ニュース

東急の定額制宿泊サービスTsugiTsugi(ツギツギ)、九州・沖縄の平日旅で1泊の無料宿泊権を付与

2024年6月4日~2025年5月31日 実施

取り組みを説明する東急株式会社 ホテル・リゾート事業部 事業戦略グループ 主査 川元一峰氏

 東急の定額制宿泊サービス「TsugiTsugi(ツギツギ)」は6月4日、ソラシドエア、スターフライヤー、JR九州、ニッポンレンタカーと共同で、「九州・沖縄オフピーク旅促進プロジェクト」を発表した。

 6月4日~2025年5月31日のプロジェクト期間中に、ソラシドエア便で九州・沖縄エリアを訪問し、TsugiTsugiの対象施設に宿泊したすべての会員に、全国で使える1泊分の無料宿泊権を付与するというもの。月1回申請できるため、毎月訪問すれば最大12泊分を得ることができる。

 TsugiTsugiは、全国200超の施設から好きな場所を選んで宿泊できる回遊型の月額制宿泊サービスで、料金は日~木曜に2泊できる「えらべる2」が月2万3980円、同じく日~木曜に5泊できる「えらべる5」なら5万5800円、30連泊できる「まいにち30」は29万9800円という具合。「えらべる2」のみ初月無料で、個人会員は現在8万5000人(6月時点)。

 30連泊の「まいにち30」以外は平日宿泊(日~木曜)を対象としたサービスなので使いどころは限られるが、すべてのプランで同伴者1名が無料で利用できるため、実質1名1泊6000円以下で泊まれるサービスになっている。

 プロジェクトについて説明した東急 ホテル・リゾート事業部 事業戦略グループ 主査の川元一峰氏は、まさにこの平日宿泊の需要喚起が今回の主目的であると説明し、コロナ後の急速な需要回復と、その一方で業界の人手不足、さらに円安による訪日客増などによるオーバーツーリズムが顕在化している現状において、九州・沖縄でも同様の状況が起きているという。

 本プロジェクトは「分散・周遊・再来訪」をテーマに掲げ、平日や閑散期の需要掘り起こしと相性のよいTsugiTsugi会員が九州・沖縄を訪れることで(条件を満たせば)無料で1泊の宿泊権を得られるため、「せっかくだから今度は別の地域に旅してみようか」と、次の行動を喚起するきっかけになり得る。

 TsugiTsugiの対象施設200超のうち約50施設が九州・沖縄エリアにあり、ソラシドエア・スターフライヤーの機内限定価格で販売する「JR九州フリーきっぷ」、会員優待価格で提供するニッポンレンタカーの車両を組み合わせれば、ローコストで新たな旅先の開拓と周遊を楽しめるようになる。

 川元氏は、本プロジェクトによって「交通5社が共同で分散・周遊最大化を目指す。1泊分のプレゼントで初来訪の敷居を下げつつ再来訪も促したい」と取り組みの目標を語った。

 なお、TsugiTsugiは2023年5月からChatGPTを活用して旅先・宿泊施設選びを相談できる「旅先こんしぇるじゅ」機能を提供しているが、今回新たに旅の記憶を形として残すべく楽曲生成AIを使って「思い出ソング」を作り出すというユニークな機能の提供を始めている。

交通5社が共同で九州・沖縄の平日旅を促進
無料宿泊権の付与で初来訪の敷居を下げる狙いも
ChatGPTによる旅先提案機能を提供
左から、九州旅客鉄道株式会社 鉄道事業本部 営業部長 鷹野恵一氏、株式会社ソラシドエア 常務執行役員 マーケティング本部長 浅田康夫氏、東急株式会社 ホテル・リゾート事業部 管掌 執行役員 金山明煥氏、株式会社スターフライヤー 執行役員 営業本部長 尾形幸司氏、ニッポンレンタカーサービス株式会社 執行役員 販売推進部門長 廣田至夫氏