ニュース

プリンスホテル新ブランド「ヴィラプリンス軽井沢」2027年7月開業。全棟かけ流し温泉付き、ドッグヴィラは22棟

グループ原点の地から挑むリゾート戦略を発表

2026年10月19日 発表
左から、株式会社西武・プリンスホテルズワールドワイド 軽井沢地区 総支配人 影山裕子氏、デザイナー 原研哉氏、建築家 坂茂氏、株式会社西武ホールディングス 取締役会長 会長執行役員 後藤高志氏、株式会社西武・プリンスホテルズワールドワイド 代表取締役社長 社長執行役員 金田佳季氏、株式会社西武不動産 代表取締役社長 齊藤朝秀氏

 西武・プリンスホテルズワールドワイドは10月19日、「新ブランド創設および軽井沢プリンスホテル 大規模リニューアル概要説明会」を開催。

 新ブランド「VILLA PRINCE(ヴィラプリンス)」を創設し、第一号ホテルとしてプリンスグランドリゾート軽井沢内に「ヴィラプリンス軽井沢」(長野県北佐久郡軽井沢町軽井沢)を開業すると発表した。

 ヴィラプリンス軽井沢は「東の杜(ひがしのもり)」「中の径(なかのみち)」「西の峯(にしのみね)」「天の庭(あまのにわ)」の4つのエリアで構成。

 総事業費約290億円を投じる大規模リニューアルで、2027年7月30日に開業する「ヴィラプリンス軽井沢 東の杜」を皮切りに、2028年にかけて順次開業予定となっている。

ヴィラプリンス軽井沢 4つのエリアマップ
各エリアの旧名称と開業予定
各エリアの特徴

延床面積約89m2以上の開放的なヴィラで、心地よく。自然に溶け込む美しい建築

 設計デザインを担当したのは、プリツカー建築賞などを受賞している世界的建築家の坂茂氏。今回の役割を引き受けたのは、西武・プリンスホテルズワールドワイドがこれまで名だたる建築家にホテルの設計を依頼していること、そして単純なスクラップアンドビルドではなく既存の建物を活かすという価値観が一致したことが背景にあるという。

「西武グループは建築の質にこだわっている会社です。その証拠に、村野藤吾さん、丹下健三さん、黒川紀章さん、清家清さんなど、日本を代表する建築家に依頼していらっしゃいます。そういった意味で、私に依頼していただけたことを大変誇りに思っています」と想いを述べた。

建築家の坂茂氏。紙管を使った建築や、木材を使った革新的な構造で知られる

 ヴィラプリンス軽井沢 東の杜は、50年以上前に建てられた「イーストエリア ヴィラ」をリニューアル。既存施設は97棟だったが、新施設は41棟と半分以下の棟数となり、より1棟ずつにゆとりをもたせている。

 客室は「ドッグヴィラ」「フォレストヴィラ」「スノーヴィラ」の3タイプで、延床面積は88.72~127.20m2と広々。すべてのヴィラに坪庭が見える、かけながしの温泉付きだ。

 坂氏は「建物を開放的にし、なかと外の空間を連続させています。そのため滞在すると、ヴィラの面積は倍になったというより、3倍、4倍もの広さに感じると思います」と自信を見せる。

ヴィラプリンス軽井沢 東の杜 客室タイプ
全景イメージ
スノーヴィラ(4名利用、サウナ&ブロアバス付き)リビング
プライベートサウナ

 坂氏が設計にあたって大切にしたのは、もともとのヴィラを活かすこと。環境に配慮したのはもちろんのこと、長年イーストエリア ヴィラに宿泊していたゲストのことを考えたという。新ホテルの客室は新築と増改築したヴィラがあり、新築のヴィラには既存のヴィラの木材を再利用してログハウスの雰囲気を残している。

「ここが好きで、何世代にもわたり泊まってらっしゃる方がいます。そういった方々に元の雰囲気を残していることを感じていただけたらと思います。増改築のヴィラは、元のヴィラの一部を残しながら増築することが大きなコンセプトです。廃材を出さないようにするのも重要と考えています」との考えを示した。

本棚と開放感が特徴のスノーヴィラ
ドッグヴィラ(6名利用)

 新設する「杜のテラス」も、坂氏の建築美を感じられる。レセプション棟とアクティビティ棟からなり、レセプション棟は愛犬同伴可能なレストラン「二樹」や、宿泊者専用の「杜のラウンジ」を含む。アクティビティ棟はプライベートサウナ、スキー・レンタサイクルのレンタル受付機能などをもたせる予定だ。

