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那覇空港からヘリで沖縄北部エリアへ! 片道30分、最安9800円~の空のインフラが誕生

Makuakeでプロジェクト開始

2023年7月18日~8月25日 実施

Blue Mobilityが沖縄でのヘリコプターバス事業のプロジェクトをMakuakeで開始した。写真はプロジェクトを公開した瞬間

 Blue Mobilityは7月18日、沖縄本島でのヘリコプターバス事業のプロジェクトを応援購入サービスのMakuakeで開始した。期間は8月25日まで。

 ヘリコプターバス(ヘリバス)は、4人乗り(うち1名はパイロット)のヘリを使った空を飛ぶ交通インフラ事業で、9月2日に運航を開始する。サービス開始当初は那覇空港~恩納村~名護を巡る航路で、将来的には沖縄本島を北から南まで網羅するような路線を構築する予定という。

 運賃は1区間片道で平均2万円。運航日は週末と祝日。今後、見晴らしのよいパイロットの隣席や夕景の美しい時間帯など、座席や時間帯、あるいは繁忙期などで料金の変動するダイナミックプライシングを導入するが、「高くても3万5000円くらい」になる見込み。ただし、ヘリの構造上、大きな荷物は積み込めないので、スーツケースなどは別途配送手配する必要がある。

 本事業において、Blue Mobilityはマーケティングとシステム開発、オペレーションを担当し、実際の運航はヘリタクシーやヘリ遊覧事業を展開するSpace Aviationが受け持つ。本日時点ではまだオープンしていないが、ヘリバスの予約サイトは、日時と区間、座席を選択する「シネコンの予約ページのような作り」になる予定で、希望の席を選んで決済(クレジットカード、QRコードなど)、あとは現地で搭乗するだけというシンプルな仕組みになる。

 Blue Mobility 代表取締役の道廣敬典氏は、那覇空港周辺の交通渋滞やレンタカーへのアクセスのしづらさなどを例に、那覇周辺、国際通り周辺などだけで観光が完結しがちな現状を指摘し、本島中央部や北部エリアへの送客、それに伴う消費が発生しないと「将来沖縄が廃れてしまう」という危機感を抱いているという。

 実際、沖縄はブルーゾーンと呼ばれる世界の長寿地域に含まれるものの、北部などでは人口が減少して高齢化が進行している。税収も減少して自治体のサービスが行き届きにくくなると見込まれているそうで、同社はヘリバスの展開を通じて地元への還元を図ると同時に、「何かあったら地元住民をヘリで運ぶことができる」という地域防災の側面も本事業に持たせている。

 道廣氏自身は大阪出身ながら沖縄出身の女性と結婚した「ウチナームーク」(沖縄の女性と結婚した県外男性のこと)であり、現在は沖縄在住。片道30分ほどのヘリ輸送が平均2万円という料金設定は素人目にも安すぎると感じるが、道廣氏によるとローンチ時点では「ギリギリ赤字」という。それでも事業を展開する背景には、氏の沖縄の観光を盛り上げたいという願いが込められている。ただ、同社の事業には、定期・高頻度運航のヘリバスのほか、訪日外国人旅行者や富裕層を狙った不定期運航のヘリタクシーも存在しており、収益の柱はこちらになる見込みとのこと。

 また、ヘリポートからの二次交通は現地のタクシー会社と連携して「ヘリを降りたらすぐ乗車」という枠組みの構築を進めており、荷物の配送についても同様の取り組みを進めている。目下自治体との話し合いも進んでおり、半公認事業化を目指しているほか、将来的にはさらなるヘリポートの開拓、機材の大型化(6人乗り)、国と連携した半公共機関化などを掲げている。

 なお、Makuakeのプロジェクトでは、対象搭乗期間9月2日~2024年2月25日(12月23日~1月7日除く)の搭乗チケットを取り扱っており、9800円の1回券や15万円の10回券、30万円の20回券などを用意している。

沖縄本島でのヘリコプターによるエアモビリティ事業
定期・高頻度運航のヘリバスと、不定期運航のヘリタクシーの2本柱
予約から決済までをオンラインで完結
2024年以降にデイリー運航、機材の大型化、ヘリポートの開拓などに着手
右から、株式会社マクアケ 共同創業者 取締役 坊垣佳奈氏、株式会社Blue Mobility 代表取締役 道廣敬典氏、Space Aviation株式会社 代表取締役CEO 保田晃宏氏