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ANA、羽田空港で接客スキルの頂点を決める「Haneda's Pride コンテスト with ANA Care Promise」開催

グランプリは2年連続で城谷友加里さん

  • 高橋 学

2020年10月26日 07:00

2020年10月20日 実施

2020年の「Haneda's Pride コンテスト with ANA Care Promise」のグランプリは2019年に続き城谷友加里さん

　ANA（全日本空輸）は10月20日、羽田空港に勤務するグランドスタッフの接客スキルを競う「Haneda's Pride コンテスト with ANA Care Promise」を第2ターミナル国際線エリアで開催した。

　このコンテストは、羽田空港の旅客部門が掲げている行動様式「気持ちのよいあいさつ」「常に笑顔でアイコンタクト」「美しい所作で魅了する」を体現し、最高のおもてなしを発揮するグランドスタッフを評価・賞賛する場と位置付けられ、今回で4回目の開催となる。2020年のコンテストは、コロナ禍における感染予防対策を盛り込んだANAの空の旅における新しい行動様式「ANA Care Promise」をコンテスト名に加えた。

羽田空港に勤務するANAグランドスタッフの接客スキルを競う「Haneda's Pride コンテスト with ANA Care Promise」
会場となった羽田空港第2ターミナル国際線エリア
参加者全員がHaneda's Pride コンテスト事務局特製のオリジナルひまわりマスクを使用してコンテストに臨んだ
タキイ種苗が提供し日比谷花壇がセッティングしたひまわり「SUNRICH」は約500本。会場を鮮やかに彩った
会場の模様は全国の関係者にZoomで配信され、リモートで応援メッセージによる参加ができた
開催中に最新コミュニケーション型アバター「newme（ニューミー）」によるデモを披露

　参加者はANAの羽田空港業務を担うANAエアポートサービスの旅客サービス部、2350名（国内1200名、国際1150名）から選ばれた24名（国内線12名、国際線12名）。

　ステージ上では、24名が羽田空港ならではのさまざまなシチュエーションにおいて1人5分間の接客を行ない、ANA 取締役 常務執行役員の山本ひとみ氏、ANA 取締役 執行役員の功刀秀記氏、ANAエアポートサービス 代表取締役社長の南日隆男氏、ANAエアポートサービス 常務取締役の赤津洋一氏の4名が審査を行なった。

全日本空輸株式会社 取締役 常務執行役員 山本ひとみ氏
全日本空輸株式会社 取締役 執行役員 功刀秀記氏
ANAエアポートサービス株式会社 代表取締役社長/全日本空輸株式会社 上席執行役員 東京空港支店長 南日隆男氏
ANAエアポートサービス株式会社 常務取締役 赤津洋一氏

　開会に向けANAエアポートサービス 旅客サービス部 部長の久沢弘太郎氏は「T2I（羽田空港第2ターミナル国際線エリア）を利用していないという状況下で、この場で開催できることを記憶にとどめてほしい」と語った。また、乗客とともに衛生的な環境を作りあげるANA Care Promiseについて、「ここのメンバーが日々切磋琢磨しており、そういった場面も今日競って今後につなげていただけたらと思います」とあいさつし、コンテストが始まった。

開会に向けあいさつを行なったANAエアポートサービス株式会社 旅客サービス部 部長 久沢弘太郎氏

　1人5分の実技審査は、実際の業務経験から考案された空港におけるさまざまなシチュエーションでの接客という形で行なわれた。

　赤ちゃん連れの乗客から、膨大な荷物を携えた乗客、搭乗口変更にとまどう乗客、搭乗時間に間に合わなかった乗客などさまざまなパターンがあったが、感染に対する不安をいかに払拭するかという課題が盛り込まれたストーリーが多く、難しい選択を迫られるシチュエーションも少なくなかった。