 坂氏によると、杜のテラスは直線材を少しずつ角度を傾けることによって三次元に湾曲させているのが特徴。「これはある意味では、山の景色を汲み取った設計です」としている。

「杜のテラス」内レストラン「二樹」

「VILLA PRINCE」を創設するにあたり、ブランド構築を行なったのはデザイナーの原研哉氏。ブランドロゴだけではなく、「ヴィラプリンス軽井沢 東の杜」内にあるさまざまな案内標識などのデザインも担当した。

 原氏は「ロゴは森という視点を楽しむログハウスを継承する、ヴィラの豊かさを表現しました。また、坂茂さんの環境に溶け込む建築のなかで、どのようにお客さまに滞在を体験していただき、スムーズに森の素晴らしさを満喫していただくかを考え、ビジュアルアイデンティフィケーションを作っております」と振り返る。

日本を代表するデザイナーの原研哉氏。2024年に紫綬褒章を受章
原氏はフォント一式をデザイン

ラグジュアリー&ドッグフレンドリー。人も愛犬も楽しめる空間に

 美しい建築やデザインとともに、ヴィラプリンス軽井沢 東の杜の大きな特徴が「ドッグフレンドリー」。全41棟のうち22棟が愛犬と泊まれる「ドッグヴィラ」となっている。

 22棟すべてのヴィラにプライベートドッグランを備えるほか、約235m2もの広さの宿泊者専用ドッグランでも遊ぶことができる。ドッグヴィラとフォレストヴィラは自家用車での乗り入れが可能なため、よりプライベート感のある滞在も楽しめるだろう。

 西武・プリンスホテルズワールドワイド 軽井沢地区 総支配人の影山裕子氏は、「宿泊者専用ドッグランは小型犬・中型犬・大型犬のエリアを分けることで、すべてのワンちゃんと飼い主が安心してお過ごしいただける環境を整えます」とアピール。屋内のドッグランも用意し、雨の日や冬の厳しい寒さの日でも、天候に左右されることなくワンちゃんが思いっきり身体を動かせるという。

 ほかにも杜のテラス内のレストラン「二樹」では愛犬用ビュッフェが楽しめたり、「ドッグケアハウス」では愛犬用トリートメントを体験できたりと、至れり尽くせり。飼い主も愛犬もウェルネスな時間を過ごすことができる。

株式会社西武・プリンスホテルズワールドワイド 軽井沢地区 総支配人 影山裕子氏

「VILLA PRINCE」の主なターゲットはラグジュアリー層。西武・プリンスホテルズワールドワイド 代表取締役社長の金田佳季氏によると、新ブランドを創設した背景には、観光業全体における富裕層市場への拡大や、体験価値を重視した消費傾向がある。

 具体的には「お客さまが求めるものは、単に施設の高級化、あるいはサービス品質だけではなく、自然との調和、ウェルネス、家族とのプライベートな時間、インバウンドを中心とした長期滞在など多様化しています。特にコロナ禍以降は、自然を身近に感じながら自由に過ごすヴィラタイプの宿泊施設への注目が高まっています」とのこと。

「このような多様なニーズにお応えするために、長年培ってきた運営実績を活かしてリゾートにおけるラグジュアリー層の獲得を目的とするヴィラブランドを創設します」と宣言した。

株式会社西武・プリンスホテルズワールドワイド 代表取締役社長 社長執行役員 金田佳季氏

「今回のプロジェクトは、施設の改装にとどまるものではありません」と話すのは、西武ホールディングス 取締役会長の後藤高志氏。「1947年、この地でプリンスホテルの歴史が始まりました。私たちにとって、軽井沢はまさにグループの原点ともいえる特別な場所です」と振り返る。

 続けて、軽井沢は今後のリゾート戦略を象徴する重要なエリアであり、新施設は今後の西武グループの成長を牽引する存在であると強調。

 今後の展望については「軽井沢というグループの原点で生まれる新たな挑戦が、国内外の多くのお客さまを惹きつけ、日本のリゾートの魅力をさらに高めるものになると確信しております」と意気込んだ。

株式会社西武ホールディングス 取締役会長 会長執行役員 後藤高志氏
プリンスグランドリゾート軽井沢の新たなブランド・ホテル構成

 2027年7月30日開業の「ヴィラプリンス軽井沢 東の杜」の予約開始日は、11月9日12時から。Seibu Prince Global Rewardsの会員は、10月30日12時から順次先行予約も受け付ける。

 滞在期間は2泊以上からとしており、宿泊料金は4名用のヴィラが約16万5000円~、6名・8名用のヴィラが約22万7000円~となる見込み。