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沖縄観光コンベンションビューロー、「亜細亜からの視点」カレンダーを配布開始

11月定例記者懇談会

2016年11月24日 開催

沖縄観光コンベンションビューロー 会長 平良朝敬氏

 沖縄観光コンベンションビューロー(以下、OCVB)は、11月定例記者懇談会において開催予定のイベントなどを発表した。また、10月度の沖縄入域観光客数についても発表した。

 発表された開催・参加予定イベントは次のとおり。

「亜細亜からの視点」カレンダーを配布開始

「亜細亜からの視点」カレンダー

 OCVBは、「沖縄」と「アジア」の距離を視覚的に捉えることができるポスタータイプの「亜細亜からの視点」カレンダーを制作、配布を開始した。

 2016年度上半期、沖縄県の入域観光客数は461万8700人と過去最高を記録。特に外国人客は前年比40.5%増(123万7300人)と大幅に増加、その多くが台湾、韓国、香港、中国を中心としたアジア地域。アジア地域の空港への直行便も増え、今後ますますの伸びが期待される。

 それらアジア諸国と沖縄との距離感を視覚的に捉えることができる地図を、B2サイズのポスターカレンダーとして制作した。地図の南北を逆さに描いた「逆さ地図」になっており、沖縄を中心とした同心円により距離を見える化。また、沖縄からの直行便が就航する都市には飛行機マークを付け、身近に感じられる工夫を凝らした。

 県内小中高の各校、OCVB賛助会員への配布を行なっているほか、希望する個人や団体への配布も行なう。配布場所は、OCVB交流サロン、沖縄コンベンションセンター管理事務所、ブセナ海中公園事務所、OCVB東京事務所にて。初刷は3000部で、好評であれば増刷も検討するとのこと。

国内外にてMICE見本市・商談会へ出展

 沖縄県とOCVBは、国内外で開催されるMICE見本市・商談会への出展予定を発表した。海外・県外からのMICE誘致促進やバイヤーとのネットワーク構築を目的としている。

 JNTO(日本政府観光局)や全国のコンベンションビューロー、県内のMICE事業者と共同で出展し、日本で開催される可能性のある国際会議やインセンティブ旅行などについて情報交換、商談を行なう。今後、沖縄での開催実現につなげることを目標としている。

 参加予定のイベントは以下のとおり。

Ibtm world2016(スペイン・バルセロナ)

開催期間:11月29日~12月1日
昨年実績:出展者3000社、来場者1万4200人

国際ミーティングエキスポ(MICE2016)(神奈川県・横浜市)

開催期間:12月6日~12月7日
昨年実績:出展者1448社、来場者1993人

JNTO韓国大型インセンティブセミナー(韓国・ソウル)

開催期間:12月20日
昨年実績:バイヤー14社20名との商談マッチング

AMICE2016(オーストラリア・メルボルン)

開催期間:2017年2月21日~2月22日
昨年実績:出展者617団体・企業、来場者3102人

国内市場向け「沖縄MICEプロジェクトミス沖縄2017選出大会」を開催

 沖縄県とOCVBは、11月28日~30日の3日間、国内市場に向けた「沖縄MICEプロジェクト2016」を開催する。今回で9回目となる。企業旅行などに関連する顧客を持つ国内旅行会社を対象に、招聘、商談会を開催する。36名を招聘、県内からは38事業者が参加する。

 同プロジェクトは、開催時期と被招聘者の参加可能時期のマッチング、県内施設やプログラムなどの実体験時間の確保、県内事業者側の希望する市場との確実な商談を課題として実施しており、これまでに韓国、シンガポール、台湾、上海からの招聘を行なった。

