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バニラエア、国内航空会社初の成田~セブ線定期便を就航

フィリピンのリゾート地へ毎日運航。12月25日の初便では記念イベントを実施

2016年12月25日 就航

バニラエアは12月25日、成田~セブ(フィリピン)線の運航を開始した

 バニラエアは12月25日、同社において国際線7路線目となる成田~セブ(フィリピン)線の運航を開始した。同路線の定期便運航は国内航空会社では初めて。使用する機材はエアバス A320-200型機(180席)で成田~セブ間の所要時間は約5時間(時差は1時間)。1日1往復で、毎日運航される。

 片道運賃は、20kgの手荷物預け入れまでが無料などのサービスが付いたスタンダード運賃設定のコミコミバニラは1万7890円から、最安運賃設定のシンプルバニラは1万4890円から。支払い手数料や旅客施設料は別途必要となる。

バニラエアが12月25日から運航開始した成田~セブ(フィリピン)線

JW603便:成田(13時20分)発~セブ(17時35分)着、2016年12月25日~2017年2月18日
JW691便:成田(14時45分)発~セブ(19時00分)着、2017年2月19日~3月25日
JW601便:成田(12時40分)発~セブ(16時40分)着、2017年3月26日~10月28日 ※火・水・木・金・日曜は40分遅発遅着

JW602便:セブ(10時55分)発~成田(16時25分)着、2016年12月25日~2017年3月25日
JW602便:セブ(09時30分)発~成田(15時10分)着、2017年3月26日~10月28日

2016年12月25日~2017年3月25日の片道運賃:コミコミバニラは1万7890円から、シンプルバニラは1万4890円から
2017年3月26日~10月28日の片道運賃:コミコミバニラは1万9880円から、シンプルバニラは1万6880円から

 就航当日、バニラエアは成田空港第3ターミナルの152番ゲート付近において、初便の運航に合わせた記念イベントを実施した。

初便を祝う消防車による放水の様子。虹が見えた瞬間の「あ、本当だ。いい図柄だ」といううれしそうな声は、バニラエアの五島社長

バニラエアの五島社長やスポンジ・ボブが搭乗客をお見送り

バニラ・エア株式会社代表取締役社長の五島勝也氏

 ゲートでの就航記念イベントには、バニラエアとスペシャル・コラボレーション中の「スポンジ・ボブ」も現われ、搭乗客との記念撮影も行なわれていた。挨拶に立ったバニラエアの代表取締役社長である五島勝也氏は、「成田発、セブ行き603便をご利用いただきまして誠にありがとうございます。私どもバニラエアは、おかげさまで先日12月20日をもちまして就航から丸3年が経ち、4年目に無事入ることができました。

 外に停まっていますが、あの黄色い航空機が今では11機を保有するようになり、国際線については1日7路線11往復、国内線については来年2月に開設する成田~函館線、成田~関西空港線を入れると6路線で1日最大14往復を運航することになりました。

 これまでバニラエアの累計として440万人のお客さまにご利用をいただいております。これもご利用いただいたお客さま、一人一人のおかげと深く感謝しております」と挨拶した。

 さらに「私たちはビーチリゾート路線として、これまでも国内線では奄美大島に就航してまいりましたが、海外となるとこのセブ線が初めてとなります。日本の航空会社ではセブ線を就航させているところはなく、私たちが初めてとなることからも、この日を楽しみに、心待ちにしておりました。

 セブといいますと真っ白な砂のビーチ、宝石のように青く透きとおる海が非日常の雰囲気を醸し出してくれて、開放感に浸れるという楽しみが待っています。そんなことからも、世界屈指のビーチリゾート地ともいわれています。

 空港のあるマクタン島は大航海時代のマゼランが上陸して、現地の大酋長と大いなる戦いを繰り広げたことでも有名ですし、非常にローカルなグルメやショッピングを楽しむこともできます。

 また、橋を渡りセブ島に行くとスペイン統治時代の名残を感じる教会や博物館などを散策できます。そんなことから、ビーチリゾートとして、古く歴史の香るエリアとして、多くの皆さまに訪問していただきたいと思っています」と語った。

 そして、「これからも安全運航と高い運航品質を守りながら、お求めやすい航空運賃をお客さまに提供して、多くの方に喜んでいただくことを目指してまいります。皆さんから選ばれるLCCでありたい、そしてご登場いただいた皆さまにはワクワクするように楽しんでいただきたい。そんなフライトを実現するために、これからも努力してまいります。クリスマスというメモリアルなセブ線就航便、ぜひ皆さまもお楽しみください」と締めくくった。

バニラエアとスペシャル・コラボレーション中の「スポンジ・ボブ」が登場
バニラエアの五島社長やスタッフ、そしてスポンジ・ボブが、搭乗客とハイタッチをしてお見送り
成田~セブ線初便の搭乗証明書などが搭乗客にプレゼントされた

成田~セブ線初便を祝う放水によってかかった虹の下をJW603便がくぐり旅立つ

180名の搭乗客を乗せたJW603便は13時26分にブロックアウト

 180名(177名+幼児3名)の搭乗客がJW603便に乗り込み、13時26分にブロックアウトすると、そこに待っていたのは消防車から放水するウォーターキャノン。朝は曇り空だったが、午後から晴天となったため放水により虹がかかった。ゲートから見送っていた五島社長もうれしそうな表情を見せていた。JW603便は13時40分に離陸、セブに向かい旅立った。

消防車による放水によって現われた虹の下をJW603便がくぐっていく(画像提供:バニラ・エア株式会社)

 成田~セブ線の初便を見送ったあとの五島社長に話を聞くと、「本当に素晴らしい快晴の日にセブ線の初便を迎えられてうれしいです。挨拶でも申し上げましたが、我々として初めての海外ビーチリゾート地への就航ということで非常に楽しみですし、予約も好調でたくさん入ってきています。

 セブ線は台湾線と違い、7~8割は日本人のお客さまが対象となるアウトバウンドマーケットだと考えていますが、セブも大きな都市ですのでインバンドもあるミックス型だと思っています。日本人の方々に楽しく素敵なご旅行をしていただきたいです。

 5時間を超えるフライトタイムですので、機内も2017年1月から一新する新メニューを準備していますし、機内でもっとワクワクして楽しんでもらえるようなサービスを提供していきたいです」と語った。

 バニラエアの営業部/販売企画グループの瀧口智香子氏は、「リゾート感のあるなかで英語を勉強したい方も多くいらっしゃいます。社会人の方が英語のスキルアップのために渡航したり、学生さんが就活の前後で技能習得に行ったり、リタイアされた方々が英語を学んだりと、セブ島は語学留学先としてポテンシャルが高い場所ではないでしょうか。

 セブ島では日本人だけを受け入れる語学留学先もあります。リゾート地なので留学というよりは遊学かもしれませんね」と笑顔で応え、成田~セブ線の存在意義の側面を話した。

 また、アジア太平洋地域のLCC8社で設立されたバリューアライアンスについては、「まだバニラエアのWebサイトからはスクートさんの予約しかできないのですが、今後はバリューアライアンスのネットワークを使って、さらに便利にご利用いただけるようになる見込みです」と、今後の利便性向上について説明した。

(画像提供:バニラ・エア株式会社)