ニュース
15周年の東京ディズニーシーのハロウィーンはヴィランズが主役
ミッキーマウスが悪役に!?
2016年9月10日 00:00
- 2016年9月8日 実施
開園15周年のアニバーサリーイベント「東京ディズニーシー15周年“ザ・イヤー・オブ・ウィッシュ”」を開催中の東京ディズニーシーが9月9日~10月31日に開催するスペシャルイベント「ディズニー・ハロウィーン」のプレスプレビューを9月8日に行なった。
東京ディズニーシー「ディズニー・ハロウィーン」~さあ、クールで美しい悪の扉を開こう!
今年のハロウィーンはディズニーヴィランズを主役としたもの。“さあ、クールで美しい悪の扉を開こう!”と題して、普段はあまり目立たない“悪役”たちに脚光を浴びせたもので、なんとミッキーとその仲間たちもヴィランズの仲間に加わるという。その真偽を確かめるためにショップなどを散策していると、ダッフィーグッズのショップ(マクダックス・デパートメントストアの様子がいつもと違う。
ショーウィンドウを覗いてみると、ダッフィーが海賊に、シェリーメイが魔女に、ジェラトーニが吸血鬼になっている。ダッフィーが落としたジェラートで絵を描いたことで友達になったばかりのジェラトーニはまだまだ知名度は低いが、今年のハロウィーン用の衣装をデザインしたのは、誰あろうこのジェラトーニである。
ジェラトーニがデザインしたものをミニーが仕立てて3体が“ぬいぐるみバッジ”で着ているのだが、ストラップには、おばけやコウモリなどに扮したものがある。これらは最終決定されたデザイン以外のものを商品にしたもので、現段階ではストラップ以外にこのコスチュームの商品はない。ほかに、ぬいぐるみS用のコスチュームセットやコインケースのぬいぐるみ物やマグネット、クッキーなど充実したラインアップで販売されている。
ほかのショップやカートには、海賊に扮したミッキーと仲間たちのTシャツやコウモリのポンチョ、夜になると怪しげに光るドクロのカチューシャ、おばけミッキーの抱き枕などさまざまなシリーズの商品がヴィランズ色に塗り替えられていた。なかでも角度で絵の変わるパスケースやメモセットなどはミラコスタ通りの回廊や壁にデコレーションされたバナーと同じデザインになっている。
アラビアンコースト(宮廷の中庭)では壺から怪しげな煙が出ていて、スペシャルプログラムの「カスパ・マジックトリート」が開始された。そこではアトラクション「マジックランプシアター」に登場する「アシーム」が現われ、ディズニー映画「アラジン」のヴィランズである「ジャファー」の機嫌を取るようにゲストに呼びかけている。
突然、ジャファーの後継者を名乗る黒魔術士が現われ、ゲストに催眠術をかけようとおかしな呪文を唱えだし、ゲストは催眠術にかかって「ジャファー様」とジャファーを讃え始める。そこに「シャバーン」が登場し自分の方が有名なマジシャンであると主張し、黒魔術士と言い合いが始まる。
ついにマジック対決となったが、黒魔術士のジャグリングに対してシャバーンはインチキマジックを披露するが決着はつかない。そこに国王からインチキマジックを取り締まるよう命じられた紳士的な正統派マジシャンが登場し、3人で「我こそは偉大なマジシャン」とマジックを披露しているところにジャファーが登場。
その威圧感に圧倒され、機嫌を取ろうと3人のマジシャンが協力してマジックを披露するが、黒魔術士の余計な一言でジャファーの機嫌がわるくなってしまう。そこで催眠術にかかったゲストにアシームがジャファーをおだてるよう協力を頼み、気をよくしたジャファーは後継者の黒魔術士を讃えて退出する。協力してくれたゲストにアシームがお礼を言って、ショーはフィナーレを迎える。
催眠術から覚めて、レストラン「カスパ・フードコート」でハロウィーンニューのスペシャルセット(1580円)を注文する。その内容は、ブラックカリー、スパイシーチキン、ライスとナン、ラズベリー&チョコレートムースにドリンクのチョイスがついたものでかなり豪華。特にライスとナンが両方ついているところがとてもよいと思いながら出されたものを見てみると、全体的に赤と黒で構成されている。赤いナンってと思いながらテーブルに進むと、店内中央にジャファーが我が物顔で立っている。このスペシャルセットはジヤファーをイメージしたもので、食べ物までもがヴィランズに支配されてしまっている。
突然まわりが騒がしくなり、ファッションデザイナーとヴィランズ界のコーディネーター、ヴィランズの手下によるアトモスフィア・エンターテイメント(ファッションチェック)が始まった。これは、ヴィランズにふさわしい理想的なコーディネートをゲストに手ほどきするもので、ファッションデザイナーとヴィランズ界のコーディネーターによってワンポイント講座が始まる。
ヴィランズの手下たちによるポーズが披露されてから、ポーズをとるゲームが行なわれヴィランズにふさわしいゲストが選出され、ファッションチェックを受ける。選出されたゲストはデザイナーやコーディネーター、ヴィランズの手下たちと記念撮影をしてフィナーレを迎える。
このアトモスフィア・エンターテイメントには「ピーターパン」のヴィランズであるフック船長の手下と「眠れる森の美女」のヴィランズであるマレフィセントの手下が登場するのだが、このマレフィセントの手下がイケメンだと人気が高まり、ショーで使用しているものと同タイプのカチューシャが販売されている。
