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那覇空港、第2滑走路の供用開始。JTAに乗って空から見てみた
2020年3月26日 16:03
- 2020年3月26日 実施
JTA(日本トランスオーシャン航空)は3月26日、同日より供用開始となった那覇空港第2滑走路のオープンに合わせて、上空から新滑走路を眺める関係者向けの招待飛行を実施した。
第1滑走路から離陸して1時間15分ほど空港上空付近を飛行し、第2滑走路に着陸するというもの。
この日供用開始した第2滑走路は、長さが2700m、幅60mで、現在の第1滑走路の1310m沖合いになる約160ヘクタールを埋め立てて建設した。2014年1月に工事着手しており、総事業費は2074億円。これにより、年間発着容量は現在の13.5万回から約1.8倍の年24万回に拡大することとなる。
使用した機材はボーイング 737-800型機「首里城ジェット」。沖縄県民の悲願だった2本目の滑走路を、JALグループを挙げて復興支援している沖縄のシンボル、首里城が描かれた機体で飛んだ。
沖縄県庁や那覇空港、OCVB(沖縄観光コンベンションビューロー)、メディア関係者を含む82名が搭乗したJTA8002便は、7時50分ごろに第1滑走路を離陸。その後、10kmほど南の糸満市沖まで行き、再び那覇空港を望む約2.8km上空のポイントまで戻ってくると、左右1回ずつの旋回飛行を行なった。
ちなみに、今回の視察飛行が新型コロナウイルスの流行と時期が重なってしまったことに関して、JTA 代表取締役社長の青木紀将氏は「正直、悩みました」とし、続けて「機内は常に外気を取り込んで空気を循環しており、最新鋭の機材だとフィルターも高性能になっている。もちろんマスクの着用や消毒、席を離すなどの万全の態勢で臨んだ」と説明した。
約10分ほどシートベルト着用サインが消えたタイミングで、青木社長から次のようなあいさつがあった。
「沖縄に育てられた地元の航空会社として、そして首里城ジェットで、この記念すべき日に、できるだけ早いタイミングで新しい滑走路で飛んでみたい。皆さまと一緒にこの喜びを分かち合いたいとの思いでJTA若手社員を中心に今回の飛行を企画していました。
昨日から整備士は皆さまが空港の景色がよりよく見えるように窓ガラスをピカピカに磨き上げました。消毒液を使って座席の手すりなど機内の隅々までしっかり拭きあげるなど対策も万全です。どの席からも新滑走路と空港全体の様子がご覧いただけるコースを用意しました。またこれからローパスと呼ばれる低い高度で新滑走路の上空を飛行する、本日だけの特別体験をお楽しみください」
JTA8002便の視察飛行中に、ほかの定期便が第2滑走路に着陸し、供用開始となった那覇空港。そんな歴史的な瞬間を味わえた貴重なフライトだった。