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ANA、医師登録制度「ANA Doctor on board」を9月運用開始

国際線機内で傷病者発生時に協力依頼

2016年5月26日 発表

機内に用意される医師用のドクターズキット

 ANA(全日本空輸)は5月26日、医師登録制度「ANA Doctor on board」を開始すると発表した。機内で傷病者が発生した際、アナウンスで医療関係者の呼び出しをする「ドクターコール」なしに登録した医師に協力依頼ができる制度。7月から募集を開始、9月から国際線で運用開始する。

 医師の登録はANA マイレージクラブ会員が対象。医師免許と顔写真付きの身分証明書を申込書とともに事務局に送付、所定の審査や確認をして登録となる。登録した医師が搭乗していた場合でも、医師本人の体調等の問題もあるため協力は任意。機内で実施した医療行為に起因して医療行為を受けた人に対する損害賠償責任が発生した場合は、故意または重過失の場合を除き、ANAが主体となって対応するという。

 なお、ANAでは、医療対応に協力してもらう医師や傷病を持つ乗客が事前に確認できるよう、機内搭載の医療物品等をWebサイトで公開している。医師が使うドクターズキットのほか、AEDや市販医薬品を揃えたメディカルキットや心肺蘇生用のレサシテーションキットなど搭載機器の情報が記載されている。

(編集部:正田拓也)