 今回のプログラムには、商談会会場から模擬パーティ会場までの移動にショートクルージングを用意。沖縄の海、サンセットの美しさもアピールできそうだ。

「インバウンドクチコミ・ブランド戦略セミナー」開催、トリップアドバイザーより講師を招待

 沖縄県とOCVBは、大手旅行クチコミサイトのトリップアドバイザーから講師2名を迎え「インバウンドクチコミ・ブランド戦略セミナー」を開催する。

 講師は、アジア太平洋ディスティネーション・マーケティング部長のサラ・マシュー氏、および日本DMOセールス・マネージャーの松本麻記子氏。

 サラ氏は「世界の旅行社の動向から見る売上げアップ、満足度アップのヒント」をテーマに、松本氏は「クチコミを生み出す方法~今すぐできる成功事例のご紹介~」をテーマに講演。旅行市場における集客手段として、クチコミが重要視される昨今。その効果的な利用方法のヒントが得られそうだ。

開催日時:12月16日13時30分~15時30分
場所:ロワジールホテル那覇 龍宮の間
定員:100名
参加費:無料
問い合わせ:098-859-6127(沖縄観光コンベンションビューロー)

「クルーズ客船受入セミナー」開催

 沖縄県とOCVBは、今年度初となる「クルーズ客船受入セミナー」を開催する。

 沖縄県はクルーズ船の長い運航期間と寄港数の増加により、クルーズ客の入域が大幅に増加。また2017年度は、2016年度を上回る寄港数になると発表されており、受入体制の整備・強化が急がれている。

 同セミナーでは、九州地域のクルーズ事情に詳しい専門家を迎え、他府県の受入状況や、沖縄県のクルーズ振興に向けての提言について講演。

 併せて、セミナー翌日には個別コンサルティングを実施。希望者を直接訪問し、個別に具体的な解決方法の提案、アドバイスを行なう。

開催日時:11月30日13時30分~15時30分
場所:イオンモール沖縄ライカム イオンホール
講師:やまとごころ 観光支援事業部マネージャー 帆足千恵氏
定員:150名
参加費:無料
問い合わせ:098-859-6127(沖縄観光コンベンションビューロー)

「ムスリム観光需要に関する座談会」開催

 沖縄県とOCVBは、今後増加が見込まれるムスリム(イスラム教徒)旅行者の受け入れ方に関する座談会「東南アジア旅行会社が語る沖縄観光ムスリム旅行者の受け入れ方」を開催する。

 シンガポール、マレーシア、インドネシアなどからの旅行客が増加する中、ムスリム観光需要への積極的な取り組みが重要視されている。受け入れ体制の整備やクライアントを送る際のニーズなどについて、プロファシリテーターおよび通訳者を交え座談会形式で意見交換を行なう。

開催日時:12月12日9時30分~12時
場所:沖縄都ホテル 虹雲の間
対象:県内観光関連企業・団体等、一般県民
定員:70名
参加費:無料
問い合わせ:098-859-6127(沖縄観光コンベンションビューロー)

「沖縄観光の人材育成を考える」意見交換会開催

 沖縄県とOCVBは、参加者が自由に意見を交換する「ワールドカフェ」形式で「沖縄観光の人材育成を考える」と題した意見交換会を開催する。

 ワールドカフェとは、職種、役職、年代にかかわらずさまざまな背景を持った人が一つのテーマについて自由に意見交換を短時間に行なう手法。参加者が4~6名ごとのグループに分かれ意見を交換、席替えをしながら意見を共有していき、最終的に発表をして集合的な意見を収穫しようというもの。

 これからの環境業界の人材育成をテーマに話し合い、人材不足等の課題を解決する具体策が生まれることが期待される。

開催日時:12月1日10時~17時
場所:かりゆしアーバンリゾート・ナハ シェルホール
定員:200名
参加費:無料
申し込み:Webサイトのみ

沖縄観光人材育成「無料オンライン研修」を実施中

 沖縄県とOCVBは、観光人材育成事業の一環として、派遣講師の活用支援を実施している。また、今年度初めて、講師による無料オンライン研修も実施している。

 OCVBが運営する沖縄観光人材育成マッチングサイト「育人(はぐんちゅ)」に登録する各種専門知識を持った派遣講師は、ビジネスマナーから語学、食物アレルギーなど多岐にわたる。受講希望者は同サイトから講師を検索でき、OCVBがマッチングを行なう。2016年度は2017年2月15日まで研修の受付を行なっている。

