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歴代ロマンスカーが並ぶミュージアムを開業前に見てみた! アスレチックやジオラマなどキッズエリアも充実
小田急初の常設展示施設が海老名駅に
2021年3月30日 07:00
- 2021年4月19日 開業
小田急電鉄は3月26日、同線海老名駅隣接地に建設中の「ロマンスカーミュージアム」(神奈川県海老名市)を報道公開した。
ロマンスカーミュージアムは同社初となる屋内常設展示施設で、「大人から子供まで楽しめるた鉄道ミュージアム」がコンセプト。開業はきたる4月19日を予定しているが、新型コロナウイルス感染症対策のため当面は事前予約制になる。予約受付は公式サイトで4月1日12時からの予定。
小田急「ロマンスカーミュージアム」
開業日: 2021年4月19日
所在地: 神奈川県海老名市めぐみ町1-3(小田急線 海老名駅隣接)
敷地面積: 約4000m 2
延床面積: 約4400m 2
構造: 鉄骨造 地上2階建
営業時間: 10時~18時(最終入館17時30分)
料金: 大人(中学生以上)900円、子供(小学生)400円、幼児(3歳以上)100円
※3歳未満無料、一部コンテンツは別途料金
休館日: 第2、第4火曜
TEL: 046-233-0909
1階 ヒストリーシアター/ロマンスカーギャラリー/ロマンスカーアカデミア
1階は実物のロマンスカーなど実車展示がメインとなるスペース。2階にあるエントランスを抜けてエスカレーターを下った入館者を最初に出迎えてくれるのが、小田急線(当時は小田原急行鉄道)開業当時の車両「モハ1」型を目玉としたヒストリーシアター。
展示スペース奥では壁面をスクリーンにショートムービー「ロマンスカーは走る」が随時上映され、誕生から進化の歴史を見て取ることができる。
続いては検車庫をイメージした空間に展示される5車種の車両に出会えるロマンスカーギャラリー。
展示車両
・SE(Super Express) 3000系(1957~1992年)
・NSE(New Super Express) 3100系(1963~1999年)
・LSE(Luxury Super Express) 7000系(1980~2018年)
・HiSE(High Super Express) 10000系(1987~2012年)
・RSE(Resort Super Express) 20000系(1991~2012年)
LSEを除く車両は部分的に車内に立ち入ることができるようになっており、ロマンスカーならではの華やかな空間の雰囲気を楽しむことが可能となっている。なお、車両内への飲食物の持ち込みは不可となっている。
2階 ジオラマパーク/キッズロマンスカーパーク/ロマンスカーシミュレーターなど
2階のメイン展示となるのが190m 2 もの面積に展開する巨大なジオラマパークだ。
新宿駅から箱根湯本駅~芦ノ湖までをギュッと凝縮したスペースには、10種類のロマンスカーと5種類の通勤電車を配置。ジオラマのプロジェクションマッピングと建物照明、そして背景の巨大なスクリーンがリンクして展開する「小田急線沿線の一日」(約36分)は時間を忘れて見入ってしまうほど。
合間には9分間のジオラマショーを実施するほか、ジオラマ内のロマンスカー「GSE(70000形)」と江ノ電「500形」を運転できる「ジオラマ運転体験」(3分100円)も楽しめる。
キッズロマンスカーパークは子供たちに合わせてスケールダウンしたウッディな車両を組み合わせた空間。
ネットやボールプールなどを組み合わせたアスレチックのようなスペースをはじめ、木でできたおかずをお弁当箱に詰めていく遊び、作ったペーパークラフトをキッズジオラマで走らせることができる「ペーパークラフト体験」(参加費500円)など、体と頭を使って楽しめるエリアとなっている。
ペーパークラフト体験以外は対象年齢が3歳以上から小学生までとなっている。
鉄道ファンならずとも注目なのがロマンスカーシミュレーター。ホンモノのLSE(7000形)の運転機器で実際に運転台から撮影された映像によるシミュレーションが体験できる。コースは「秦野→本厚木」「本厚木→町田」「成城学園前→新宿」、難易度も「入門」「初級」「上級」の3コースから選択できる(入門コースのみ成城学園前→新宿限定)。参加費は1回500円で当日の抽選制となる。
ミュージアムカフェ「ROMANCECAR MUSEUM CLUBHOUSE」(2階)
ロマンスカーミュージアムの出口に位置し、ミュージアム利用者以外も利用できるコンセプトカフェ。かつてロマンスカーで提供されていた人気メニュー「クールケーキと日東紅茶のセット」(700円)をはじめ、プレミアム感あふれるホットドック、沿線食材を取り入れたスイーツ、クラフトビールなど多彩な味が楽しめる。
館長は歴代ロマンスカーの運転手を務めた経歴の持ち主
この報道公開に先駆けて、小田急電鉄 執行役員 CSR・広報部長の山口淳氏があいさつを行なった。
館内外のデザインについて、「鉄道施設のインダストリアルな要素を採り入れながら素材を活かした仕上げ」としていると説明。次いで館内については子供も大人も楽しめるミュージアムをコンセプトに、「1階では歴代のロマンスカー6種を含めた車両の歴史展示」「2階ではジオラマ、シミュレーター、キッズエリア」とさまざまなコンテンツを用意するほか、カフェやショップエリアについても言及し、「電車だけじゃないワクワクを広く皆さまにお楽しみいただけるという自負を持っております」と、ミュージアムの仕上がりに自信を見せた。
今後はコミュニケーション施設としてイベント、企画展示などの催しを検討しているほか、「近隣の施設とも協調しながら新しい街のシンボルとして街のにぎわい創出にも寄与できればと考えています」と展望を述べた。
続いて、グループ会社で企画、設計、運営を手掛けるUDS ロマンスカーミュージアム館長の高橋孝夫氏が登壇。
同館に展示されているすべてのロマンスカーの運転手を務めていたという経歴を披露するとともに、その経験をもとに「ロマンスカーミュージアムでさらなるお客さまの笑顔、感動、そして関わる人や地域の皆さまと連携して楽しい未来を作っていきたいと思います」と展望をコメント。
最後に「開業当初は完全予約制で人員制限をさせていただきますが、コロナ禍の状況を見ながらご来館者数の拡大をしていきたいと考えております。多くの皆さまにこのロマンスカーミュージアムに足を運んでいただければ幸いです」とあいさつを締めくくった。