ボーカリスト琴音の音楽旅

日本三名瀑! 袋田の滝、冬季限定ライトアップ「大子来人~ダイゴライト~」に行ってきました

 ある日、テレビを見ていてふと目に留まったCM。茨城県で、冬季限定で滝をライトアップ? しかも凍ってる? なんだかきれいそう……ということで行ってきました! 茨城県最北の街、大子町にある袋田の滝に。

 日本三名瀑に数えられる袋田の滝、冬季は完全氷結することもあるそうですが……私が行った日は春のようなポカポカ陽気。こりゃ氷瀑は見られないかもなと思いつつ、家を出発。

 JR袋田駅を目指し、上野駅で特急ひたち7号に乗車。特急券は駅のホームでも買えます。上野から水戸駅まで特急ひたちで約1時間。水戸駅からは、水郡線に乗り換えさらに1時間13分。道中長いな~とトイレを不安に思っていたら、水郡線内にトイレありました。素晴らしい! 無事、袋田駅に到着。駅前にバス停がありバスに乗り、袋田の滝を目指します。

 滝本で下車。上野駅から、滝本までの所要時間はおよそ2時間半くらいでした。

袋田の滝バス停近辺
豊年万作のアップルパイ売店
奥久慈りんごのアップルパイ

 着いた途端に広がる山景色! 都会の喧噪から一気にリフレッシュモードになりました。袋田の滝に向かう途中になにやらよい香りが。美味しそうなアップルパイ! 奥久慈のりんごを使ったアップルパイ、まだ温かくてがぶり。売店の前にテーブルや椅子があり、こちらでいただけます。

 このお店「豊年万作」は宿でもありますが、日帰り入浴もやっているということで昼間の滝を見てから温泉に入ることにしようと思いました。バス停から滝までの間にたくさんのお土産屋さんや、食事処、お団子や鮎の串焼きなど食べ歩きグルメも豊富に売っています。

袋田の滝の案内板
券売所
袋田の滝トンネル入り口

 案内板から坂を上がる途中にトイレがあります。袋田の滝トンネル内にはトイレがないので、トンネルに入る前のここが最後のトイレポイントです。券売所で券を購入していざ中へ! この券を見せれば再入場も大丈夫でした。この日は2月なのに春のように暖かかったのですが、トンネル内はひんやり。普段は滝が凍るくらい寒いところということで、都内よりぐっと寒いです。

吊り橋から見る袋田の滝
吊り橋
第1観瀑台から見た滝

 トンネルを歩いているとまず吊り橋が出てきます。ここは出口も兼ねているので券が必要です。ここから見る滝も大迫力! 山景色と滝と吊り橋と相まって、まるでジブリの世界。天気がよかったので、本当に爽やかで気持ちがよかったです。吊り橋渡ってみましたが結構揺れました。デートで来たら、ドキドキがアップするかも!?

 吊り橋からトンネルに戻り、第1観瀑台へ。ここに来て、間近で滝を見ることができます! かっこいいいいいいいいいいいいいいいい!!!!! 滝!! かっこいいいいいいいいいいいいい。

 もはや見るというより感じるに近いかも? そのくらい近いです。マイナスイオン出まくりです。滝ってこんなにかっこいいんですね! 高さ120m、幅73mの大きさは本当に大迫力。別名「四度の滝」とも呼ばれ、平安時代の歌僧である西行法師が「この滝は四季に1度ずつ来てみなければ真の風趣は味わえない」と絶賛したとか。

 今年は暖冬であまり凍結していないそうで、この日も暖かかったので凍結はごく一部分だけでした。確かに、四季折々の景色を楽しめるので春夏秋冬全部来てみたいです。冬の氷瀑も、秋の紅葉も、夏の緑も……また絶対に来ようと思います。本当に感動しました。

四度滝不動尊
第2観瀑台行きエレベータ
第2観瀑台から見た滝

 トンネル内に四度滝不動尊があり、そこから第2観瀑台へはエレベータで向かいます。エレベータを降り、階段を上ると……来たーーーーーーーーーーーーー!!! 長い! 大きい! 高い! 高台から滝を見ると、まるで空の上にいるような錯覚に陥ります。そのくらい壮大でした。天気がよいのもあり、鳥の声と滝の音と心が洗われていくようです。

