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NEXCO東日本、SA/PAのシャワー室整備計画などを説明。本社定例会見

2021年10月27日 実施

NEXCO東日本が定例会見を実施

 NEXCO東日本は10月27日、本社で定例会見を実施して、営業概況や今後の取り組みなどについて説明した。

準天頂衛星を利用するロータリ除雪車の自動化

 管内の北海道・東北ではすでに初雪を観測しており、同社も雪氷対策時期に入っている。会見では、本格的な積雪シーズンに先駆けて、準天頂衛星(みちびき)を利用した自動除雪車の開発進捗を明らかにした。

 高速道路上では、積雪によって車線やガードレールが確認できなくなってしまうことがあるため、冬季は除雪車による路肩への排雪作業が欠かせない。しかし、外側線などが視認できない状況で除雪車を走行・排雪するには熟練オペレーターが必要で、その技術継承が課題になっていた。

 そこで、NEXCO東日本は準天頂衛星を利用した除雪車の運転支援システム(ガイダンスモニター)を2017年に開発。2019年からは北海道大学の協力を得て、「除雪車の自律走行」と「除雪装置の操作の自動化」を連動する計画を進めている。完成目標は2022年度。

 完成すると、(当面ドライバーは同乗するが)除雪車が衛星からの位置情報などをもとに自動操舵を行ない、車両前方から切り崩した雪を路肩へ投雪するシューターの操作も自動で行なうようになる。同社はこの2点の自動化を実装した車両を、道央自動車道(岩見沢IC~三笠ICの一部区間)の本線で今季試験運転するという。

東日本高速道路株式会社 代表取締役社長 CEO 小畠徹氏

SA/PAのシャワー室設置計画

 SA/PAへのシャワー室の設置は、中期経営計画で主要重点計画に掲げている取り組みで、各主要路線で2か所程度を目安に整備する計画になっている。

 現在は東北道の安曇PA(上下)のみ設置しているが、12月に関越道 寄居PA(上り)、2022年4月に東北道 金成PA(上下)、北陸道 大積PA(上下)、常磐道 千代田PA(下り)、2023年度に関越道 塩沢石打SA(下り)の計5か所で開設予定。具体的な日付などは今後順次発表していくという。なお、利用料は200円で10分、100円で5分延長になる見込み。

SA/PAのシャワー室設置箇所

2021年度上半期の営業概況

 上半期の営業概況は、1日平均の通行台数が約270万台で、対前年比で108.8%、対前々年比では88.5%。料金収入は約3700億円で、対前年比は112.8%、対前々年比は86.0%。SA/PAの売上は600億4900万円で、対前年比は125.1%、対前々年比では70.6%となっている。

 なお、SA/PAの飲食店・土産物店など営業時間は、緊急事態宣言が解除されたことでおおむね通常どおりに戻っているという。