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NEXCO東日本、横川SAのイングリッシュガーデン整備や2輪車向けプランなどを説明

2017年6月定例会見開催

2017年6月27日 開催

東日本高速道路株式会社 代表取締役社長 廣瀨博氏

 NEXCO東日本(東日本高速道路)は6月27日、同社において定例会見を実施した。上信越自動車道 横川SA(サービスエリア)下り線の「YOKOKAWAハイウェイガーデン イングリッシュガーデンエリア」のオープンや、二輪車限定「首都圏ツーリングプラン」、ドラ割「新潟観光ドライブパス」などについて説明を行なった。

モデル事業としての、YOKOKAWAハイウェイガーデン イングリッシュガーデンエリア

 代表取締役社長の廣瀨博氏は、7月23日にオープンする上信越道 横川SA下り線 YOKOKAWAハイウェイガーデン イングリッシュガーデンエリアのオープンについて説明した。NEXCO東日本では「花と緑のやすらぎ ハイウェイガーデン プロジェクト(花プロ)」を進め、NEXCO東日本の営業エリアで各県1カ所以上、全35カ所の設置を予定しているが、そのモデル事業が今回の横川SA。廣瀬氏は「信州方面の玄関口で、軽井沢・信州のプロローグをコンセプトに、洋風の庭園と軽井沢らしさを感じさせるつくり」とコンセプトを説明した。

 設置にあたっては、軽井沢町内の3つの有名ガーデンの関係者と2017年4月に「軽井沢グリーン&ガーデン倶楽部」を立ち上げ、相互アドバイザリー、共同イベント、プロモーションなどを行なうとした。その第1弾として、7月23日に開催するオープニングイベントでは、フラワーアクティビストとして活躍する志穂美悦子氏と事前申し込みのあった一般客15名、近隣の小学生30名を招待し、軽井沢グリーン&ガーデン倶楽部会員が最終施工区画の植え付けをして完成させるとした。

 さらに、軽井沢グリーン&ガーデン倶楽部専用のインスタグラムの開設、ハイウェイガーデン内情報発信ブースの開設を予定しているという。

 花プロでは今後、2017年度は横川SAのほかに、規模は異なるが、関越自動車道の赤城高原SA(上り)、横浜横須賀道路の横須賀PA(パーキングエリア・上り)に着手するという。廣瀨氏は「2020年の東京オリンピック・パラリンピックにインバウンドのお客さまを呼び込み、日本における季節ごとの素晴らしい草花を楽しんでいただく」と述べ、「造園職の資格を持つ女性社員を中核として、プロジェクトを進める」とした。

ツーリング需要の喚起や、地域活性化が目的の「首都圏ツーリングプラン」

 2輪車限定の「首都圏ツーリングプラン」は取締役兼専務執行役員 管理事業本部長の遠藤元一氏が「高速道路で初めての2輪車限定の割引であり、ツーリング需要の喚起や、地域活性化が目的」と説明した。合計4つのコースは「2輪車の保有台数が特に多い都心から100~150km圏内のツーリングスポットをターゲット」にした。

 首都圏ツーリングプランは2輪車対象で、7月14日~11月30日の連続する2日間、2500円で乗り降り自由のプラン。NEXCO 3社(東日本、中日本、西日本)で初めての取り組みで、その第1弾として関東圏で展開する。首都圏ということで合計4コースの内訳は、NEXCO東日本が「関越道・上信越道・東北道コース」「東北道・常磐道コース」「東関東道・館山道コース」の3コースを提供、NEXCO中日本(中日本高速道路)が「東名・中央道コース」の1コースを提供する。

 利用者の見込みとしては遠藤氏は「各コースそれぞれ1000台は突破したい。少なめですが」と4コース合計で4000台という目標を明らかにした。数値が控えめな理由として、現在、2輪車の車種区分は4輪の軽自動車と一緒となり、2輪車についての正確な料金所データがないことを挙げた。遠藤氏は2輪車の通行台数を過去の調査から「だいたい1%前後ではないか」としており、このプランが開始されるこの夏には、全国の主要な料金所47箇所で2輪車の通行数を調査するという。

SA/PAの一般用徒歩出入り口は「ウォークインゲート」と命名

 会見では6月30日から12月4日までが対象の「新潟観光ドライブパス」の発売についても説明、周遊プランと往復プランがあることと、新たにNEXCO中日本と連携して、北陸から新潟へのプランを用意したことなどが説明された。

 さらに、常磐自動車道の4車線化の着工式を宮城県側でも7月17日に行なうことや、常磐道四倉PA 下り線の商業施設の8月3日開設、東北自動車道 鏡石PA(上り)のコンビニエンスストアが7月12日にオープンすることを発表した。

 この2つのPAは、周辺地域の人も商業施設が利用できるよう、一般用の徒歩出入り口を設置する。NEXCO東日本では今回、SAやPAの徒歩出入り口に「ウォークインゲート」という愛称を設定し、浸透させるとした。

 また会見では廣瀨氏が安心・安全の取り組みについても説明。先日、国土交通省の社会資本整備審議会から高速道路会社の取り組みの説明が求められ、NEXCO 3社の代表として「会社の取り組み、さらなる取り組みと考え方について、逆走防止の問題、暫定2車線の課題への取り組み、災害時の高速道路機能のより早期の確保に向けた取り組み、適切な休憩場所の確保」などについて説明をしてきたという。

 また、廣瀨氏は6月19日にNEXCO西日本の新名神高速道路工事で発生した死亡事故ついてもコメントし「原因を十分に調査したうえで、情報を各社で共有して、二度と起こらないようにしていないといけない。単に西日本さんの問題ではない」と重く受け止めていることした。

5月は台数・収入とも増加、連休の休日の並びと天候のよさが原因

 5月の通行台数、料金収入の状況の速報値も発表。通行台数は1日平均で約290万8000台、対前年比3.2%増、料金収入は約731億9200万円で対前年比5.1%アップとした。通行台数は圏央道の境古河~つくば中央の供用と、ゴールデンウィーク期間の連休が昨年より多い5連休であったことが理由とした。車種別では中型車以上で増加傾向があるとした。

 また、SAやPAの営業概要は売上高は約136億7500万円で前年比7.1%の増加、部門別では、飲食商品販売部門が100億9000万円で、前年比2.7%増、ガソリンスタンド部門では35億7000万で21.6%と増加した。飲食商品販売部門は通行台数などと同じ理由で休日の並びと天候がよかったことを理由に挙げ、ガソリンスタンド部門は各油種とも1リットル当たり15円以上単価が上がり、軽油を中心に売上が伸びたと、理由を説明した。

定例会見を行なった東日本高速道路株式会社 代表取締役社長 廣瀨博氏(中央)、取締役兼専務執行役員 管理事業本部長 遠藤元一氏(左)、取締役兼常務執行役員 サービスエリア事業本部長 萩原隆一氏(右)