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JR千葉駅がリニューアル、中央改札が移動し「ペリエ千葉エキナカ」がオープン
スイーツから生鮮食品まで駅ナカでサクっと手に入る
2016年11月21日 21:14
- 2016年11月20日 オープン
千葉ステーションビルはJR東日本(東日本旅客鉄道)と共同で行なっている千葉駅・駅ビル建て替え計画の一つとしてJR千葉駅新駅舎、ならびに駅構内に「ペリエ千葉エキナカ」を11月20日にオープンした。
「中央改札」が従来の1階から3階に移動するのに伴い、エキナカには、初の精肉、鮮魚、青果が購入できる専門店から千葉の有名パティシエ4名によるスイーツが並ぶショップ、県内の人気ラーメン店やベーカリーなど48店舗を併設するゾーンを新設した。千葉都市モノレールをはじめ各線への動線も一新、乗り換えもスムーズになり利便性もアップ。“新しい千葉駅”を感じられる空間となっている。
グランドオープンは2018年ということだが、48店舗がオープンする今回のオープンでも仕事、学校帰り、もちろん出かけの帰りに途中下車やちょっと寄り道がしたくなる魅力があふれた同ゾーンと新駅舎となっている。開業に先立ち、11月18日に報道公開されたので、本記事にてレポートする。
千葉駅から新しいライフスタイルステーションの提案
千葉ステーションビルは、「From 千葉」を合言葉に千葉駅から新しいライフスタイルステーションの提案をすべく開発を行なっている。その第一弾が「ペリエ千葉」の新ゾーンとなる「ペリエ千葉エキナカ」だ。千葉の“いいモノ”と都市型のライフスタイルをミックスさせ、より利便性の高い豊かな生活を提案している。特に「千産千消(千葉県の地産地消)」に力を入れており、全48のうち同県のショップが10店舗入るなど、「ペリエ千葉エキナカ」ならではの食の魅力をアピールする場所となっているのが特徴だ。
各ホーム、そして中央口に直結しているコンコースは、大きく3つのエリアに分かれており、生鮮三品・お弁当やお惣菜のエリア「新千葉Local eats」、和洋菓子、グローサリーや雑貨のエリア「アーバンDining Style」、コンコースに面した路面ゾーン「チバラーStand」となっている。
生鮮三品・お弁当やお惣菜のエリアは通勤・通学時の利用を意識、忙しい世代も短い時間で食事ができるようなサポート機能を強化。「千産千消」とともに、「時短」もテーマとしている。そのためカット野菜やフルーツ、鍋のセットなど、電子レンジで温めればすぐに味わえるメニューが揃っている。
和洋菓子、グローサリーや雑貨のエリアでは、千葉県の洋菓子が味わえ、ここならではのデザインのお土産なども手に入る。コンコースに面した路面ゾーンはコンビニエンスストアやドラッグストアをはじめとする機能型商品構成とショップ、付加価値型のデイリーニーズに応えるベーカリーなどのショップの2構成となっている。なお、今回は3階のみで、4階は2017年の春頃のオープンを予定。夏以降に駅ビルがオープン。そして2018年夏以降にグランドオープン予定と段階的な開発となる。
今日のご飯どうしよう? を解決、時短で美味しいメニューが揃う
「新千葉Local eats」はエキナカ初の生鮮食品を扱うエリア。青果、精肉、鮮魚の各専門店が軒を連ねている。青果を販売する「ころくや」は、日本全国の美味しい野菜や旬なフルーツを厳選。
店長の竹島勝氏に話を伺ったところ「簡単便利野菜をはじめ、すぐに家に帰って使える食材や、場所柄短時間で購入できて持ち帰られるものを提供していきます。また日本全国から選りすぐった野菜や、市場にはなかなか出回らない地元の方だけが味わっている美味しい食材もご紹介します。また、カットフルーツをはじめすぐに味わえるデザートも楽しみにして頂ければ。旬のフルーツを使った食べきりサイズのものや、こだわりのイチゴも1粒1粒購入できるような形も考えています。エキナカは初めての出店のため、とてもワクワクしています」とのこと。行くたびに新鮮な驚きのあるショップを目指し、新しい野菜やフルーツとの出会いもつなげてくれる期待のショップだ。
また、同社はジューススタンド「Saluteria」も運営しており、野菜やフルーツの美味しさがギュッと詰まったフレッシュジュースがリーズナブルな価格で味わえる。お勧めは「グリーンパワー」(レギュラー:260円、ラージ:380円)。小松菜やりんご、オレンジをたっぷり使い、見た目は濃いグリーンながら果実感多め&優しい喉越し。ゴクゴクと飲め、毎日通いたい美味しさだ。
