【イベントレポート】

「採れたての赤いベリーが口の中で弾けるような味わい」のボジョレー ヌーヴォー 2016初荷がANA便で羽田到着

2016年の販売解禁は11月17日0時。サントリーは世代を超えて楽しむ「ボジョパ」を提案

2016年10月29日 初荷到着

2016年11月17日0時 販売開始

 11月の風物詩「ボジョレー ヌーヴォー」の2016年の解禁日である11月17日が迫り、羽田空港への初荷が10月29日にANA(全日本空輸)運航のフランクフルト便で到着した。同日は羽田空港のほか、成田空港、関西空港へ到着。以後、3空港のほか、新千歳、セントレア(中部)、福岡の6空港へ順次到着する。

 2016年の羽田空港に到着した初荷は、10月28日にフランクフルト空港を出発したANA204便(フランクフルト12時10分発~羽田翌日6時35分着)。10月29日の早朝6時42分にA滑走路(34L)に着陸し、6時46分に108番スポットに到着した。

 機材はボーイング 777-300ER型機(登録記号:JA784A)で、ともに到着した乗客は199名(幼児1名含む)。前部貨物室に「ジョルジュ デュブッフ ボジョレー ヌーヴォー 2016」(750mL)が220ケース(2640本)、約3.2トンが搭載された。

「ジョルジュ デュブッフ ボジョレー ヌーヴォー 2016」(750mL)

 その初荷は貨物室の入り口先頭に搭載。貨物室のドアが開くと「ボジョレー ヌーヴォー 2016 羽田空港 初荷到着」「今年はボジョパ」のメッセージを描いた幕をかけられたパレットが登場。ハイリフトローダーを使って取り下ろしたあと、ドーリーに載せ替えられ、東京国際エアカーゴターミナル(TIACT)へ運ばれた。

 今回到着したボジョレー ヌーヴォーとは別の商品となるが、ANAグループとしては全日空商事がANA限定ラベルのボジョレー ヌーヴォーをANAのオンラインショッピングサイト「a-style」で販売。11月17日の解禁日に国際線ファーストクラス、ビジネスクラスの一部路線で提供する予定になっている。

ボジョレー ヌーヴォー 2016の羽田空港到着初荷を載せたANA204便が6時42分に着陸
スポットで到着を待つ地上スタッフ
6時46分に108番スポットへ駐機した
ハイリフトローダーが前部貨物室へ
貨物室の扉が開かれ「初荷到着」の幕で飾られたジョボレー ヌーヴォーが姿を現わした
ハイリフトローダーから取り下ろされ、ドーリーへ積み替え
東京国際エアカーゴターミナル(TIACT)へ運ばれていった

 その後、TIACTで流通を担当する日本通運のスタッフと羽田税関のスタッフにより、検品が行なわれ、無事通過。11月17日0時の解禁を待つばかりとなった。

 輸入元となるサントリーワインインターナショナルの輸入ブランド部長で、日本ソムリエ協会認定のワインアドバイザーでもある新村聡氏は、「採れたての赤いイチゴ、ベリー系の果実を口の中でほおばったかのようなみずみずしい仕上がり」と紹介。春先のボジョレー地方は天候不順で気温が上がらず生産者も心配したそうだが、8月から9月にかけて好天に恵まれてブドウが成熟。ボジョレーの帝王と呼ばれる生産者、ジョルジュ・デュブッフ氏はその作柄を「驚きのヴィンテージ」と表現。できあがったワインを「『太陽のいたずら』とも言えるほど魅力的なもの」としている。

 新村氏は2016年のボジョレー ヌーヴォーについて、「(ブドウの生育は)最後の1カ月半が勝負。その時期に天気に恵まれたことで、酸度と糖度のバランスがちょうどよいものに仕上がった。2015年は糖度が上がって味の濃いヌーヴォーだったが、今年はバランス。ボジョレー ヌーヴォーの場合は収穫時期が決まっているので、コントロールが難しいが、今年はそれがちょうどバランスのよいところになった」と説明した。

日本通運のスタッフによって「ジョルジュ デュブッフ ボジョレー ヌーヴォー 2016」が取り出される
税関スタッフによる検品が行なわれ、無事に日本国内へ
ANA、TIACT、日本通運、サントリーワインインターナショナルの手でフランスから日本の市場へ届くボジョレー ヌーヴォー
サントリーワインインターナショナル株式会社 輸入ブランド部長、日本ソムリエ協会認定ワインアドバイザー 新村聡氏

 サントリーワインインターナショナルでは、2016年のキャンペーンとして、“ボジョレー ヌーヴォー パーティ”を略した「ボジョパ」を提案。ボジョレー ヌーヴォーに親しんでいない20~30代、かつて楽しんだ40~50代をターゲットにしたもので、「今年のモノを今年のうちに楽しみ尽くす」をテーマに、映画やファッション、食べ物、マイブームも含めて、今年の流行を話題にしながら、ボジョレー ヌーヴォーの解禁を楽しみ、シェアするパーティとして訴求する。新村氏は「今はハロウィンの真っ最中だが、ハロウィンとクリスマスの間の新たなイベントとして、ボジョパを提案していきたい」としている。

 具体的には、サントリーのボジョレー ヌーヴォー特設サイトでのマンガや、今年のトレンドをクイズにした「ボジョ度検定」などのコンテンツを提供。飲食店へは、今年流行った食べ物とボジョレー ヌーヴォーを一緒に販売するといったことを提案している。

 また、料飲店へはフォトプロップスのようなパーティグッズも提供。ボジョレー ヌーヴォーの対日輸出全体では前年を下まわる見込みである一方、サントリーの受注は対前年109%と好調。料飲店では対前年で110%となる3万3000店で取り入れられる予定という。

サントリーが提案する「ボジョパ」のロゴマークや、パーティの提案
料飲店へフォトプロップスなどのパーティグッズを提供。シェア機運も盛り上げる