 また、離島など遠隔地や研修実施の難しい小規模事業所などに向けて、無料オンライン研修も実施している。Skypeを利用したマンツーマン研修で、接客・接遇マナー、技術、語学のスキルアップが学べる。受講料は無料で、11月30日まで受付を行なっている。

Webサイト:育人

「Hong Kong Wedding Fair」に沖縄ブースを出展

 OCVBは、香港コンベンションセンター主催のウェディングフェア「85th Hong Kong Wedding Fair」に出展すると発表した。

 県内のウエディング事業者10社と共同出展し、沖縄リゾートウエディングの周知とプロモーションを実施。2016年2月に同フェアに出展した際には、約4万8000人の集客があり、沖縄ブースにおいて32組の成約を獲得した。

 また、11月には台湾で行なわれたウェディングフェアに出展。461名来場のうち、43組が成約した。2015年の沖縄県におけるインバウンド挙式組数合計は1458組で、そのうち香港の実績は763組。今年上半期はすでに519組となっており、今後さらなる伸びが期待される。

開催日時:12月9日~11日12時~20時
場所:香港会議展覧会館1号館(香港コンベンションセンター・ホール1)
来場予想数:約5万人

「インバウンド・ゴルフツーリズムセミナー」開催

 沖縄県とOCVBは、日本ゴルフツーリズム推進協会と共催で「インバウンド・ゴルフツーリズムセミナー」を開催する。

 海外においては、リゾート地でゴルフを楽しむゴルフツーリズム市場が拡大しており、欧米やアジアなどでは国外からのゴルフ客誘致を精力的に行なっているが、日本では乗り遅れているのが現状。沖縄県はかねてより、オフシーズンとなる冬場でも温暖な気候を求めてゴルフ客が多く訪れている。今後は国内のビジターに加え、海外からのゴルフ愛好者を誘致していこうというもの。

開催日時:11月29日14時~16時
場所:沖縄コンベンションセンター B1会議室
基調講演:「日本のインバウンド・ゴルフツーリズムの経済効果と推進戦略」
講師:野村総合研究所 社会システムコンサルティング部 上席研究員 北村倫夫氏
定員:100名
参加費:無料

NAHAマラソン初参加のマレーシア・ペナン選手空港歓迎式を実施

 沖縄県とOCVBは、12月4日に開催されるNAHAマラソンに初参加するマレーシア・ペナン島の選手38名を空港にて歓迎する式典を開催する。選手はマラソン前日の12月3日、10時25分の便で到着する。

 NAHAマラソンは今年32回目を迎える一大スポーツイベント。沖縄県内はもとより、県外、海外からも多くの参加者が集まる。参加者の増加にともない、ここ数年は参加の可否は抽選により決められている。

 今回迎える選手の出身であるマレーシア・ペナン島は、スポーツツーリズムにおいて関心の高い市場とされているが、これまでNAHAマラソンへの参加がなかったことから誘致を図った。結果、38名が参加を決定。大きな成果となった。

 これを機に、OCVBでは今後のマレーシア市場でのターゲット拡大を図りたいとしている。

開催日時:12月3日(土)10時55分~(10時25分着CI便120)
場所:那覇空港国際線ターミナル 到着ロビー
内容:ミス沖縄より花束贈呈、チャイナエアラインズ ペナン支社マネージャーより挨拶(予定)、写真撮影

2016年度10月の沖縄入域観光客数について

 2016年度10月の沖縄入域観光客数が発表された。総入域数は76万7900人で前年比110.2%となった。

 国内客は57万3200人で前年比103.9%。OCVBが目標としていた56万3300人を2.1%上回った。外国客は19万4700人で前年比134.2%と伸びたが、OCVBが目標としていた20万8500人を下回った。この要因として、10月頭の台風接近によるクルーズ船の欠航が挙げられる。