ニュース

羽田空港2タミ、北側サテライトが本館と接続。5つの搭乗口も新設、専用バスに乗らず行き来できるように

2025年3月19日 供用開始
羽田空港第2ターミナル本館と北側サテライト(別棟)の接続工事が完了

 日本空港ビルデングは、羽田空港第2ターミナル本館と北側サテライト(別棟)の接続工事を完了し、3月19日から供用する。これに先駆け、3月10日にANAと共同見学会を実施した。

 これまで本館から北側サテライトへの移動は、専用バス(所要時間約3分)に乗車する必要があった。このたび施設を増築し、1つの建物としてつながることで、搭乗者が直接行き来できるようになる。

 建物は地上3階建て、2階が出発エリア、3階が到着エリア。2階にはテナント2店舗(セブン-イレブン、江戸前鮨 又こい家)がオープンする。

 2階の保安検査場Aから搭乗口47番までの距離は約700m。所要時間は約10分としている。動く歩道(ムービングサイドウォーク)や自動走行モビリティを利用すると、保安検査場B・Cからもアクセスしやすいとのこと。

左側の通路が今回の接続工事で新設されたエリア(3月19日から供用)
北側サテライトと本館接続部
セブン-イレブン羽田空港T2出発ゲート店(営業時間:7時~20時)
江戸前鮨 又こい家(営業時間:10時~20時)

 増築部分には、ターミナルから航空機へ直接搭乗できるよう、搭乗口50A/B、51A/B、52番の最大5か所を新設。50~51番は小型機(エアバス A321/A320、ボーイング 737)に限り、同時に2機が駐機できる「固定橋マルチ運用搭乗口」としている。

 なお、北側サテライトで運営していた搭乗口46〜48番は、47〜49番に名称変更となる。

 今回の接続により、国内線でバスを利用する便は、出発・到着ともに1日あたり4割から2割程度に減少する見込み。

 また3月30日から、第2ターミナル南側の搭乗口66〜70番は国際線専用になる。国際線出発便は+4便の合計34便となり、国内線との乗り継ぎもしやすくなる。

今回新設・変更となる搭乗口。赤色が北側サテライト(47〜49番)と新設エリア(50~52番)、緑色が国際線専用になる搭乗口66〜70番
ここから先が(旧)北側サテライト
2~3階は一部が吹き抜けとなっている
2階・出発エリアのフロアマップ
到着の際は、2階から3階へとエスカレーターやエレベーターでの移動が必要
3階の様子
2階の待合室にはいくつか座席の種類があるものの、電源は少ないので注意したい
PC作業がしやすい電源付きテーブル席
景色を楽しみながらスマホの充電もできる1人ソファ席

 見学会の後半では、自動走行モビリティ「iino(イイノ)」のデモンストレーションを実施。ターミナル拡張に伴う移動を支援するサービスとして、第2ターミナル北側サテライト~本館接続エリア(搭乗口52~47番)で2台導入する。運用時間は8時~20時で、所要時間は約30分で1往復。

 iinoの本格導入は日本初とのこと。センサーによる衝突防止機能を搭載し、周囲の歩く速さにあわせて走行速度が変わるという。

 なお、羽田空港では2020年7月から、自動運転パーソナルモビリティ「WHILL(ウィル)」を運用している。

 各モビリティについて、日本空港ビルデング 旅客ターミナル運営本部 施設管理グループ 執行役員の髙橋将氏は、「WHILLは単独での移動や電動車椅子として、iinoは複数人で乗りながら景色や会話を楽しむなど、利用シーンにあわせてモビリティを選択してほしい」と案内した。

iinoの仕様

サイズ: 2950×1300mm(全長×全幅)
最高速度: 2.5km(スペック最大5km)
最大乗車人数: 6人(着席を推奨)

自動走行モビリティ「iino(イイノ)」
利用方法
走行ルート
移動そのものを楽しんでほしいとのこと
自動走行モビリティ「iino(イイノ)」のデモンストレーション
供用開始について説明を行なった日本空港ビルデング株式会社 旅客ターミナル運営本部 施設管理グループ 執行役員 髙橋将氏
全日本空輸株式会社 東京空港支店長 兼 ANAエアポートサービス株式会社 社長 勝岡陽一氏