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G-SHOCK、ステンレスに深層硬化処理を施した40周年記念モデルをみてきた

メタルの破片を散りばめたような「リクリスタライズド」シリーズ

2023年4月21日 発売

G-SHOCKは40周年記念モデル「RECRYSTALLIZED SERIES」を発売する

 カシオ計算機は、G-SHOCKブランド誕生40周年記念モデルとして、ステンレスに深層硬化処理を施した「RECRYSTALLIZED SERIES(リクリスタライズド シリーズ)」を4月21日に発売する。価格は12万1000円。

 G-SHOCKの40周年記念モデルとしては、これまで「Flare Red」や「Adventurer’s Stone」を展開してきた。今回登場する新商品では、1983年にデビューした初代「DW-5000C」をはじめとする歴代モデルのコンセプトを踏襲しつつ、新たな外装技術などを取り入れる。

 周年企画でのみ商品化する「DW-5000」をベースモデルとした「DW-5040PG」に加え、メタルを用いた「GMW-B5000」がベースの「GMW-B5000PG」「GMW-B5000PS」をラインアップする。

GMW-B5000PS/PG(12万1000円)

「GMW-B5000PS」「GMW-B5000PG」は、初号機「DW-5000C」のフォルムをそのままにフルメタル化した「GMW-B5000D」をベースとする。ベゼルやバンドといった外装パーツには、高硬度のステンレスを採用した。

 さらに今回、ステンレススチールへの再結晶化処理・深層硬化処理を新たに開発。通常のステンレスと比べて約3倍の硬度を実現する処理で、これまでは最高峰シリーズ「MR-G」のチタン素材に対してのみ施していた。ステンレススチールではこれらの処理を行なうことが困難で、大量生産に不向きであることからこれまで採用されてこなかったが、デザインや設計を工夫することで開発に成功したという。

 処理の方法としては、まずベースステンレス材に高温の熱処理を加えて再結晶化させることで、マットな質感の表面に細かいメタルの破片を散りばめたような結晶模様が浮かび上がる。この後、深層硬化処理により炭素ガスを素材に浸透させると、結晶が安定してさらに模様が現れる。これらの処理により、ステンレスの表面に硬質層が生じて頑丈になるのだそう。最後に表面の加色として、シルバーモデルにはTIC、ゴールドモデルにはIP処理を施す。結晶の粒の出方はパーツごとに異なるため、1点ずつ固有の模様や色調、光沢感が楽しめる。

 デザイン面では、ベゼルにはあえてヘアライン仕上げを施さず、深層硬化処理による特徴的なデザインを引き立たせる。他方で、ボタンにはミラー仕上げを、バックルには深層硬化処理を施しつつもヘアライン仕上げを用い、各パーツの質感にコントラストをつけていた。ケースバックでは、深層硬化処理の上からレーザー照射することで、40周年のロゴをはっきりと見せている。

ゴールドモデル「GMW-B5000PG」
シルバーモデル「GMW-B5000PS」

DW-5040PG(3万8500円)

「DW-5040PG」は、初号機を生み出した開発チーム「PROJECT TEAM “Tough”」を冠し、文字板にも印字したモデルだ。初号機のデザインを復刻しながら、裏蓋や美錠、遊環などの傷つきやすいメタルパーツに深層硬化処理を施して進化させている。

 また、液晶にメッシュパターンを採用することで金属感を演出。ベゼルとバンドにはバイオマスプラスチックが使われており、プラレスなパッケージに梱包するなど、環境にも配慮していた。

「DW-5040PG」
プラレスなパッケージに梱包