鮮魚を販売する「魚力」は、旬の魚を加工して少量から購入ができる。一人暮らしや帰りの遅いビジネスパーソンにもうれしいショップだ。ショーケースには、持ち帰りやすいサイズの活きのよい魚が並ぶとともに、お勧め時短メニューも販売。この日は“簡単おさかなソテー”とボードに書かれており、「電子レンジにて、500Wで約2分を目安に加熱するだけ」と調理方法も説明していた。
疲れた日でも作って食べようかなと思わせてくれる心配りがうれしい。また、角切りのマグロや、刺身などの酒の肴に最適な一品から、寄せ鍋などのこれからの季節にうれしいアイテムもずらり。帰宅してからの食事や晩酌を支えてくれるメニューが揃っていた。また、同じエリアにイートインの寿司屋「魚力海鮮寿司・海鮮魚力」も併設。家まで待てない! という場合はカウンターでゆったり寿司も味わえる。もちろんお持ち帰り用もあるので、ちょっとした自分へのご褒美にも重宝しそうだ。
精肉店の「タカギフーズ」も美味しい肉を味わって、明日の活力につなげたい人にお勧め。ソーセージやハムなど買い足ししておきたい日々使う商品はもちろん、すき焼き用のこだわり和牛の切り出しなども用意。帰りにスーパーなどに寄る感覚でエキナカで本格的な肉類が手に入るのはありがたい。
また、ボリュームたっぷりのあったか鍋セットもリーズナブルな価格帯で販売。すき焼き鍋や牛モツ鍋、豚バラ肉と白菜のミルフィーユなどがスープ付きで購入できる。また、三元豚を使ったえのき巻きなど、焼くだけですぐに味わえる時短メニューもあり、夕飯や明日のお弁当の一品に加えたいときにありがたい。
なお、同エリアにはお惣菜や弁当、さらに千葉の名産品を取り扱う「房の駅」なども出店。「房の駅」では千葉の名産品落花生が並べられており、新豆の時期で今が一番美味しい季節とアピールしていた。
千葉県ならではのスイーツを時間をかけずに4軒ハシゴ
和洋菓子、グローサリーや雑貨のエリア「アーバンDining Style」。ここで注目したいのが「Artisan in CHIBA」だ。県内の有名パティシエ4名のスイーツが1つのケースに揃うここだけのショップ。美しく並んだホールやカットケーキ、そして焼き菓子を前に、思わずどれにしようか悩んでしまうほど。各シェフにお勧めなどを聞いてみた。
「お菓子工房バニーユ」の大木悟シェフは「お店のコンセプトにとても魅力を感じています。今後駅は何十年も続いていくので、そのなかで千葉県内のシェフが出ることでとても面白い場所として成長することを期待しています。今後若い職人たちが活躍の場を広げられるスペースとしても大事にできたらと。道筋を立てる意味もここにはあると思います。今は4店舗ですが、歴代のシェフが並び、こんなシェフも出していたんだ! と後々となればいいですね。お勧めは、開店以来ずっと続けているモンブランやシュークリーム。スタンダードなものから味わってみてください」と話した。
続いては、「菓子工房アントレ」の髙木康裕シェフ。「エキナカでもとても目立つ場所ですし、大先輩の方々と共演できるということで、かつてないチャンスだと思っています。目の前がお花屋さんですので、ちょうどプレゼントにもぴったりですね。購入される方もワクワクした気持ちでお店に来店していただけると思います。店構えも白黒を基調として高級感があり、そのなかでケースの中に色とりどりのケーキが並んでいて、とてもよい場所だと思いました。お勧めは自分の名前をつけたチーズケーキ。千葉・船橋産の素材にこだわっていますのでぜひ味わってください」とのこと。
そして「晴れの日」の宮田英明シェフは、「いろいろな個性が出ているショーケースがとてもよいと思っています。お勧めは「和栗モンブラン」。和栗の味にこだわって2種から3種の栗をブレンドしていて栗の美味しさが堪能できます」とコメント。
「モンペリエ」の神保勝司シェフは「4店舗のケーキが1つのショップに並んでいるので、それだけ選ぶ楽しみも広がっていると思います。例えばモンブランも各店舗のものを購入していただき、食べ比べをしてみるのもよいかもしれません。なお、ここに並ぶケーキたちは、すべてがお勧めです。ですが、あえて言うならばコルネ。本店では1日300個ほど出る人気商品なんです」と話した。
ケースの中には30種類以上のケーキが並び、焼き菓子ゾーンには“おもたせ”に最適なアイテムも。なお、クッキー1枚から購入できるので、小腹が空いたときの強い味方にもなってくれる。向かいの「Aoyama Flower Market」で花を買い、ケーキも手に入れるサプライズにも最適となっている。
人気店の味を最寄駅で、持って帰るも、食べるもよし
コンコースに面した路面ゾーン「チバラーStand」にはコンビニやドラッグストアや、千葉県ならではの美味しいショップもオープン。
行列のできる人気店「中華蕎麦とみ田」の直営店「松戸富田麺業」は、千葉駅限定の「ラーメン」(並:800円)を提供。透き通ったあっさりスープに特製の平麺、そしてここだけでしか味わえない肉厚ジューシーなチャーシューが至福のときを約束してくれる。定番の豚骨魚介スープの濃厚つけ麺も味わえる。平日は朝8時〜22時の営業となっており朝ラーも可能だ。
