ご当地土産セレクション
高知土産の「土左日記」と「ゆずサブレ」
2022年12月16日 11:00
四国地方の東西いっぱいに広がる高知県。ご存じ坂本龍馬のふるさとであり、弓なりの砂浜が続く桂浜の高台には、美しい太平洋を見渡すかのように龍馬像が鎮座しています。さらに県が生んだ、もう1人の偉人というのが日本の植物分類学の父・牧野富太郎。2023年度前期には、彼をモデルにしたNHK連続テレビ小説「らんまん」が放送されるとあって、ますます注目です。そんな高知の魅力を味わう、2つの銘菓をご紹介しましょう。
青柳「土左日記」
昭和29年から親しまれる高知県の銘菓「土左日記」は、こしあんを求肥で包み、そぼろをまぶしたひと口サイズの和菓子です。手掛けるのは、高知市に本店を構える老舗製菓「青柳」。
商品名のとおり、歌人・紀貫之の旅日記「土左日記」をモチーフにして作られました。平安中期、行政官だった貫之が任地の土佐を船出して帰京するまでの出来事を綴った日本最古の日記で、平仮名文学の先駆けともされています。
銘菓「土左日記」の特徴は、和古書の装丁風にデザインされたパッケージ。本の表紙を開くように箱のふたを返すと、「みやこへと思ふをものゝかなしきは かへらぬ人のあればなりけり」の引用があります。土佐への赴任中に亡くした愛娘を想うちょっと悲しい一節ですが、そんな貫之へ敬意が込められた味わい深い一品です。
庄壽庵「ゆずサブレ」
柑橘類を特産とする土佐で、もっとも重宝されてきたのが“ゆず”。郷土料理の隠し味には欠かせない要素として古くから受け継がれ、県内にはこのゆずを生かしたお土産が数多くあります。
大正初期に創業した庄壽庵の「ゆずサブレ」も、地元産ゆずを使った人気商品。生地には自家炊きのゆず皮が練り込まれ、袋を開けた瞬間からふわっと爽やかな香りが漂います。薄焼きサブレのほろほろ感とゆず皮が残すザクザク感、2つの食感が織りなす上品な味わいです。
ちなみに今年の「冬至」は12月22日。1年でもっとも昼が短く長い夜を迎えるこの日、日本では英気を養なう“湯治”の語呂に合わせてゆず湯に浸かり、風邪をひかないよう邪気を払うといった江戸からの風習があります。高知に訪れたらぜひ、旬のゆずをお土産に。
庄壽庵「ゆずサブレ」
内容量: 6袋入り
価格: 400円
賞味期限: 製造日から180日
販売場所: 本店、高知駅、高知空港など