【イベントレポート】

【APEX2016】座席まわりで見かけるコネクタを提供するIFPLブース、USB Type-Cを訴求

2016年10月24日~27日(現地時間)開催

 シンガポールのマリーナ・ベイ・サンズ・エキスポ&コンベンションセンターで開催されている「APEX EXPO 2016」。航空機向けのコネクタなどを提供するIFPL(InFlight Peripherals)は、座席まわりで利用される各種コネクタの展示を行なった。

 シートモニターを模した展示には、同社が提供するUSBポートやオーディオコネクタを集めたデモンストレーションシステムを展示。

 USBのコネクタは4種類が搭載されており、通常のUSB Aポート、上下逆向きにしても取り付けられるリバーシブルタイプのUSB Aポート、USB 3.0対応のAポート、USB Type-Cが取り付けられている。いずれもモジュールの形状には互換性を持たせている。

 リバーシブルタイプのUSBポートは、目の前にあるシートモニター以上に、手探りで脱着することになるアームレストにUSBポートを備えるようなシチュエーションで有効だとして、そうした例も展示している。

 USB Type-Cについては、供給電力の大きさがポイントになるとする一方で、USB Aポートは引き続き乗客に望まれるとし、3Dプリンタでデザインしたというマルチポートのアームレストのコンセプトデザインも展示した。

航空機に搭載するUSBポートの展示
アームレストの先端に上下逆向きでも取り付け可能なUSBポートを取り付けた展示
通常のUSB Aポート(左)と、リバーシブルタイプのUSB Aポート(右)
USB 3.0対応ポート(左)と、Type-Cポート(右)
USB AポートとUSB Type-Cを備えるマルチポートアームレストのコンセプト展示

 オーディオコネクタは、同社が提案する独自のコネクタを展示。インターフェースのピンが短く、マグネットによって固定するもの。ヘッドフォンをしたままうっかり乗客が立ち上がったり、ケーブルを引っかけたりしても簡単に外れるので、コネクタの破損がなくなるのがメリットとなる。

 通常のステレオタイプに加えて、ノイズキャンセリングに対応したコネクタも提供を始めている。モジュール自体は従来のコネクタと互換性があるので、航空会社は容易に入れ替えが可能であるという。

 このほか、シートモニターに取り付け可能な機内販売などの決済に使用するNFCインターフェースや無接点充電器、ビジネスクラスなどに取り付けるLightningコネクタ搭載のパーツを展示した。

端子そのものではなく、マグネットで固定するオーディオコネクタ。軽い力で外れることから、引っかけなどによるコネクタの破損を防げる
そのオーディオコネクタをパナソニック・アビオニクスのEcoシリーズ機内シートモニターに装着した例
同コネクタとヘッドフォン
機内エンタテイメントシステムを介した機内販売での決済に使えるNFCモジュール
iPhone 6に対応するLightningコネクタ搭載のパーツ