また、船橋市民ならば誰もが知っているほど有名なベーカリー「ピーターパン Jr」も登場。船橋駅内も出店しているが、「ペリエ千葉エキナカ」では、大型の窯を導入し、焼きたてを多数提供。特設コーナーもあり、温かい状態で購入できる。
「元気印のメロンパン」(140円)はその美味しさで販売個数の世界記録を達成。外サク中ふわ、優しい甘さは、もう一度食べたくなるはず。スタッフに話を聞いたところ「エキナカでやりたいと思っていたことを今回ギュギュっと詰め込んだのがこのお店です。焼きたてパンをたくさんご用意してお待ちしておりますので、ぜひお越しください。人気のメロンパンも焼きたてです!」と話してくれた。営業時間は7時~22時と、朝から夜遅くまで営業しているので、朝ごはんから小腹の空いたとき、もちろん夜食に、いつでも美味しいパンがほおばれる。
また、カスタムした自分だけのオリジナルコッペパン「カスタムコッペ」が楽しめる「カワシマパン」もオープン。千葉県産の米粉をふんだんに使ったもっちり食感がポイントで、フランクには、やわらかで深みのある味わいの「房総ポーク」。千葉県産の落花生を使ったクリームに、千葉県の酪農家で絞られた「かずさ牛乳」の販売など「千産千消」を意識した食材を使っているのが特徴だ。
すでに具が挟まれたコッペパンも購入でき、イートインもあるため朝食にもお勧め。おやつ系、おかず系、お気に入りのコッペパンと一緒に懐かしの瓶で牛乳も味わってみては。営業は7時〜22時。
なお、11月20日から12月18日までの期間、「ペリエ千葉エキナカ de Suica タッチキャンペーン」を実施。「ペリエ千葉エキナカ」内の2店舗(一部対象外店舗あり)で同日中にSuica(モバイルSuica含む)を使って買い物をし、専用端末にタッチすると抽選で200円分のお買い物券が当たる。端末設置は「ペリエ千葉エキナカ 」内に2カ所、合計4台設置(月~土曜:8時~22時、日曜祝日:9時~21時)。
新駅舎開業で乗り換えもラクラク、新しく生まれ変わったJR千葉駅をチェック
新しいJR千葉駅、駅ビル、エキナカは、地上7階・地下1階で延床面積は約7万3800m2。駅施設・コンコースは約1万6400m2、エキナカは約8000m2、駅ビルは約4万9400m2となっている(グランドオープン時)。1階のバスロータリー付近の入り口を入ると4台の長いエスカレータと広い階段があり、3階へ登ると広々としたJR千葉駅「中央改札」が見えてくる。
エスカレータ横には、千葉都市モノレールへの乗換連絡口があり、5mほどの階段があるがほぼ同じ階でつながるようになった。エスカレータと階段、スロープで今までに比べて格段に乗り換えがスムーズになる。
また、「みどりの窓口」や「びゅうブラザ」を抜けた「南口」にはビル側面にエスカレータを設置。船の帆、マスト、波をイメージした屋根が付いており、京成千葉駅の乗り換えの際も傘をさすことなく移動ができる。なお、屋根をはじめ外内装は、千葉の豊かな自然と洗練された都市の融合(City in Nature)をデザインコンセプトとしている。なお、新たに「千葉公園口」も新設。「千葉公園」や「千葉市中央図書館」へのアクセスに便利となった。
なお、改札前にもこだわりがたっぷり詰まっている。デジタルサイネージの各柱には千葉県産の山武杉を使用し、改札前の雰囲気を優しいものに。そして新たに待ち合わせスペースも用意し千葉駅のシンボル的な存在としてオオガハス(千葉市の市の花)をモチーフとした「ハスの時計」も設置。なお、その下の千葉駅周辺案内図はタッチパネルになっており、行きたい場所をタッチすると即座に場所と説明が表示される。多言語にも対応。JR東日本では仙台駅に続き2駅目となる。
駅の行き先表示板も今まではLEDタイプだったが、今回は新幹線の案内で使われる大型液晶案内板を使用。明るく、認識しやすいうえ、文字も大きめで広い構内でもはっきり。在来線のみの駅でこれだけの数を使うのは珍しいとのこと。なお、ベビー休憩室の新設や多目的トイレの充実などすべての利用者が快適に過ごせる配慮も隅々まで行き渡っている。
乗降で毎日約21万人が利用するJR千葉駅がグッと便利に、そして乗り換えの際も含め思わず立ち寄りたくなる魅力的なエリアになった。生鮮三品をはじめ美味しい生活をサポートし、そして1日の始まりや終わりをちょっと素敵なものにしてくれるショップが充実。駅自体の利便性も上がり、毎日行きたくなる場所だ。
2018年のグランドオープンに向けて多目的ホールのオープンや保育所、医療施設の開設が検討され、新たなショップの仲間入りも予定されている。ますます、使いやすくなる駅ビルとJR千葉駅に今後も注目だ。