次第にヴィランズに魅了されながら、軽食を取るために「ニューヨーク・デリ」に入りスペシャルセット、スーベニアランチケース付き(2020円)を注文した。ウィックド・ウィッチの魔法のリンゴをイメージしたメニューは、ベーグルサンド(ポークと鶏レバーのパティ、カシスマスタードソース)、パンプキンサラダ、ブルーベリームースにドリンクのチョイスがついたもの。ちょっと甘辛いカシスマスタードソースのきいたベーグルサンドに、イメージをよい意味で裏切られた少し辛めのパンプキンサラダ、最後は甘めのブルーベリームースとまさに魔法のリンゴをイメージさせる。
スーベニアランチケース付きというメニューは店内の料金表には表示されておらず、スペシャルセット(1150円)となっている。店内にあるディスプレイやパンフレットには表示があるが、一見分かりにくい。これは魔女のいたずらなのか、気をつけていないと見落としてしまうこのスーベニアランチケースは、ショップなどで販売されておらず「ニューヨーク・デリ」でしか手に入らない、かなりレアなアイテムである。
次に「シーサイドスナック」にて販売中のパークの大人気スナック「うきわまん」もハロウィーン期間はヴィランズ一色。映画「リトル・マーメイド」に登場する海の魔女アースラーがパッケージになったインパクト大な「スペシャルうきわまん(スパイシーシュリンプ&ポーク)」(500円)はもっちり生地の中には、旨味たっぷりジューシーなポークの餡とスパイシーシュリンプがイン。プリッとしたシュリンプがアクセントになり、頬張ると思わず笑顔になってしまうほどの美味しさだ。
再び周辺が騒がしくなり、ヴィランズの手下によるアトモスフィア・エンターテイメント(リクルーティング)が始まった。これは、ヴィランズの力で魅力的な人間の姿に変えられた手下たちが、ゲストにヴィランズの素晴らしさをアピールして、ヴィランズの世界に引き込もうとリクルーティングするもので、司会者と助手に連れられたリクルーター2人が魅力的なポーズを披露し、掛け声に合わせてゲストが一緒にポーズをとって楽しむもの。
司会者がポーズをとっているゲストの様子を見て、最もヴィランズの世界にふさわしいゲストをショーエリアに引き込み「ヴィランズの世界に来る覚悟はおありですか?」と決断を迫る。答を聞いたあと、「ハッピーハロウィーン、ハッピーヴィランズ」とみんなで掛け声をかけてフィナーレを迎える。
このアトモスフィア・エンターテイメント(リクルーティング)には、「ノートルダムの鐘」のヴィランズであるクロード・フロロの手下と「リトル・マーメイド」のヴィランズであるアースラの手下が登場する。
最後に紹介するのはメディテレーニアンハーバーで開催される「ザ・ヴィランズ・ワールド~ウィッシュ・アンド・ディザイア~」。メディテレーニアンハーバーのBGMが突然妖しく変化し、5隻の船が現われ、キャプテンフック(ピーターパン)、ウイックド・クイーン(白雪姫)、ジャファー(アラジン)、ハデス(ヘラクレス)の順に雄叫びをあげる。
最後にマレフィセント(眠れる森の美女)を乗せた船が中央に停止し、自分たちが招待したディズニーの仲間たちを紹介すると、なんと船の上にミッキーマウスをはじめとした仲間たちが登場する。マレフィセントによるハロウィーン・パーティーの開会宣言とともに、フォートレスより煙が上がりハーバー周辺の陸上をジャファーの傭兵やキャプテン・フックの海賊たちが占拠してしまう。
ミッキーたちが捕まってしまったのかと思いきや、海賊の衣装を身をまとったミッキーや妖艶な女王の衣装のミニーがヴィランズたちと船上で一緒にパーティーを盛り上げている。ウイックド・クイーンがヴィランズの魅力である“美しさ”、キャプテン・フックが“気品”、ハデスが“ユーモア”、ジャファーが魔法を披露するなか、ミッキーや仲間たちが陸に上がりそれぞれのヴィランズの手下や家臣と共にパーティーを盛り上げる。
ジャファーの魔法で火山が噴火し水上バイクでのパフォーマンスが勢いを増すなか、海の歌姫の仮装をしたデイジーダックがハーバー中央の船で歌い始めると、アースラの妖艶な歌声が海の底から響きシャボン玉が噴出し、アースラの歌の締めくくりで水柱が上がる。ヴィランズ風にアレンジされた「東京ディズニーシー15周年“ザ・イヤー・オブ・ウイッシュ”」のテーマソングが流れるなか、ミッキーたちは船に乗り込みハーバーを一周してゲストにお別れをしてフィナーレとなる。
ミッキーにとってヴィランズたちも一緒にショーやイベントを盛り上げる大切な仲間。そんな仲間たちにもスポットを当てようと思うミッキーの優しさを感じられるショーだった。
そんな余韻に浸りながら、「ミゲルズ・エルドラド・キャンティーナ」で「ミックスベリーコーラ、スーベニアコースター付き」を注文して飲んでみると普通のコーラ。スタッフから「ミックスベリージャムが入っているのでよくかき混ぜてください」と言われ、かき混ぜるとミックスベリーの香りがするコーラに早変わり。
ジャムが少し詰まって飲みにくくなるのもヴィランズたちのいたずらなのか。ハロウィーン・パーティーの各所にあるいたずらは、きっとミッキーが仕掛けたものに違いない。そう思いながら東京ディズニーシーをあとにした。
(C)Disney