18日5時からの板橋JCT~熊野町JCT(内回り/外回り)の4車線化についても「今後、首都高の利便性が益々高まっていくことを期待しております」とコメント。
「ベイエリアと都心を繋ぐ橋として、今までよりさらに多くの通行の向上が期待される新しい橋になっていくと思っているし、高速道につきましても、この線(10号晴海線)ができることによって近隣の渋滞解消も期待されているので、ぜひよい形で開通式を迎えさせていただきたいと思っています」とも語った。