【イベントレポート】関空旅博2015

空港でのイベントなのに客船クルーズの宣伝をするワケ

飛行機とクルーズを組み合わせた「フライ&クルーズ」で充実の旅を訴求

2015年5月23日~24日 実施

関西クルーズ振興協議会のブースで飾られたクイーン・エリザベスの模型

「関空旅博2015」は名称の通り、関西国際空港という飛行機を乗り降りする場所で開催されたイベントだ。このイベントに、関西クルーズ振興協議会、プリンセス・クルーズというクルーズ関連団体/企業がブースを出展した。

 船によるクルーズ旅行と、飛行機を使った旅行の親和性に疑問もあるかもしれないが、昨今は飛行機とクルーズを組み合わせて旅程を組む「フライ&クルーズ」という旅のスタイルが流行している。これは、クルーズ船が発着する都市と自宅近くの空港とを飛行機で移動し、クルーズを楽しむというもの。

 例を挙げると、神戸を出港して複数の都市を巡りつつ、横浜港を終着とするクルーズがあった場合、客船に乗るため飛行機で関空や神戸空港へ移動し、客船に乗って横浜へ。そのあとは羽田空港から自宅方面の空港へ飛行機で移動するといった旅程だ。クルーズ前後に訪れることになる神戸や横浜での観光を楽しむこともできる。

 もっと豪華な旅としては、4月28日に当誌でもニュース記事を掲載したJTBによるクイーン・エリザベス世界一周クルーズツアーが挙げられる(http://travel.watch.impress.co.jp/docs/news/20150428_699952.html)。これは日本からイギリスまで飛行機で移動して、クイーン・エリザベスに乗船して世界一周クルーズを楽しむツアーだが、クルーズ前後でにはロンドンの高級ホテルやロンドン名物のダブルデッカーバスに乗っての観光もプランに組み入れられており、「フライ&クルーズ」のよさを活かした旅程だ。

 こうしたフライ&クルーズという旅のスタイルを紹介し、クルーズを楽しんでもらおうと関空旅博に出展しているわけだ。

 関西クルーズ振興協議会は、大型客船の寄港も多い神戸港、大阪港、京都 舞鶴港を発着するクルーズ旅行を訴求。運航会社をまたいだパンフレットの配布はもちろんのこと、客船のクラス紹介や、クルーズ旅行での1日の生活など、クルーズ旅の理解向上に繋げる情報提供を行なっている。

 また、子供向けの船長服を着て記念写真を撮影できるコーナーを設置。2~3分程度で缶バッジを作るサービスも行なっていた。

関西クルーズ振興協議会では、客船のクラス紹介など、クルーズ旅への理解を深める情報を提供
クルーズ運航各社のパンフレットも配布
金筋4本線の船長服を着て記念撮影を行なえるサービスも。写真はその場で缶バッジにしてくれる
神戸海洋博物館の「マリンメイト KOBE」の女性もブースで案内を行なった

 ダイヤモンド・プリンセスによる日本発着クルーズを実施しているプリンセス・クルーズは、関西クルーズ振興協議会と隣接した場所にブースを展開。10万トン級の客船に最安で1泊あたり1万円台から購入できる手頃なクルーズとしてプロモーションを行なった。

 例えば、6月28日出発の「神戸、鹿児島、横浜と釜山」ツアーは、5泊6日の旅程で内側キャビンが6万9000円から。視界が遮られない海側キャビンも9万9000円から。この料金にはレギュラーメニューの食事代も含まれている。

 このダイヤモンド・プリンセスの日本発着クルーズは年々知名度が高まっており、今期のクルーズは例年よりも販売状況がよいとのことだ。

「すべてがプレミアムなのに、1日1万円台から。
日本発着クルーズで活躍しているダイヤモンド・プリンセスの模型

編集部:多和田新也