旅レポ
“最新”がいっぱいの南の島グアム(その1)
グアム「Valley of the Latte Adventure Park」で、ジャングル奥深くへGO!
2016年7月25日 00:00
グアム島の中心部として知られているのは、海水浴やショッピングを楽しめるタモンと、そのすぐ西、官公庁の施設が多いビジネス街である首都ハガニアという2つの地区。近年は特に後者のハガニア地区の観光開発が進み、レストランやショップの出店が相次いでいるとのことだが、その一方で、やはりグアムには手つかずの自然もたくさん残っている。
その自然を楽しむのに最適なのが、中心部からクルマで30分ほどのところにあるグアム島南部にあるタロフォフォ川とその支流の周辺に広がる「Valley of the Latte Adventure Park」。自然の風景をそのまま活かした公園となっており、観光船に乗って川を遡上する「アドベンチャーリバークルーズ」が目玉だ。クルーズの参加料金は大人70ドル(約7490円、1ドル=107円換算))
、子供42ドル(約4500円)で、プログラムの目安時間は1~2時間程度。
「クル」と呼ばれる貝の笛の合図で出発し、両岸から鬱蒼とした木々が張り出す幅10m~30mほどの川をゆっくり進む。周囲の風景はまさしくジャングルそのものだ。流域には細長い口をもつニードルフィッシュやナマズ、カニ、あるいはサメなどが生息しているとされ、ガイドが用意したパンくずを川に投げ込むと、その一帯から水しぶきが上がるほど大量の魚が群がった。
このリバークルーズでは、2カ所の停泊地に立ち寄る。筆者が訪れた7月14日は、そのうちの1カ所、グアムの原住民であるチャモロ人の村落跡とされる停泊地に、かつてそのチャモロ人が利用していたとされるわらぶきの建物を再現した施設がちょうどオープンしたタイミングだった。
この施設は、建物の基礎として用いられたとも言われるキノコ状の石群「ラッテストーン」を参考にして建てられた、観光用の建造物。オープニングセレモニーが行なわれたあと、中でチャモロ人独自のカヌー作りが進められた。ちなみにラッテストーンは当公園名の由来ともなっており、停泊地内ではそこかしこに点在する数百年~数千年前に作られたとされるラッテストーンを間近で見ることができる。
また、停泊地内はスターフルーツ、サワーサップ、パンの実といったグアムならではのフルーツの木が立ち並ぶ果樹園のようにもなっていて、グアムのスーパーや市場で販売されているフルーツが実際に木になっているさまをじっくり観察できるのも面白い。日本では目にすることのない、個性的な形や味覚、匂いのインパクトに、驚くこと間違いなしだ。
もう1つの停泊地では、ココナッツの葉で作る頭飾りなどの手作り工程を見学できるほか、木をこすり合わせて火をおこす方法なども学ぶことができる。さらにそこから歩いて1、2分のところにあるミニ動物園では、グアム鹿やヤシガニ、オオトカゲなどの小動物と触れ合うことが可能。頑丈そうで、いかにも“コワモテ”な水牛の背に乗り、つかの間の散歩を楽しむのもお勧めだ。