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【ハワイ現地発】2023年の全米ベストビーチが発表。2位にランクインしたワイキキのビーチとは?
2023年5月29日 12:00
ハワイのガイドブックでよく目にする「全米ナンバーワンに選ばれたビーチ」。この魅力的な言葉は、この時期に発表される「アメリカズ・ベストビーチ」に基づいている。ベストビーチを選んでいるのは、フロリダ国際大学で海岸(環境科学)を研究する、「Dr. ビーチ」ことステファン・レザーマン教授。幼少期に砂場で遊んでいた頃から「砂」を愛していたという科学者で、ビーチシーズンが始まるアメリカの祝日メモリアルデーを前に、1991年から「全米ベストビーチトップ10」を発表してきた。
自ら50項目の評価基準を作り、アメリカの650の主な公共ビーチを調査して選び抜く。その基準とは、砂の硬さ、砂の色、気温、水温、晴天日数、雨の量、匂い、ゴミなど多岐にわたっていて、評価は5段階。当初は確定するのに2年間かかったそう。
今年発表されたばかりの結果がこちら
第10位: コーストガードビーチ(マサチューセッツ州ケープコッド)
第9位: ポイプビーチ(ハワイ州カウアイ島)
第8位: ビーチウォーカーパーク(サウスカロライナ州キアワアイランド)
第7位: ワイレアビーチ(ハワイ州マウイ島)
第6位: コロナドビーチ(カリフォルニア州サンディエゴ)
第5位: ライトハウスビーチ(ノースカロライナ州バクストン)
第4位: カラデシアイランド州立公園(フロリダ州ダニーデン/クリアウォーター)
第3位: クーパーズビーチ(ニューヨーク州サウサンプトン)
第2位: デュークカハナモクビーチ(ハワイ州オアフ島)
第1位: セントジョージアイランド州立公園(フロリダ州パンハンドル)
今年は3つのハワイのビーチがランクインした。第9位のカウアイ島の「ポイプビーチ」、第7位のマウイ島の「ワイレアビーチ」は、オアフ島に住む我々にとっても「バケーションで行ってみたい!」と思わせる憧れのビーチ。近くには高級ホテルが並び、優雅なリゾート気分に浸れるエリアだ。
そんななかで、第2位を獲得したのは「デュークカハナモクビーチ」。ワイキキビーチの一番西端に位置し、ヒルトンハワイアンビレッジの目の前に広がっている。理由としては、ワイキキとはいえ中心部の喧騒から離れていること、遠浅で波も穏やかなので子供連れの家族にも優しいビーチであることなどが挙げられている。また、ここから眺められるダイヤモンドヘッドビューも褒めちぎられている。
これだけではここの魅力は足りないので、勝手に付け加えさせていただくことにした。
(1)庶民派ビーチで誰でもアクセスできる
近くのホテルの宿泊者でないと後ろめたい気持ちが否めないビーチもあるが、ここは「誰でもウェルカム!」「 庶民派もラグジュアリーなリゾート派もどうぞ!」というアロハな明るさに満ちている。
(2)晴れる確率が高い
ハワイの天気はエリアによってまったく違う。山側は基本的に毎日のように雨が降るが、ワイキキは比較的晴天率が高い。ところがワイキキの周辺でも微妙に違うのだ。「今日はワイキキも雨だね」「ダイヤモンドヘッド側が雲に覆われている」「アラモアナは雨」なんていうときも、このビーチは晴れていることが多い。
(3)ビーチ&ヤシの木がフォトジェニック
「ビーチとヤシの木」という絵に描いたような景色のなかに自分が溶け込める。ワイキキ中心部のビーチはカラカウア通りに沿ってヤシの木が配置されているが、ここはビーチのなかにヤシの木があってスッと天に向かって伸びている。これぞハワイと思わせる景色は毎日でも通いたくなるほど美しい。
(4)デュークカハナモクにゆかりがある
ビーチの名前である「デュークカハナモク」は、ハワイのレジェンド「デューク・カハナモク」から付けられた。サーフィンを世界に広めた伝説のサーファーで、オリンピックの水泳では金メダリストであるデューク。その銅像はカラカウア通りにあるが、彼が育ったのは現在のヒルトン・ハワイアン・ビレッジのカリアタワー周辺。そんなことから、このビーチに彼の名前が付けられた。
(5)目の前のホテルを活用できる
すぐ後ろにヒルトンハワイアンビレッジがあるので、なにかと便利。宿泊しなくても、レストランで朝食、ランチ、ビールを一杯。ちょっとスターバックスでフラペチーノを。なんていうこともできるので、食料を買い込んでいかなくてもOK!
(6)毎週金曜に花火が打ち上げられる
ヒルトン・ハワイアン・ビレッジが、このビーチで毎週金曜の19時45分に花火を打ち上げる。1988年から続いているイベントで、約10分間、ワイキキの夜空を彩る花火に感動しない人はいないはず。
ちなみに、すぐ隣にあるホテルのラグーンも安心して子供を遊ばせられるので人気。
蛇足と分かりつつ……ローカルの声も。カイルアで育った友人は、「アメリカズ・ベストビーチ」で地元のラニカイビーチが選ばれたあとに混み合うようになり、行きづらくなったと話してくれたことがある。素晴らしいビーチが認められたうれしさと同時に、様子が変わってしまう寂しさも感じているのが、地元の人の正直な声でもある。自分ができることとして、「来たとき以上にきれいにして帰る」という感謝の気持ちでビーチをあとにしようと思っている。