ニュース

JR西日本、豪華列車「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」のアンバサダーに葉加瀬太郎氏就任

瑞風のオリジナル曲を作曲、山陽・山陰エリアの魅力を発信

編集部：正田拓也

2016年9月12日 20:41

2016年9月12日発表

瑞風の模型を持つ西日本旅客鉄道株式会社執行役員営業本部長室博氏と葉加瀬太郎氏

　JR西日本（西日本旅客鉄道）は9月12日、2017年春に運行を開始する「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」（以下、瑞風）のアンバサダーにヴァイオリニストでミュージシャンの葉加瀬太郎氏が就任すると発表、都内で葉加瀬氏が出席して就任発表会を行なった。「瑞風」のコンセプトを体現する曲を制作、山陽・山陰エリアの魅力を発信していくという。

沿線の魅力を五感ですべて味わってもらう

西日本旅客鉄道株式会社執行役員営業本部長室博氏

　JR西日本執行役員営業本部長室博氏は今回の発表会に、ファッションデザイナーの稲葉賀惠氏が監修した瑞風の制服を着用して登場。コンセプトを「トワイライトエクスプレスの伝統を受け継ぐ瑞風は、美しい日本をホテルが走る。」と説明。従来のトワイライトエクスプレスが、車窓、食事、車両という魅力だったのに対して、加えて「沿線の魅力をお伝えするという新たな役割を担っている」と、その特徴を語った。

　また、オープンキッチンの食堂車や、展望車、こだわりのポイントは多く「お客さまにはこれら4つの魅力と、沿線で関わる人の想いや、その背景に関わるストーリーを五感ですべて、味わっていただきたいと考えている」と話し、「大きな両側の車窓から見る、表情を変える山陽・山陰の風景、香りや、音までも味わうことのできるオープンキッチンで調理された地産の料理、展望デッキや窓から感じることのできる沿線の風の香り、鳥のさえずりや自然が奏でる音色、車内に随所にあしらわれた、西日本の長い歴史のなかで育まれた伝統工芸品などを車内でも楽しんでいただける」と特徴を紹介した。

　そして、今回、アンバサダー就任を要請した葉加瀬太郎氏について「音楽にとどまらず、アーティストとして、幅広く、活動されている」と紹介、瑞風をイメージしたテーマ曲の制作を進めてもらうと発表したほか、「今後は瑞風をPRする場にも登場いただき、瑞風の、魅力を発信する役を担っていただきたと考えている」と述べた。

「瑞風の旅を僕なりのアプローチで音楽に」

アンバサダーに就任した葉加瀬太郎氏

　アンバサダーに就任した葉加瀬氏は瑞風について「山陽・山陰というのはときに勇壮に、ときには穏やかに、季節がうつろうたびに、さまざまな表情を見せてくれる。美しいシンフォニーのようです。そんな雄大な自然の中を、あの美しいグリーンの車体が駆け抜けていくなんて、想像するだけで、どきどきします。開業が待ちきれない思いであります」と称賛。

　これから作る楽曲については「音楽家という立場でもあり、瑞風の楽曲を担うことになった。たくさんの喝采に包まれるであろう、素晴らしい瑞風の旅を、ぼくなりのアプローチで音楽にしていきたいと考えている」と抱負を述べた。

　楽曲については質疑応答のなかで、「いただいてる締め切りが年内」と明らかにし、「2小節だけイメージがある」「みずみずしい風、風を感じられる曲を書きたい」「疾走感のあるようなリズムとか、モチーフとかメロディーになんとなく手がかりがある」「自然を抜けていくのに似合う曲を作りたい」などと、曲のヒントを語った。

　なお、葉加瀬氏の父親が岡山出身ということで瀬戸内海をイメージを持っているという。地中海と瀬戸内の共通性にも触れたほか、来週から始まるコンサートツアーで山陽・山陰にも行く機会があるので、時間を作って旅してみたいとの希望も語った。

JR西日本の室氏から島根県の石州和紙で作られた任命状が手渡された

瑞風の模型

ヴァイオリンを手にした葉加瀬氏

葉加瀬氏は、これから作られる曲について語った

　発表会の場では、葉加瀬氏の生演奏も披露された。曲は、瑞風の訪問地でもある広島県の尾道が舞台のNHK連続テレビ小説「てっぱん」のテーマ曲「ひまわり」。