正城華奈さん（旅客サービス2課）
永尾美奈子さん（旅客サービス2課）
星野ひかりさん（旅客サービス2課）
佐藤花穂さん（旅客サービス2課）
髙尾千尋さん（旅客サービス5課）
青木唯さん（旅客サービス5課）
須山紗希さん（旅客サービス5課）
伊東優里さん（旅客サービス1課）
山根羽瑠那さん（旅客サービス1課）
田中彩美さん（旅客サービス1課）
阿部美月さん（旅客サービス4課）
土田綾さん（旅客サービス4課）
今井はるかさん（旅客サービス4課）
早乙女涼さん（旅客サービス4課）
岩上日向さん（旅客サービス3課）
野尻桃子さん（旅客サービス3課）
江本笑美さん（旅客サービス3課）
和田紗季さん（旅客サービス6課）
谷脇里菜さん（旅客サービス6課）
小峰早織さん（旅客サービス6課）

　さまざまな難問をクリアして見事グランプリに輝いたのは、旅客サービス部 旅客サービス6課（国際線）の城谷友加里さん。2019年に続き2年連続で頂点に輝いた。

　城谷さんが対応したのは、テレビドラマ半沢直樹に登場していたような高圧的な上司と部下という乗客。終始笑顔で対応し、不意に尋ねられたお土産物の売り場の場所についても的確な対応で乗り切ったのは、羽田を知りつくしたグランドスタッフならでは。

　受賞後、コロナ禍における厳しい状況について「非常に厳しい状況下ではありますが、こういうときこそ仲間と切磋琢磨していくことが大事だと感じております。雨なくして、虹なし（ハワイのことわざ：No rain, no rainbow）という言葉を実感しているなか、感謝と恩返しを大切にしながら頑張っていきたい」と受賞の喜びを語った。

グランプリに輝いた城谷友加里さん（旅客サービス6課）
城谷友加里さんは2019年に続く連覇の栄冠

　グランプリのほか、準グランプリを2課（国内線）の荒舩那留美さん、5課（国際線）の山下理恵さんの2名、審査員特別賞を1課（国内線）の上木政祐さんがそれぞれ受賞した。

　立ち姿勢の美しさと余裕をもったあいさつが評価された荒舩さん、所作の美しさにくわえ、マスクをしていても笑顔が伝わる表情の豊かさがポイントとなった山下さん、感情がこもった対応と的確なセカンドベストを乗客に提示した上木さんと、受賞のポイントはさまざまだがいずれも見事な対応。ほかの参加者も含めコンテストのレベルの高さが伺えた。

準グランプリ 荒舩那留美さん（旅客サービス2課）
準グランプリ 山下理恵さん（旅客サービス5課）
審査員特別賞 上木政祐さん（旅客サービス1課）
左から荒舩さん、山下さん、上木さんの審査風景

　会場となった羽田空港第2ターミナル国際線エリアは3月29日に供用を開始したものの、わずか2週間ほどで利用が中止されてしまった新しい場所。滑走路や東京湾が見渡せるロケーションはコンテストには最高のローケーションだった一方、本来なら海外へ渡航する乗客でにぎわっているはずだったこのターミナルで開催できること自体が、2020年という特殊な状況を映しているようだ。

窓から東京湾や行き交う青いANA機が見え、ジェットの音が聞こえる羽田空港第2ターミナル国際線エリア
総評を行なう山本ひとみ氏

　各賞の授賞式終了後、審査員を務めた常務執行役員の山本ひとみ氏は、いまだ各国で入国制限が続き厳しい状況に置かれていることに触れ、参加者に「誰がグランプリをとってもおかしくない素晴らしいスキルの発揮、本当にご苦労様でした。このような状況下でも今回のコンテストをすることによって、改めて皆さまのHaneda's PrideというものがANAグループの国内線、そしてANAグループの国際線を担当しているみんなにつながっていくと信じております」と結んだ。

【お詫びと訂正】初出時、城谷さんのお名前に誤りがありました。お詫びして訂正いたします。