トラベルアプリレビュー
旅行先で訪れたスポット名や乗車した交通機関の情報を記録
「Moves」
(2016/1/18 00:00)
- アプリ名:
- Moves
- 開発者:
- ProtoGeo
- 価格:
- 無料(2016年1月6日時点)
- 対応OS:
- iOS 9.0以降/Android 4.0以降
「Moves」は、1日の移動ルートなど行動履歴を保存し、あとから振り返られるアプリだ。いわゆるライフログ系のアプリだが、アプリを起動しておくだけでルートを自動的に保存してくれるので、旅行記録を自動的につける用途でも重宝する。今回はiOS版を使用した。原稿執筆時点での最新バージョンは「2.7.4」。
使い方は簡単で、ただアプリを起動しておくだけ。あとは位置情報を元に記録が蓄積され、日毎に縦スクロールによる閲覧が可能になる。例えば何時何分に宿を出発し、そこから5分かけて駅まで移動、そこから観光地まで30分かけて電車で移動したのち、観光地を徒歩で1時間かけて見てまわった……といったデータが、自動的に記録されていく。アプリを操作する必要はまったくない。
移動ルートはGPS情報とともにに記録され、マッピングして表示されるので、あとから地図上で見返すのも簡単。また移動手段も自動的に判別され、記録される。もともとライフログ系のアプリなので、徒歩とランニングなどは区別される一方、交通機関を用いた場合は単に「交通機関」としか表示されないが、リストから「電車」「車」「飛行機」などを選んで記録することは可能だ。訪問先も同様で、付近にあるスポットが一覧で表示されるので、その中から選ぶことにより、手入力の必要なく記録できる。あとでどこに立ち寄ったかもすぐに思い出せるというわけだ。
具体的な移動記録を見てみよう
ここでは試しに、筆者がある日の夕方に都内を出発して神奈川県海老名市に立ち寄ったのち、静岡市に到着してホテルに投宿するまでの記録を見てみよう。これによると、17時27分に新宿駅を発ち、小田急線に乗って海老名駅まで向かうはずが、いったん別のルートに向かってから中間駅まで引き返し、その後、乗り換えて海老名駅に向かったことが記録されている。
これは新宿駅から海老名駅に真っ直ぐ向かうはずが、誤って藤沢行きに乗車してしまい、途中で気付いて大和駅まで戻り、そこから相鉄本線に乗り換えて海老名駅を目指したためだ。こうした乗り換えのミスも、本アプリを使うとGPSによってしっかり記録されてしまう。日記などをつける際にはこうしたイレギュラーはついつい端折ってしまいがちだが、こうしてリアルに記録されるのはGPSによる自動保存ならではだ。
中間目的地の海老名駅付近では、2つのスポットに滞在したのち、20時05分に再びなんらかの交通機関に乗車していること、また駅付近での移動手段は徒歩だったことが記録されている。この2つのスポットとは、1つが海老名市立中央図書館、もう1つが夕食を取った飲食店で、いずれもスポット名は「不明な場所」と記録されているが、吹き出しをタップすれば付近のスポットがリスト表示されるので、手動で選べばスポット名が埋め込まれて保存される。
海老名からは2度の乗り換えを経て静岡駅に向かっているが、その間の移動手段は「交通機関」とだけ記録されている。これについても、タップすれば候補が表示されるので、適切な選択肢を選ぶとよい。今回は「電車」を選択した。また宿泊先のホテル名も、先ほどのスポット名を選択するのと同じ手順で、リストから適切な候補を選ぶとよい。もちろん、何も選ばずそのまま保存しても問題ない。
あらゆる行動履歴を自動保存。撮った写真と結びつける機能もほしい
日頃から本アプリを起動しておけば、旅行であるか否かを問わず、あらゆる行動履歴が自動保存される。スポット名や移動手段を候補から選択して記録できるのは本アプリの特徴だが、実際にはそこまで神経質に書き換えなくても、必要に応じてあとから参照できれば十分だろう。ちなみに毎朝6時前後には、前日の徒歩での歩数がポップアップ表示されるので、アプリがきちんと動作していたかはそこで判断できる。
同種のアプリにあって本アプリにない機能といえば、カメラロール内の写真を行動記録と結び付けて表示する機能だ。写真があれば当日の行動記録をビジュアルで思い出すことができて非常に便利なので、ぜひ追加を希望したい。またカレンダー表示については、記録日数が多くなると横スクロールで探すのが大変なので、月単位のカレンダーを表示してデータを呼び出せる機能がほしい。