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NEXCO東日本、渋滞予報士・小宮奈保子が年末年始の混雑を予測。1月2日は「渋滞の特異日」
2019年12月19日 10:54
- 2019年12月18日 開催
NEXCO東日本(東日本高速道路)は12月18日、東京・霞が関の本社で定例会見を開いた。
代表取締役社長の小畠徹氏、取締役兼常務執行役員 管理事業本部長の髙橋知道氏が会見に出席し、NEXCO東日本の取り組みについて紹介したほか、 関東支社 交通技術課/6代目渋滞予報士の小宮奈保子氏が2019年~2020年年末年始の渋滞予測について解説した。
2019年~2020年の年末年始は正月三が日のあとに土日が続くカレンダーであり、交通集中による渋滞回数は増加する見込み。下り方面は17回(2018~2019年は13回)、上り方面は40回(同36回)と増加予測であり、特に1月2日は上下線両方向で渋滞が多く発生する「渋滞の特異日」だという。Uターンのピーク日はこの1月2日と翌3日になる見込みで、両日を避けた利用を呼びかけた。
どうしてもピーク日を避けることが難しい場合には、出発時間帯を変えることがオススメだという。下り方面は15時から23時、上り方面は朝の6時から14時ぐらいであれば、渋滞に遭遇する可能性はだいぶ低くなるという。
台風19号の影響で上下各1車線の対面通行規制を続けている上信越自動車道(E18)碓氷軽井沢IC(インターチェンジ)~佐久IC間は、1月2日~3日の午前に下りの長野方面、1月3日~4日の午後に上りの高崎方面で、最大長5~10kmの渋滞を予測している。この区間もピーク日・ピーク時間帯を避けた利用がお勧めだ。
また、NTTドコモと東京湾アクアライン(CA)上りで2017年から実証実験を続けている「AI渋滞予知」を、関越自動車道(E17)上りの沼田IC~練馬ICでも12月20日から導入する。
AI渋滞予知は、携帯電話ネットワークの仕組みを利用して作成されるモバイル空間統計のリアルタイム版と、NEXCO東日本が保有する過去の交通量、渋滞、規制などの実績をもとに、ドコモが開発したAI渋滞予知技術とNEXCO東日本が持つ車両の通過速度実績や交通工学的知見を掛け合わせることで、所要時間や交通需要を予測するというもの。30分ごとの所要時間や交通需要を予測し毎日14時に配信する。
関越道は、NEXCO東日本管内でも渋滞が多く発生する道路であり、その大部分が沼田IC~練馬IC間で発生している。そこで本区間にAI渋滞予知を導入し、ユーザーは沼田IC、渋川伊香保IC、藤岡JCT(ジャンクション)、花園IC、鶴ヶ島JCTを始点に、鶴ヶ島JCT、練馬ICを終点に指定することで、予測所要時間と予測交通需要を調べられるようになる。
今冬の降雪への対策では、除雪関係車両など約1000台を保有し、24時間体制で取り組んでいく。ただし、昨冬から始めた「チェーン規制」は、「大雪特別警報」「大雪に対する国土交通省緊急発表」が行なわれるような降雪時にかぎり、区間を限定して実施するものだが、チェーン規制時にはタイヤチェーンを装着しているクルマのみ通行が許可されるので注意してほしいと呼びかけた。
また、NEXCO東日本のWeb通販サイト「ドラぷらショッピング」で取り扱いを開始した「布製カバータイプタイヤチェーン(乗用車用/軽自動車用)」は、降雪・凍結で滑りやすくなった路面からの脱出・応急的な移動を可能とするもので、取り付けも容易なため、緊急時用にお勧めだと紹介した。