双葉食堂
奥久慈しゃもそば
滝味の宿「豊年万作」
湯上がり休憩所

 昼間の滝を満喫したあとは腹ごしらえ! トンネルを出て双葉食堂へ。茨城名物のけんちんそばと迷いつつ、奥久慈しゃもうどんをオーダー。さしみこんにゃくの小鉢も付いてきました。むね、もも、手羽先入りという豪華さ! 手羽先、はみ出ちゃってます。低脂質な奥久慈しゃも、もも肉でもさっぱりしていて手羽先は歯ごたえバッチリ。噛む程に奥久慈しゃもの豊かな味わいが広がります。そばは少し黒めの田舎そば風、ゆずの風味がたまりません。

 温かいおそばを食べ、日帰り温泉へ。先ほどアップルパイを買った豊年万作は、10時~16時まで日帰り入浴を楽しめます。露天風呂もあり、シャンプー、リンスなどのアメニティーも充実。綺麗なお風呂場で、露天風呂では鳥の声と山の景色を楽しめます。無料休憩室もあり、湯上がりにしっかりストレッチまでしてしまいました。お茶のサービスもあり、とても快適です。

夜の吊り橋
ライトアップされた吊り橋と滝
吊り橋から見る夜の滝
第1観瀑台から見る夜の滝
第2観瀑台から見る夜の滝

 休憩室でのんびりしたあと、日が落ちるのを待ち再び袋田の滝へ。この日の日没は17時30分頃でした。第1観瀑には、長椅子があるのでそこで滝を眺めながら日が暮れるのを待ちました。見ていると、写真を撮影するためにカメラや三脚を持ち込んでいる人も多く見られました。

 とっぷりと日が暮れて、吊り橋はイルミネーションが輝きキラキラに! 暗い山の中でよりいっそう際立ちます。吊り橋から見る滝がライトアップされて、これまた美しい。ここからのアングル、すごくオススメです! 第1観瀑台から見る滝も、ライトアップされると滝の白がさらに浮かび上がり、岩の黒とのコントラストが本当に綺麗。ライトアップのイメージは水墨画だそうです。もはや、滝を使った照明アートでした!

 第2観瀑台に上ると、幻想的な世界が広がります。壮大な滝とライトアップで、この世のものとは思えない美しさでした。なんとなく、霊界とかあの世とか少し怖いけれど美しい……そんな感じがしました。氷瀑は見れなかったものの、さすがに冷え込みます。せっかくなので、吊り橋出口から出て、吊り橋を渡りライトアップされた道を通りました。

地酒「家久長」と焼き鮎串
瀧見茶屋
玉こんにゃく煮
店主の根本さん

 吊り橋出口から歩いて行くと、瀧見茶屋さんがあり体が冷えていたので熱燗と鮎の塩焼きをいただきました。夜だし、そろそろ晩酌タイムです。鮎の塩焼きはラッキーなことに子持ちでした! 地酒の家久長とともに。家久長は、奥久慈の八溝山系の名水を使っていてとても美味しいです! 鮎とも相性ピッタリ。玉こんにゃく煮も味がしみ込んでいて、お酒が進みます。

 店主の根本さんいわく、11月の紅葉シーズンもオススメだそうです。瀧見茶屋の中に、根本さんお気に入りの紅葉の袋田の滝を描いた絵画が飾られています。滝本のバス停の最終は16時だったので、タクシーか歩きで袋田駅に向かおうと思ったらこちらの瀧見茶屋さんで呼んでくださいました。本当に親切にしていただいて、心が温かくなります。

特急ひたち車内で

 呼んでいただいたタクシーに乗り、気付けばお財布の中には現金が少し……。コンビニに寄ってもらい、帰りは常陸大子駅から水郡線に乗りました。袋田の滝近辺には、ATMがないのでご注意を。帰りも特急ひたちに乗り晩酌しながら帰りました。

 たまたま見たCMがきっかけで行くことにしましたが。こんなに素晴らしい滝と、温泉、心温かい人たち、山の恵みの幸。どれをとっても素晴らしかったです。都会での疲れた心が、浄化される思いでした。表現者として感性を磨くというのは美しいものをたくさん見ること。今回、こんなに美しい景色を見られて自分自身もっと頑張ろうと思えました。紅葉と、氷瀑もまた絶対に見に行こうと思います。

 今回の旅も、とてもよいものになりました。まだまだ寒い日が続きますが、冬ならではの大自然を満喫することができました。

琴音

シャンソン、JAZZなどをメインに歌うボーカリスト。28歳。たまにアルトサックスも吹きます。趣味・特技は、ライブなどで訪れた日本各地の美味しい食べ物を探すこと。思い立ってふらっと一人旅をすることもしばしば。ブログはhttp://ameblo.jp/singersax-kotone/