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ついに開業する東急歌舞伎町タワー! 最上層に登場した天空のラグジュアリーホテル「BELLUSTAR TOKYO」を見てきた

2023年4月14日 開業

2023年5月19日 ホテル開業

新宿歌舞伎町の新しいランドマーク「東急歌舞伎町タワー」が4月14日に開業する

 東急と東急レクリエーションが開発を進めてきた「東急歌舞伎町タワー」(東京都新宿区歌舞伎町1-29-1)が、4月14日にいよいよ開業する。本稿では、その内覧会で見てきた施設全体の概要と、最上層に入居するホテル「BELLUSTAR TOKYO, A Pan Pacific Hotel(ベルスタートウキョウ)」について紹介する。

 東急歌舞伎町タワーは新宿区歌舞伎町のシネシティ広場に隣接しており、ロードショー館の新宿ミラノ座があった「新宿TOKYU MILANO」(2014年閉館)と「ホテルグリーンプラザ新宿」跡地を中心に建築された。映画館・劇場・ライブホールなどのエンタテイメントに、ホテルや飲食などからなる地上48階建ての高層複合施設だ。

 旧新宿コマ劇場跡地に建ちゴジラヘッドが目立つ新宿東宝ビルとは、シネシティ広場を介して面している。歌舞伎町の中心と言える立地で、歌舞伎町を訪れた誰しもが目にすることになるシンボルのタワーが完成したことになる(竣工は2023年1月11日)。

東急歌舞伎町タワーの外観全体。シネシティ広場側から見ていて、こちらが正面
少し離れ、セントラルロードから中央新宿東宝ビル(右側)を介して見たところ。ゴジラヘッドが目立っている。この辺りは観光客がもっとも多い
新宿駅方面から見た遠景。ここ一帯が歌舞伎町
シネシティ広場側から見た下層階

 下層階東側のシネシティ広場に面した側はステージ「KABUKICHO TOWER STAGE」として機能し、上部に200m2(放映サイズは164m2)に大型屋外ビジョン「KABUKICHO TOWER VISION」を設置している。これらにより、シネシティ広場と一体化した屋外イベントで活用できる作りとなっている。

 建物外観は、外装デザイナーの永山祐子氏が手掛け、空に向かった噴水をイメージした飛沫のようなデザインを高層と中層部に施している(関連記事「東急歌舞伎町タワー、2023年4月開業。シネコン、劇場、ライブホール、2つのホテルを楽しむ48階建て。木村室長『好きを極める場に』」)。

見上げたところ。屋外スクリーンが設置されている
ビルには噴水をイメージした飛沫のようなデザインが施される
放映サイズ164m2の大型屋外ビジョン。オープニングのキービジュアルはブルー基調
キービジュアルの青に合わせ「KABUKICHO BLUE FESTIVAL」の一環で歌舞伎町ゲートも赤から青に
シネシティ広場に面した側はステージとして機能する
ステージを正面から見たところ。結構高さがある
ステージ上に上がってみたところ。スターバックスコーヒーが入っている
ステージ左横には地下にあるライブハウス「Zepp Shinjuku(TOKYO)」に続く階段がある
建物中央となるステージ右横には、2階に向かうエスカレーター
エスカレーター横はエントランスやバスステーションがあり通り抜けられる。エンタメ系チケット販売「TKTS」が入る
ビルには2つのホテルが入る
エントランスには写真家森山大道氏の作品。Untitled「Shinjuku」シリーズより

17~47階の高層階には「BELLUSTAR TOKYO」と「HOTEL GROOVE SHINJUKU」の2つのホテル

 東急歌舞伎町タワーの17~47階の高層階は、ホテルとレストランが占めている。ホテルは2つ展開していて、天空のラグジュアリーホテル「BELLUSTAR TOKYO, A Pan Pacific Hotel」(39~47階)と「HOTEL GROOVE SHINJUKU, A PARKROYAL Hotel」(18~38階)が入る。17階には、テラスも設けられる「JAM17 DINING&BAR」が入る。

 9~10階には全席プレミアムシートの映画館「109シネマズプレミアム新宿」が、6~8階には劇場「THEATER MILANO-Za」が、地下の1~4階にはライブホール「Zepp Shinjuku(TOKYO)」が入る。

 1~5階にはエンタテイメント系とレストランが集結していて、5階にウェルネスクラブ「EXSTION」、4階に新宿ダンジョン攻略体験施設「THE TOKYO MATRIX」、3階にアミューズメントコンプレックス「namco TOKYO」、2階にエンタテイメントフードホール「新宿カブキhall~歌舞伎横丁」、1階にはスターバックスコーヒーなど、飲食をはじめ複数のショップが入り、羽田と成田空港をつなぐ空港アクセスバスが発着する。

 このほか、施設内随所に、26作家による多数のアート作品が展示されていて、アートを心置きなく堪能できることも特徴となっている。「HOTEL GROOVE SHINJUKU」には、アーティストが手掛ける特別なアートルームも設定される。

