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“赤プリ”跡地に「東京ガーデンテラス紀尾井町」が7月27日グランドオープン
浮揚感を表現したホテル客室、魅力満載の商業施設、復原した旧館などを公開
2016年7月20日 17:44
- 2016年7月27日 オープン
西武ホールディングスと西武プロパティーズは、7月27日にグランドオープンを迎える東京千代田区紀尾井町の複合施設「東京ガーデンテラス紀尾井町」の各施設を、7月19日に報道陣へ公開した。
東京ガーデンテラス紀尾井町は、1955年から2011年まで営業していた「グランドプリンスホテル赤坂」、通称“赤プリ”の跡地に建設されたもの。東京都の指定有形文化財でもある旧李王家東京邸(グランドプリンスホテル赤坂の旧館)が「赤坂プリンス クラシックハウス」としてリニューアルするほか、オフィス、ホテル、カンファレンス棟の「紀尾井タワー」、商業施設の「紀尾井テラス」、住居棟の「紀尾井レジデンス」からなる。
2016年5月に紀尾井タワーのオフィスフロアと紀尾井テラスの1~2階、および紀尾井レジデンスが、7月1日に紀尾井タワーのカンファレンスフロアがそれぞれ開業しており、7月27日には、紀尾井タワー内の30~36階のホテル「ザ・プリンスギャラリー 東京紀尾井町」、紀尾井テラスの3~4階、赤坂プリンス クラシックハウスの3施設がオープン。全施設がいよいよ動き出す。
「背伸びして手が届く」ぜいたくグルメと、世界企業が協力するラグジュアリーなホテル
東京ガーデンテラス紀尾井町の公開にあたっての施設の説明会において、西武プロパティーズ 取締役の齊藤氏は、商業施設の店舗について「ちょっと背伸びすると届きそうなぜいたく」とコンセプトについて話し、ほかの複合施設などでは見られない独自性と、価値の高いテナントが多数入居していることをアピールした。
また、赤坂プリンス クラシックハウスについても、1940年代以降ほとんど建築されなくなった貴重な洋式建築であると述べ、「単に保存するのではなく、新しい時代のなかで新しい価値を生み出しながら活用していく。こういった建物を後世にしっかりと残していくのは、我々の大事なミッション」とも語り、東京ガーデンテラス紀尾井町の象徴的な建物として機能することに期待感を示した。説明に使用されたスライドでも建て替えではなく“復原”と表現している。
ザ・プリンスギャラリー 東京紀尾井町を開業するプリンスホテル 専務執行役員の武井久晶氏は、世界中でホテル事業を展開しているスターウッドとの提携により、「プリンスホテル、ひいては紀尾井町の魅力を広く発信し、世界規模で愛されるホテルを目指す」と表明。世界の著名建築物を手がけるロックウェルグループヨーロッパに、日本のホテルとして初めてインテリアデザインを依頼したことにも言及した。
デザインコンセプトは「レビテーション=浮揚感」および「フレームド・カレイドスコーピック・ビュー=額縁で切り取られた万華鏡のような景色」とし、「洋と和の対比と融合により、これまでに見たことのない新しい魅力とセンセーショナルな感動で、ラグジュアリー感を追求したホテルを誕生させること」を目標にしたと語った。
美食が集結する「紀尾井テラス」3~4階
紀尾井テラスの3~4階は、すでに5月に開業している1~2階と同様、ショップやレストランが入居する。「達磨坂テラス」と呼ばれる3階には、「割烹天ぷら 紀尾井町 ささ樹」、スペイン料理の「エル フエゴ デル トロ」、フレンチレストランの「ル・ファヴォリ」など11店舗が、「御門テラス」と呼ばれる4階には、牛肉などのグリル料理を提供する「ノマドグリル・ラウンジ」ほか計3店舗が軒を連ねる。
建設当時のしつらえにこだわった「赤坂プリンス クラシックハウス」
かつて「グランドプリンスホテル赤坂 旧館」として運営されていた、東京都有形文化財に指定されている洋館「旧李王家東京邸」。その建設当時の詳細な資料をもとに、照明、外壁、内装のクロスなど、あらゆる部分を再現しつつ、現代に求められるニーズを満たすべく増築も図ったのが「赤坂プリンス クラシックハウス」だ。カフェ、バー、レストランに加え、大人数を収容するパーティルームやプリンスルームも用意し、挙式や披露宴などに活用できるようにもなっている。
最新技術も投入した250室の「ザ・プリンスギャラリー 東京紀尾井町」
紀尾井タワーの30階から最上階の36階までは、ホテル「ザ・プリンスギャラリー 東京紀尾井町」となっている。客室のほかに、複数のレストランやバー、ラウンジ、ジム、ミーティングルームがあり、スイスでエイジングケア化粧品を手がける「SWISS PERFECTION」のリラクゼーション施設も入居している。
客室数は250。額縁のように大窓を据え付けて、風景を切り取ったかのような演出がなされている。一部の部屋には大窓のすぐ手前にデイベッドを設置したり、まるで浮かんでいるようにテレビを壁掛けていたりと、浮揚感を感じさせる仕掛けがふんだんに用意されている。また、部屋に備え付けのiPadを使って照明やロールスクリーン、空調などのスイッチを切り換えられる、昨今のIoTを意識した技術も採用している。