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山手線の一部運休は今日明日。渋谷駅の工事現場を見てきた。5回の工期は今回が最後で「より広く、使いやすく」

2023年11月17日~18日 実施

JR東日本が渋谷駅の工事現場を公開した

 JR東日本は、渋谷駅の駅改良工事に伴い、山手線の一部区間で終日運休を実施する。

 11月18日に外回りの大崎→渋谷→新宿→池袋を、19日に内回りの池袋→新宿→渋谷→大崎を運休する。工事は両日とも始発~終電(計52時間)。なお、区間外についても運転本数が少なくなるので、週末のお出かけは事前に運行情報を確認していただきたい。

 運休中に池袋~大崎間を利用する場合は、埼京線または湘南新宿ラインの利用が推奨されている(または山手線を東京駅側に大回りする)。

 運休区間のきっぷ・定期券・回数券がある場合は、東京メトロ(全線)や都営地下鉄(全線)、りんかい線(全線)などで振り替え輸送を実施する。

11月18日~19日の区間運休
線路切り換えの概要

 工事初日の18日朝には、報道向けにその現場が公開された。過去4回にわたり行なってきた線路切り換えは、5回目の今回が最後の工事になる。

 これまでに埼京線のホーム移設や山手線の内外回りの同一ホーム化などを行なっており、今回の工事は線路とホームの高さを上げて、線路下の東西自由通路の天井高を確保するためのもの。現在の通路は最も低いところでは2.1mだが、最終的には天井高2.6m以上を確保できるという。

 2日間での作業範囲は山手線内外回りのホームを中心に約330mで、線路の高さを最大で22cm上げる。これまでの工事では最大30cm、今回が最大22cm、今後の通常作業で最大41cmとなっており、合計すると最大93cmほど高さが上がる。

 また、ホームの新宿側を約26m延長して車両の停止位置を新宿寄りに変更(1両分程度)、大崎側は約25mを通路化する。これにより、ハチ公口改札と国道南口改札につながる昇降設備(階段など)が整備できるようになる。

 ホーム中央付近を柵で仕切り、一方を工事エリア、もう一方を車両と乗客の入る営業エリアとして、土日で両者を反転することで、内外回りの完全運休を避けつつ2日間という短工期を実現している。

 そのため、この両日の作業にあたる人員はJR社員と作業員あわせて約4600名。バラストの運搬・散布に用いる保守用車が1編成、ダンプや架線作業車、ユニック(クレーン車)など線路上を走行できる軌陸車が約17台という規模になっている。

11月18日~19日に利用できるエリア
全5回の工事概要
改札周辺ほかで区間運休を告知している
旧山手線ホーム(新宿方)から見た外回り工事エリア
約26m延長したホーム
ホーム端で線路が途切れているのが分かるだろうか
バラスト散布作業など
ホーム中央付近を柵で仕切って、反対側(写真は内回り)は営業している
山手線ホーム(大崎方)から見た工事エリア
工事の概要を説明した東日本旅客鉄道株式会社 建設工事部 マネージャー 伊東寛氏