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ANA、関空から宮古島への直行便を8年8カ月ぶりに復活
「那覇経由で4時間ぐらいかかったのが2時間20分で行けます」
(2015/6/1 13:38)
- 2015年6月1日~9月30日 運航
ANA(全日本空輸)は6月1日、関空(関西国際空港)~宮古島 宮古空港間の直行便の運航を開始した。2006年10月31日まで運航していた同路線を運休して以来、8年8カ月ぶりの再就航となる。
就航するのは、関空(09時10分発)~宮古(11時30分着)のANA1749便と、折り返し便となる宮古(12時05分発)~関西(14時15分着)のANA1750便。運航期間は6月1日から9月30日までの4カ月で、毎日運航する。機材はボーイング737-800型機で、166席または167席を備える。
関空から宮古空港への直行便は、石垣空港への直行便とともに2006年10月末をもって運休。石垣路線は2012年6月に一足早く再就航しており、この宮古便の再就航によって、関空から石垣島、宮古島への直行便が再び揃う。
同日、関空 国内線20番ゲートで行なわれた就航セレモニーでは、ANA 執行役員 大阪支店長 新居勇子氏が挨拶を行ない、「皆さまのご支援をもって、6月1日から9月30日までの4カ月、ここ関空から宮古島まで就航することができた。これまで関空から宮古島まで行こうと思うと、那覇空港を経由することになって所要時間はだいたい4時間ぐらいかかっていたが、今日のこの便は2時間20分で宮古島まで行くことができる」と直行便による時間短縮をアピール。
初便の乗客に向けては、「宮古島は大小8つの島でできていて、そのうち宮古島が一番大きな島。伊良部島には1月31日に伊良部大橋が繋がり、その先は下地島まで続いている。下地島は私ども航空関係者には非常に有名で、ジャンボ機などの旅客機の練習場があった空港が今もある。そういった、ほかの島にはない観光要素があり、なにより青い海を堪能していただければと思っている」とコメントした。
続いて挨拶した国土交通省 大阪航空局 関西空港事務所 関西国際空港長 鏡 弘義氏は、「航空局の出張で宮古島、下地島に何度も出張した。美しい青い海、東平安名岬(あがりへんなみさき)から東シナ海に沈む夕日など、観光資源が非常に豊富。下地島では航空会社が実機を使って操縦訓練をしていたが、その島を結ぶ伊良部大橋が今年開通した。関空の連絡橋とほぼ同じ長さで、我が国で一番長い無料で通行できる橋。私は決して宮古島の観光大使を仰せつかっているわけではないが、久しぶりに再会した航空路線を、観光の皆さまに使っていただけるものと確信している」と宮古島の魅力を紹介。
「関空はこの2~3年、活況を呈しており、昨年度は久しぶりに利用客数が2000万人を突破し、離発着も14万5000回を数えたところで、今年度はさらなる増加が見込まれる。国際線についてはLCCや円安効果でインバウンドの旅客が増えており、新規就航路線、定期便化、デイリー運航化といったことで路線、便数ともに着実に増えているが、国内線については必ずしもそういう状況ではなかった。そういったなか、ANAが4カ月という期限付きではあるが、魅力あふれる宮古島への直行便を再開してもらえるのはありがたいこと。ぜひ、関西の皆さまにご利用いただき、着実に定期便化されるよう祈っている」とコメントした。
最後に挨拶を行なった新関西国際空港 執行役員 住田弘之氏は、「今日は会社を代表して、まずはANAの関空~宮古線就航、誠におめでとうございます。復活おめでとうございます。そして、誠にありがとうございます。これで関空から飛行機を使ってひとっ飛びで行ける素晴らしい魅力的な就航地が増えた」と喜びのコメント。
「関空は本当に賑わってきており、国内線も国際線もたくさんのお客様に来ていただいて、たくさんの笑顔があふれてきている。おかげさまで空港で働くスタッフたちも笑顔になりつつある。まさに私どもが目指している“Smile Airport”が、名実ともに実現してきているのではないかと思っている。ANAには、関空と伊丹、国内線と国際線を合わせて、1日100便以上を飛ばしていただいている。そして宮古線を復活させていただけることを、本当にうれしく思っている」と述べた。
就航地の宮古島については、「宮古島には恥ずかしながら行ったことがない。皆さん、今日(この便で)行っていただいて、ぜひ楽しい、素晴らしい、おいしい、そういう体験をしてきていただいて、そしてこの路線が4カ月と言わず、長く続くようによろしくお願いしたいと思う。部下からは、宮古は修学旅行もたくさん受け入れてくださるとのことで、学生さんも民泊や農作業を一緒にやることを通じて若い人達との触れ合いも進んでいるという、ポテンシャルのあるところだと聞いている」と述べ、宮古線の今後の継続、成長に期待を寄せた。
また、ゲストとして、2015ミス沖縄スカイブルーの町田彩美さん、沖縄観光親善使節の「花笠マハエ」ちゃん、関西国際空港マスコットキャラクターの「カンクン」もゲストとしてセレモニーに参加。
町田さんは「みなさん、はいたーい。関空~宮古直行便が再就航し、より便利に、より多くの方に宮古島に訪れていただくことになりました。これから宮古島に出発されるお客様にとっておきのスポットを1つ、紹介します。今年1月に開通した伊良部大橋です。右を見ても、左を見てもコバルトブルーの海が広がっており、橋の長さは“サンゴの島”とかけて3540mと、無料の橋では日本一長いとされています。そして宮古島といえばマンゴー。みなさんのご滞在の際、このマンゴーもぜひご堪能いただきたい一品です。何度訪れても、毎回、新しい出会い、新しい発見がある島、宮古島。ぜひ皆さま、素敵な思い出を作っていただきたいと思います」と、乗客にメッセージを送った。
その後、テープカットが行なわれ、ANA大阪支店 三線部による歓送演奏が行なわれるなか搭乗。初便の乗客には、宮古島ガイドブックやANA、関空グッズ、そしてマンゴープリンの入った記念品袋を配布。マンゴープリンは、宮古島の「けーきはうす」のもので、2時間20分の機内で食べられるようにと配られたものだという。
そして、幼児7名を含めて167席が満席となったANA1749便は、定刻の9時10分ぴったりに出発。エプロンには多くのANA職員らが横断幕を持って集まり同機を見送った。