東急歌舞伎町タワーの施設概要
ホテルが2つ入るのはめずらしい
映画館「109シネマズプレミアム新宿」と劇場「THEATER MILANO-Za」
内覧会冒頭に東急株式会社 執行役員 新宿プロジェクト企画開発室 室長 兼 株式会社TSTエンタテイメント代表取締役社長 木村知郎氏が施設を解説

「BELLUSTAR TOKYO, A Pan Pacific Hotel」

 最上層階に入居するラグジュアリーホテル BELLUSTAR TOKYOの「BELLUSTAR」は、ラテン語の「美しい(BLUSS)」と「星(STAR)」を組み合わせたネーミングで、新しいホテルブランドになる。今回はゲストルームとレストラン、バーが公開された。ほかにも5室のペントハウスとスパも用意されている。

 なお、中層階にはHOTEL GROOVE SHINJUKUが入るが、この2つはどちらも東急ホテルズが運営する。BELLUSTAR TOKYOはラグジュアリーカテゴリーとして、HOTEL GROOVE SHINJUKUはライフスタイルカテゴリーのPARKROYALブランドとして展開する。

 東急ホテルズは、2022年8月にシンガポールを拠点とするインターナショナルホテルチェーンのパン・パシフィック・ホテルズ・グループとソフトブランド契約を結んでいて、両ホテルの総支配人には西川克志氏が就任している。

18階がロビー階になる
BELLUSTAR TOKYOのレセプションホール
レセプションホールは落ち着いた空間
沢村澄子氏の書「いろは歌」

 まずは、45階にあるメインバー「Bar Belluster」(58席)とモダンフレンチの「Restaurant Bellustar」(36席)。どちらも、窓の開口が最大限に大きくとられる3層吹き抜けの圧倒的な眺望で、天空の別世界が広がっている。今回は昼の景色だが、特にバーは夜にはまったく別の顔を見せるはずだ。どちらにも大巻伸嗣氏の彫刻が天井から吊され、「Restaurant Bellustar」にある彫刻は時間の流れとともに動く幻想的な模様を壁に映し出しているので注目してほしい。

45階にあるメインバー「Bar Belluster」。天井から大巻伸嗣氏の彫刻「Gravity and Grace: Mare Foecunditatis(The Sea of Fertility)」
バーカウンターを正面に見る
秩父蒸留所イチローズモルトのBELLUSTAR TOKYO限定ボトルと江戸切り子のグラス
バーカウンターを奥から見たところ
囲われたシートも用意されている
上空200m超からの景色が広がっている。こちらからは東京スカイツリーも見える
「Restaurant Bellustar」の入口
入るとオープンキッチンが見渡せ、期待感も高まる
高さのある窓で開放感抜群の「Restaurant Bellustar」
窓からは新宿の高層ビル群も眼下に見える
大巻伸嗣氏の「Gravity and Grace: Lucidus (Lucida)」が壁に幻想的な動く模様を描いている
少人数向けの個室も用意されていて、こちらの眺望もよい

 ゲストルームとしては、39~44階に客室、45~47階にペントハウス5室、47階にはスパを用意している。客室数は97室。価格帯は1室あたり10万円以上の設定となっている。料金は時期によって異なるので、公式サイトで確認してほしい。現在5月19日開業に合わせ、客室タイプを限定して予約受付を開始していて、Opening Offer料金の設定が設けられている。

Two Bedrooms Deluxe Suite

「Two Bedrooms Deluxe Suite」客室面積82.42m2で利用人数は1~4名。中央にあるリビングルーム
カーブを描く横幅6mを超える窓。東京スカイツリーや新宿御苑方向の眺望は抜群
リビングルームを介して2つのベッドルームに分かれている
メインのベッドルーム。どちらも幅200cmのキングサイズベッド
もう1つのベッドルーム
浴室と洗面はベッドルームと一体になっている
サブベッドルーム側はシャワーとトイレ、洗面のみ
ウオークインクローゼットも大きい

Junior Corner Suite King

「Junior Corner Suite King」客室面積59.39m2で利用人数は1~2名
浴室や洗面の壁全面が窓になっていて眺望がすごい
ドアから部屋までが窓になっていて新大久保方面が見渡せる
ベッドヘッド上部に沢村澄子氏の書
トイレもガラス張り
シャワールームにはレインシャワー

Studio Premier Twin

「Studio Premier Twin」客室面積54m2で利用人数は1~2名。30部屋用意されている
幅120cmサイズのツインベッドのタイプ
リビングエリアに沢村澄子氏の書「meaningless」
浴室と洗面などが部屋と一体になった作り
シャワールームとトイレ

Studio Premier Twin

「Studio Premier Twin」客室面積51~55m2で利用人数は1~2名。26部屋用意されている
浴室や洗面が部屋と一体になっているのは同様
シャワールームはレインシャワー付き

 最後は部屋内装備のディテール。各部屋のバスアメニティやベッドサイドまわりは共通になっている。

お茶のセット
オリジナルのバスアメニティ
洗面に置かれたソープ
バスタブのシャワー
タオル類にも刺繍入り
冷蔵庫の中身
コーヒーはネスプレッソで提供
ダイキンの空気清浄機
ベッドサイド
Bang&OlufsenのBluetoothスピーカーBeosound Explore
エレベーターホールのアート。青木野枝氏の「水の光」